大阪府公立高校 後期選抜 教科別平均点と小問別正答率②

2010年3月4日 木曜日

大阪府公立高校 後期選抜 教科別平均点と小問別正答率①」の続きとなるエントリーになります。今回から5回に渡り、昨年の後期選抜入試問題の各教科の小問別正答率などをご紹介していこうと思います。

今回以降でご紹介していく表の中には、小問題ごとに次のデータが載せられています。

①全体の得点率・・・調査対象者全員のうち何%がその問題を正解したか
②評定平均値別の得点率・・・調査対象者を評定10~8・7~5・4~1の3段階に分けたそれぞれがその問題を正解した率
③無答率・・・調査対象者全員のうち何%がその問題を白紙にしたか

特に参考にしてほしいのが②のデータで、自分の評定平均や自分が受験する予定の高校で大体これぐらいの評定は必要だ、というようなものを考えて「3つのゾーンの中で自分はこのゾーンのデータを見ればいいのか」ということを決めてから見てほしいと思います。

③についても少し補足を。これは「白紙にして出した率」ですから、「答えを書いたけど間違えた」というものは省かれています(②で計算されています)。そこを間違えないようにしてください。

まずは、今回のエントリーでは国語についてご紹介します(画像をクリックすると拡大します)。

小問別正答率 国語

大問一の1・2や大問三の1・2のような「漢字の読み・書き」問題はどの評定段階でも高めの正解率となっています。特に評定が8以上の段階の方についてはどの問題も正解率100%に近いものになっていますので、漢字の問題は「出来て当たり前」と言いきってしまってもいいかもしれません。

文章の内容把握についての問題がたくさん出されましたが、大問一の5や大問三の5・6といった記号で選びだす問題の正解率が低い傾向にあります。書かれている文章の内容を正しく理解しながら文を読むようにしないと、得点には結びつかないでしょう。

国語で最も正解率が低いのが「記述の問題」です。昨年は大問一の4・6、大問二の2、大問三の4で記述の問題が出題されていますが、正解率自体も低いのですが、これらの問題を無答率(白紙で出した率)が低い問題で約6%、無答率が高い問題だと10人に約1人という状態です。

記述問題は「求められている内容を適切に表現する力」が必要なのはもちろんですが、先ほどもご紹介した「書かれている文章の内容を正しく理解する」ということも必要になります。

ここまでご紹介したとおり「内容把握」と「記述」で差がついていることがわかります。ここで点を取れるようであれば、他の受験生と大きく差をつけることが出来るということになります。特に「記述」に関して言うならば、国語で毎年出題されている「作文」も「記述」問題の一つであるととらえることができます。よって、ここから先は「記述」に絞って対策を進めるのも1つかもしれません。

記述ついては自分が書いた文章を塾の先生、あるいは周りの大人の方でもいいので必ず読んでもらい、字の間違いをチェックしてもらったり、自分が書いた文章で言いたいことが伝わっているかどうか、を聞いてみましょう。

作文では次のことに注意して書くようにすれば減点を大きく減らすことが可能です。

正しく原稿用紙を使って
与えられたテーマに沿った内容で
最初から最後まで内容に一貫性があって
誤字・脱字なく
270字から300字で

という5つです。

記述問題に取り組む時は、出来るだけ短時間で済ませることも忘れないようにしてください。そのためにはある程度の訓練が必要ですから、毎日記述対策に取り組むようにしましょう。