大学卒とその他学歴での給料・退職金の違い③

2011年2月14日 月曜日

大学卒とその他学歴での給料・退職金の違い①
大学卒とその他学歴での給料・退職金の違い②

に続くエントリーです。中高生の皆さんが大切な進路を決める前に必ず知っておいて欲しいことを、特にお給料などの「お金」の面に絞り、順を追ってご紹介しているシリーズです。①では高校・短大・大学などを卒業して会社に雇われて初めて受け取るお給料、つまり「初任給」の額が高校卒・高専短大卒・大学卒では大きく異なること をご紹介しました。②では、高校卒・高専短大卒・大学卒それぞれの「お給料の上がり具合」についてご紹介しました。

このシリーズ最終回となる今回は、会社を辞める際にもらえる「退職金」が大学卒・高専短大卒・高校卒それぞれでどの程度異なるのか、をご紹介します。

「まさか、会社を辞める時まで学歴が影響するの?」とお思いでしょう。しかし、実際に次の様なデータが存在しているのです。

次にご紹介するグラフは、大学卒の人が会社を辞める時にもらえる退職金を額を「100」としたときに、その他の学歴の方が同じように会社を辞める時にもらえる退職金の額を示したものです。出典は「ユースフル労働統計―労働統計加工指標集―2010」です。

2008年度退職金 学歴間格差

今回は中学卒のデータも合わせてご紹介していますが、残念ながら高専短大卒のデータがありませんので、上のデータから推理するしかありません。

大学卒を100とした際、高校卒は大学卒の7割程度の金額しかもらえていないことがわかります。今回は具体的な金額を挙げているわけではないので、ご注意ください。

また、今回データが無い高専短大卒ですが、これまでご紹介した「初任給」や「お給料の上がり幅」のどちらも「高校卒<高専短大卒<大学卒」となっていたことから、高専短大卒の退職金は大学卒の7割よりは多めにはもらえていることは確実でしょう。しかし、当然ながら大学卒の退職金額を上回ることはありえないでしょう。

このように、会社を辞める時にまで大学卒・高専短大卒・高校卒で大きな違いが出ているのです。

いかがでしたでしょうか。

漠然と「専門学校でいいや」とか「短大に行けたらそれでいい」と思っていた方にとってはかなりびっくりするようなデータだったと思います。高校卒業時点での進路選びが、その先の人生をこれほどまでに大きく変えるとは思いもよらなかったのではないでしょうか。

幸せな人生を送るためには、少しでも多くお給料をもらっている方が良いに越したことはありません。そのためには、これまでご紹介したデータを見ている限りでは大学卒が最も可能性が高いものと思われます。

今回を含む3回のエントリーでは、お給料をはじめとする「お金」の面から大学卒の将来の可能性の高さをご紹介しました。

やっぱり、将来のことを考えると大学に進学しておくことが一番安心できますね。