大阪女学院中が2012年度入試の前期において3科4科選択制入試を導入されることが明らかになりました。
以下、判定方法の詳細になります。
4科での受験の場合は4科・3科(理科)・3科(社会)の3つのパターンから最も高い得点で判定していただけることになります。特筆すべきは、理科を使わずに社会を活かして合否判定していただける、という点です。
これまでは前期入試では4科一本、後期入試では2科一本というシンプルな入試科目・判定方法でしたが、今回の変更によって前期で4科受験の場合は複数の得点換算方法がとられることで、より受験生それぞれに有利な形で判定していただけることになります。
それはそれで入学段階では「ありがたい」ことなのかもしれませんが、6年後の大学受験時のことや、その前段階で待ち受けている文系・理系の選択のことを考えるならば中学入学段階ではどの科目もまんべんなく勉強をしておくべきではないだろうか、とも思います。
特に社会を早い段階で「捨てて」しまうのは良くないと考えます。
中学入試の社会の問題には、地理や歴史といった問題だけでなく「時事問題」もふんだんに出題されます。この「時事問題」がポイントで、意識して日々新聞・テレビから世間の出来事をつかむクセをつけるには絶好の機会となります。反対に、社会が入試科目で不要であるならば時事問題対策も不要となります。そうすると、世間の出来事に疎くなるだけでなく、新聞やテレビでニュースに触れて自分なりにその出来事について考えを巡らせてみる、という習慣がつかないままになります。
早い段階で「世の中の動き」をつかむことが日常生活に根付いているのとそうではないのとでは、その後の人生において大きな変化が出てくることは言うまでもないと思います。
入試科目変更の話題から随分と話が飛躍してしまいましたが、受験生の保護者の皆さんにおかれましては、将来のことも考えた上で入試科目の取捨選択をするようにしていただきたいと思います。