【スクープ】甲南大学 入試制度変更【大きく変わります!】

2024年3月28日 木曜日

2024年度入試でも公募推薦の制度を大きく変えるなどで志願者を増やした甲南大学ですが次年度入試に関する新たなニュースが飛び込んできました。

【日程変更】

一般選抜では例年2月1日~5日、つまり関関同立とダダかぶりの入試日程を貫いてきた甲南大学ですが、いよいよ2025年度入試から日程を変更します。

1月30日~2月1日(文系学部のみこれに加えて2月4日、5日)という前期日程と、2月17日、18日の中期日程を設定するようです。

これで関関同立の併願として受験もしやすくなります。

【入試科目変更】

中期日程では文系学部は英国の2教科、理系は数理の2教科となります。つまりなんと理系は英語が不要となります。但し英語が得意な受験生向けに、共通テストの英語か民間検定を利用する方式も併設されるようです。

【出題傾向、解答方法変更】

今年一部残っていた公募制推薦の面接方式は全面廃止となります。また公募制推薦と一般選抜の出題傾向が一緒になるそうです。但し試験時間は異なるので問題数で調整するようです。解答方法もマークシート方式に統一されるそうです。

これまでは受験生にとってハードルが高かった甲南大学がずいぶんフレンドリーになってきました。詳細は今後大学から発表されると思いますが、新高3の皆さんは是非学校の説明会に参加して、最新情報を得るようにしてください。

【祝】第109回薬剤師国家試験 大学別合格率【山口東京理科大学、初戦で2位!】

2024年3月22日 金曜日

3月19日に厚生労働省から、第109回薬剤師国家試験の結果が発表されました。それによると、今年は全国で15,118名が出願、13,585名が受験、9,296名が合格、合格率は68.43%となりました。

今年度で20位までの大学です。ここで注目すべきは6年前に開設され、初めての受験者を輩出した山陽小野田市立山口東京理科大学です。6年前に入学したのは119名。その内101名が受験にたどり着いただけでもたいしたものなのですが、なんとその内95名が合格、合格率は94.06%と初年度なのにいきなり74大学中2位という結果でした。

過去5年分(第105回~第109回)までの平均合格率も計算してみました。

国立合計では83.4%、公立合計では84.3%、私立合計で67.7%。今年の1位は私立の名城大学ですから、私立大学間でも結構差があることがわかります。

その5年間平均でのランキング(ベスト30)を作ってみました。1位は先ほどの山口東京理科大学ですが、2位は今年1位の名城大学、3位は金沢大学、4位は医療創生大学、2019年にいわき明星大学から校名が変更した大学ですが、薬学部は17年の歴史があります。5位、6位と国立大が続き、7位は安定の京都薬科大学。薬学部をめざす関西の受験生がまず大学名を挙げるのも納得です。大阪医科薬科大学、神戸薬科大学、立命館大学もランクインしていますね。

というわけで、薬剤師をめざしている受験生は学校選びの参考にしてみてください。

【お医者さんになるには】海外医学部からの医師国家試験 合格状況【国内のほうが良いかも】

2024年3月21日 木曜日

医師国家試験の合格状況も15日に発表があったのですが、こちらは歯科医師国家試験と違い全体の合格率が89.9%と高く、設置別にみても、国立は92.9%、公立は93.8%、私立は94.1%とほぼ差はありません。最も低い大学でも84.1%ですから、医学部に入学できればあとはレールに乗っていれば大丈夫そうです。ところで、医師国家試験の受験は日本の医学部卒だけではなく、海外の医学部を卒業していても可能です。但し大学が設置されている国によって差があり、日本の医学部と同じ扱いの「認定」、事前に試験を受けてその結果で国家試験の受験資格が得られる「予備試験」という方法のどちらかになります。ヨーロッパの多くは認定扱いですから、東欧の大学の医学部へ6年間留学する、という受験生も珍しくなくなりました。

さて、その合格率はどんなものなのでしょうか。厚生労働省のホームページで遡ることができる13年分を調べてみました。

すると、13か年平均してみると、認定+予備試験からの合格率は、一般の合格率90.4%よりもはるかに低い48.4%です。今年は少し向上しましたが、それでも270人受験で145人合格ですから53.7%という割合です。この数値には日本から留学した学生だけでなく、言葉の問題がある海外出身者も含まれていますが、2017年のデータですが、日本国籍の35名中合格者は14名、合格率40%と、むしろ日本国籍の受験生の方が低くなっています。

もちろん海外の大学なら、国内では得られることができない経験ができ、語学力や国際的感覚も獲得できると思いますが、少なくとも医師国家試験に関しては国内で学んだ方が有利だと思います。

関西学院大学 オープンキャンパス2024

2024年3月15日 金曜日

そろそろ世間は春休みですが、もう受験生モードに切り替わっている新高3もいらっしゃることでしょう。というわけで、関西学院大学も来週オープンキャンパスを開催します。総合型選抜で合格した先輩から話が聞けるトークセッションや学部紹介模擬講義、キャンパス見学など盛りだくさんな企画となっています。関学に興味がある受験生は是非参加してみましょう。詳しくは大学HPをご覧ください。

【ついに合格者1000名超】第75回獣医師国家試験 大学別ランキング

2024年3月14日 木曜日

2月14、15日に北海道、東京、福岡の3会場で行われた第75回獣医師国家試験の結果が農林水産省から発表されました。まず、全体の受験者はここ10年で最高の1,394人(それでも国家試験としては最小規模)で、合格者数は1013人で割合にすると72.7%。昨年の69.9%よりは向上しましたが、それでも厳しい数値となっています。今年は受験者数も合格者数も過去最高となりましたが、それは6年前に愛媛県今治市に獣医学部を開設した岡山理科大学が今回加わったためです。

各大学の合格者数÷受験者数で合格率を出し、順位を出してみました。ご覧のように1位は鳥取大学、2位は岐阜大学、3位は北海道大学。そして最下位は昨年に続いて東京大学。理由はよくわかりませんが、受けるからには受かって欲しいものです。

過去7年間の平均受験者数が80名以上の6大学だけ取り出して、合格率の順位の推移をグラフに表してみました。すると高め安定の北里、日本獣医、日本。乱高下する酪農学園、麻布、これからの岡山理科と分けることができそうです。岡山理科の初年度入試は学部開設の認可がおくれたために推薦系の入試が一部実施できず、他大学に受験生が流れてしまったうえに、1期生ということで先輩方のアドバイスやフォローも無いという逆風の中にしては善戦したとみて良いでしょう。

獣医師をめざす高校生の皆さん、参考にしてみてください。

【着々と進む】追手門学院大学 理工学部開設準備状況【ミャクミャクもがんばれ】

2024年3月13日 水曜日

キャンパス移転、学部新設など、話題が尽きない追手門学院大学ですが、2025年4月には理工学部の新設が計画されています。今まで文系分野の大学といったイメージでしたが、ついに理系に本格的に進出!追手門学院大学も「第二の開学」と宣言しています。

4年間のカリキュラムの検討も始まっており、教員の人数も発表されていますので、教授陣の組織も進んでいるということでしょう。

理工学部の学生は1年生の間は総持寺キャンパスで、2年時からは安威キャンパスで学ぶ予定だそうです。従って安威キャンパスを理工学部生が使うのは2年後、まだまだ時間はあると思いますが、そちらの準備も進んでいるようです。

ところで同じ2025年4月には「EXPO2025 大阪・関西万博」も開催されますが、その準備状況と比べると追手門学院大学の方がはるかに進んでいるように思えます。万博関係の皆さんもがんばってください。

【近畿圏】園田学園女子大学・神戸松蔭女子学院大学の共学化【続々と】その2

2024年3月12日 火曜日

昨年度まで募集のあった全国の私立女子大学69大学を、各地域別にまとめてみました。(元資料は「大学の真の実力情報公開BOOK」(旺文社)の各年度版を参考にしています)

このようにみると全国的に女子大の充足率が下がってきており、2023年度に100%を超えている地域はありません。最も充足率が高い首都圏でも90.1%となっています。但し、全国的に充足率が100%を割ったのは2021年度から、つまりコロナ禍で観光業界、航空業界などが大きな打撃を受け、新卒の採用を取りやめるなど就職動向にも大きな影響がありましたが、「国際」「観光」などの専門分野の定員が多くを占める女子大学は、その影響が大きく出たのかもしれません。また女子大に限らず教員養成系の志願倍率は近年低下していますが、短期大学をルーツに持つところが多い女子大学は教員養成系の定員比率も高く、このダブルパンチを受けたのではないでしょうか。

例えば埼玉県坂戸市にある女子栄養大学は一度も募集定員を割っていませんし、東京都千代田区の大妻女子大学は社会情報、人間関係、家政など幅広い専門分野に多くの学生が入学しています。学芸学部からスタートした同志社女子大学は、情報メディア学科(現在はメディア創造学科)、薬学部、看護学部と社会のニーズに合わせて学部改編を繰り返し、過去6年平均充足率は103.3%と安定しています。つまり共学化すれば受験生が増えるわけではなく、時代に求められる専門分野への転換、つまり学部改編とセットで行うべきでしょう。今回共学化する2大学では組織改編も併せて構想されているようです。今後の詳細発表が楽しみです。

【近畿圏】園田学園女子大学・神戸松蔭女子学院大学の共学化【続々と】その1

2024年3月11日 月曜日

昨年12月に女子大学の募集状況ランキングをこのブログで紹介しましたが、

【2024年度入試では】近畿圏 女子大学 募集状況【どうなる?】その1 « 学校選びの道しるべ|開成教育グループ 入試情報室 学校・入試情報ブログ (kaisei-group.co.jp)

3月に入り、2大学が共学化するとの情報が入りました。

2大学とも以前紹介したランキング外、つまり定員充足率では厳しい状況となっていました。

(元資料は「大学の真の実力情報公開BOOK」(旺文社)の各年度版を参考にしています。今年度の入学者数はまだ確定していませんので、昨年度までの数値を紹介します。)

昨年度まで募集のあった近畿圏の女子大学は17校ですが、園田学園女子大学の定員充足率3か年平均は12位、2023年度は少し盛り返しましたが、それでも未充足の73.2%、一方神戸松蔭女子学院大学は15位、2023年度に42.6%と落ち込んでいました。今年度の入学者数はまだ確定していませんが、このタイミングで共学化を発表したということは、厳しい状況だったのでしょう。

因みに先のランキングで最下位の神戸海星女子学院大学は2023年度には95名募集に対し、入学者が26名、充足率が27.4%となり今年度から募集停止となりました。一方2023年度から共学化した神戸親和大学は女子大時代に6割程度だった充足率が一気に120%を超え、特に265名募集の教育学部には329名、定員の1.24倍が入学しています。兵庫県のこの2大学の明暗がこれらの女子大学への影響を与えたのではないでしょうか。

2022年度には18校あった近畿圏私立女子大学は2025年度には14校となります。(続く)

【17番目の学部】立命館大学 デザイン・アート学部 新設【さらに拡大】

2024年3月6日 水曜日

1913年に法学部と経済学部の2学部で大学としてスタートした立命館ですが、戦後に法学部、文学部、経済学部、理工学部の4学部の新制大学として再スタートしました。その後経営学部と産業社会学部を増やしてから20年以上動きは無かったのですが、ここから急ピッチで拡大路線に入っていきます。

短い期間に学部を増設し、10年前の2014年には13学部、そして今では16学部を擁するマンモス大学となりました。

ひとまずいろいろと揃いましたね、と思っていましたが、何と衣笠キャンパスに「デザイン・アート学部(仮称)を2026年度からの設置を構想しているというニュースが入ってきました。確かに関関同立には芸術分野の学部がありませんので、話題性はあります。どのような先生方がいらっしゃるのか、どのような専攻分野が設置されるのか、今後の発表も楽しみですね。

【南部戦線】桃山学院大学 一般選抜(前期)入試結果速報【異常あり】(その2)

2024年3月4日 月曜日

(昨日の続き)

法学部

昨年は例外でしたが、近年は安定して2倍程度の実質倍率で推移しています。

社会学部

去年の入試統計を見て、狙い目だ!と思っていましたが、一転してどちらの学科も2020年度水準まで高くなっています。今年の受験生にとっては厳しい結果となりました。

経営学部、経済学部

経済学部が2020年度水準になっています。逆に経営学部が2022年度の高倍率で警戒されたのでしょうか、今年もそれほど出願は伸びなかったようです。

ビジネスデザイン学部

募集を開始した2019年度には4倍以上でしたが、ここしばらくは落ち着いた倍率となっています。

今回はまだ合格最低点は公表されていないので、紹介できるのは倍率のみの推移ですが、年内入試からの入学手続き率の影響を受けるなど一般選抜での倍率の乱高下はこの大学に限らず考えられるものです。次年度以降の受験生は志望する学部だけを狙うのではなく、隣接分野も併願日程の中に入れるようにした方が良いでしょう。