近畿大 着実に増える志願者数と女子比率

2011年8月3日 水曜日

近畿大の高校・予備校対象の説明会にお邪魔してきました。

近畿大①

上の写真のような学生通りを歩き・・・

近畿大②

門前につきます(大きすぎて写真に収まりきりません)。

近畿大③

門をくぐりますと、初代総長及び理事長である世耕弘一氏の銅像がお出迎え下さいます。

さて、近畿大は東大阪キャンパスを中心として全国6か所のキャンパス、13学部48学科+短大を持つ、医学から芸術までを網羅する総合大学です。現在、近畿大で学ぶ学生は約3万人いるそうです。

これだけ大きな大学ですから、オープンキャンパスにも多くの方が来場されるそうです。オープンキャンパスには年間3万人、特に7月開催のものは1万人が来場するという、かなり規模の大きなものになっています。

近畿大は大学だけでなく様々な施設・設備を保有されていますが、その中の代表的なものとして「病院」があります。総合病院が大阪狭山市・生駒市・堺市の3か所にある、ということで、ここでも近畿大の規模の大きさ、もっと言えば地域貢献のすごさがわかります。

ここからは大学のもっと具体的な中身に踏み込んでいきます。

今年の春の就職率は87.9%となっており、全国平均の91.1%と比べると厳しい数字だったようです。一方で今春卒業者4747名のうちで行き先が不明な者は9名ということで、いわゆる「判明率」が高いのが、他の大学と比べて違う点になっています。それゆえにこのような低い就職率となってしまっている、というのが実情です。

学生の「行き先」を最後の1人まで把握しようとする、徹底した面倒見の良い姿勢に大変好感をもちます。

2011年度入試においては公募推薦で4回、一般前期Aで2回、一般前期Bで4回、一般後期で2回、計12回の入試機会がありましたが、今春の志願者数は11万人を突破し、5年連続で上昇中ということで、少子化による受験生の減少と不況による国公立志向にも負けていないことがわかります。2011年度入試では特に公募推薦で人気が集まりましたが、それ以上に合格者数も上乗せされていましたので、難易度としては例年並みに落ち着いたのではないでしょうか。

最近では特に女子の志願・入学者数が増えていることも特徴として挙げられます。

2011年度入試における女子志願者数は約3万人・入学比率31.5%ということで、これだけ多くの女子学生に来てもらったのは開学以来初めてのことだそうです。中でも、2010年に新設された総合社会学部が今年44%、今年新設された建築学部は26%というのが今春入学生の女子率だった、ということで、以前の「男ばっかりの大学」「バンカラ」という近畿大のイメージが過去のものになりつつあることがわかります。

さて、「建築学部」という言葉が出ましたので、そちらについてもご紹介を致します。今年から学科から昇格という形で新設された建築学部ですが、総志願者数5653名を集めました。昨年までは学科として存在していましたので、その時の志願者数と比べてみますと、昨年2821名でしたから、率にすると今年は昨年の200.4%、早い話がちょうど2倍の志願者数を集めた、ということになります。「建築」という名称から「理系学部」とカテゴライズされる中、よく見てみると文系科目でも受験可能・文系的な学問内容となっている学科があるなど、文系の諸君にも門戸が広かったことが人気を集めた理由だというのは明らかです。

他の学部の動向についてもご紹介しておきましょう。

法学部は全日程で志願者1178名減とかなりの不人気だった一方、合格者数は昨年とほぼ同数が出されているため、相当入りやすかった様子です。

生物理工学部も昨年から662名の志願者減となりましたが、これは昨年学科改組により人気が出て、結果各社の偏差値が大幅にアップしたことを受けての敬遠である、と分析されていました。

近畿大④

2012年度入試における変更点は次の通りとなっています。

①文芸学部内の2学科が名称変更。
・文化学科が「文化・歴史学科」となり、これまで入試段階で「日本歴史・文化」「世界歴史・文化」「現代文化」の3つのコースから選んで出願する必要があったが、今後は回生が進むにつれて選択していく形となる。
・英語多文化コミュニケーション学科が「英語コミュニケーション学科」に。
②理工学部においてAO入試を廃止。
⇒ 不人気のため合格者がゼロということもしばしばあったそう
③一般入試前期Aにおいて「生物理工学部併願方式」を導入。
④理工学部 生命科学科から工学部 生物化学工学科を併願できる「工学部併願方式」を新追加。

来年も多くの受験生が集まりそうな予感がする近畿大の説明会でした。