箕面自由学園中 北野高(文理)にも通す高い教育力

2011年8月1日 月曜日

箕面自由学園中の塾対象説明会にお邪魔してきました。

ここ数年で受験者数が増えています。幼稚園~高校トータルの在籍数は、2009年度1517名だったのが2011年4月時点で1848名となっており、特に高校が09年776名⇒11年1090名、中学も09年132名⇒11年155名と堅調に増えています。学園全体で盛り上がっているようです。

ただ、一昨年は大阪大2名が出たが昨年・今年と実績が出ていないことから、大学合格実績が目下の課題、と捉えておられるようです。特に高校においては他校で評判が高かった先生方を迎え入れられて、指導力の強化に注力されているとのことでした。

さて、本題の中学校の中身についてです。

箕面自由学園中では授業時間数が多いことが特徴として挙げられます。授業時間合計は公立中のそれと比べると9.6時間も多く、中学3年間で実に1008時間もの差が生まれています。そのうち数学だけでも1/4の250時間を占めているなど、将来の大学受験のことを見据えたカリキュラム構成となっているのも特筆点です。

また、授業時間数は多いのですが、英語を例にとってみると、授業進度は公立中並みに設定し、時間数があるのでその分「深さ」を求めた授業を展開されています。中高一貫校と言えば「先取り学習」を連想しますが、ここでも生徒たちのことを考えてのカリキュラムとされている点が好印象です。

早朝テストで基準点を取れなかった生徒については、その日のうちに「フォローアップ補習」に出て、分からない所をつぶすことになっている、という徹底ぶりも大変素晴らしいです。

習熟度別授業についても一工夫されています。2008年には2レベルだった習熟度を2009年には英語を3レベルに、2011年からは数学も3レベルとするなど、ムリの無いように段階的に増やされています。また、そのレベル分けについては毎学期見直しが入るということで、その細かなご対応にも恐れ入ります。

まだまだあります。

この取り組みが目玉だと思いますが、放課後は有料の特別補習を実施されており、中学全体の約150名中だいたい100名が受講されているようです。また、クラブ活動の後でも参加出来るようにクラブ活動と補習の時間帯をずらして設定してされています。この補習でもって数ある取り組みの総仕上げ、とされている印象です。

箕面自由学園中では、中学から高校に上がる際は「併設高」「他高(公立・私立共)」のどちらを選択しても可能という制度を採られています。

まずは他高校の合格実績をご紹介しますと、タイトルにもあります通り今年はなんと

北野高(文理学科)1名、豊中高(文理学科)2名、千里高(総合科学)1名
四天王寺高1名、関大大学第一高1名

といった、難関公立・私立高に合格者を出しています。

内部進学についても変化が起こっているようです。

これまで「総合進学コース」に上がる生徒が多かったのですが、今年の春は「特別進学コース」に上がった生徒が多かったそうです。外部高校の合格実績以外にも「箕面自由学園中の生徒たちは学力が付いてきている」ということを示すデータです。

こういった様々な取り組み・内容・結果が評価されて、受験者数にも変化が出てきています。

統一解禁日に実施されているA日程を例にとりますと、2009年度は33名だったところ今年は44名、B日程では2009年度17名が今年43名と、A・B日程で志願者が集まるようになってきています。

それだけでなく、入学者数も5年前と比べて約3倍になるなど、きっちりと「入学者数の増加」という成果として結びついています。

高校進学時に公立高や難関私立高の合格を手にすることを目指し、箕面自由学園中での密度の濃い3年間に身を投じてみる、という選択肢も悪くないかもしれません。