2010年度大阪府公立高入試 教科ごとの小問別得点率③

2011年2月25日 金曜日

2010年度大阪府公立高入試 教科別平均点
2010年度大阪府公立高入試 教科ごとの小問別得点率①
2010年度大阪府公立高入試 教科ごとの小問別得点率②

に続くエントリーです。昨年の後期選抜における教科別の平均点、科目ごとの小問別得点率を順にご紹介してします。「~①」では昨年の後期選抜 国語について、「~②」では同じく社会についてご紹介しました。

このシリーズ3つ目となる今回のエントリーでは、数学についての情報をお届けします。下のグラフ・表で昨年の得点率や無答率を紹介しています(画像をクリックすると拡大します)。

大阪府後期選抜 小問別正答率(数学)

おととし(2009年度)の入試についても詳しくご紹介しています。こちらのエントリー「大阪府公立高校 後期選抜 教科別平均点と小問別正答率④」をご参照ください。

さて、昨年の入試問題について大阪府教育委員会からは以下のような分析が出されています。

・基礎的・基本的な内容に関する問題においては、基礎的な概念の理解や数学的に表現し処理する力について不十分な点がみられた。
・数学的な見方や考え方を必要とする問題や論理的思考力・表現力が要求される問題については、得点率が低く無答率が高かった。単に答えを出すだけでなく、 答えに到達するまでの過程を論理立てて確実に表現することを大切にするとともに、そこで用いた考え方についてさらに振り返ってみる学習が必要である。

数学のA・B問題については各高校がそれぞれ選択します。どの高校がどの問題を選択するのかは、後期の入試当日にならないとわかりません。

選択問題Aの中で特に得点率が低いものとしては、大問1?・?・?、大問2?②といった問題が挙がります。選択問題Bでは大問2?①②の得点率が極めて低くなっています。特に記述させる問題の得点率が非常に低い点が特徴です。選択問題A・B共に大問1は基礎・基本からの出題となっており、「基礎的な概念の理解や数学的に表現し処理する力」を見られています。問題文をしっかりと読んで「何に答えるか」を正確に把握して、確実に正解を取りたいところです。

共通問題に目を移してみますと、評定が4~1の受験生は始めの大問3?①以外では壊滅的な得点率となっています。得点率ゼロの問題が2問もある状況です。確かに難しい問題が並んでいるとは思いますが、ここで1問でも正解しておくと他の受験生に差をつけることが出来るでしょう。数学が苦手な方でも、ちょっとねばって頑張ってみて欲しいと思います。ここでの1問が大きな差をつけることになるでしょう。

大問4は「折った紙のようすを題材として平面図形における線分の長さや面積等」について考察する問題で、難易度の高い問題が一部含まれています。大阪府教育委員会は「仮定と結論を明確にして論理的に説明する力が必要です」と指摘しています。

残すところあと2科目となったこのシリーズ、次回は理科についてご紹介します。