関西大 進む国際化、2012年度募集定員増

2011年8月29日 月曜日

関西大が8月6日(土)・7日(日)の2日間に渡ってオープンキャンパスを実施されました。

関西大 オープンキャンパス

今回は数あるプログラムの中で「外国語学部の学部紹介」を中心にして、関西大が大学をあげて進めている「国際化」についてご紹介したいと思います。

外国語学部 学部紹介

上の写真が「外国語学部 学部紹介」の会場の様子です。開始時間前に満席となり、会場の左右・後方に多くの立ち見が出ていました。外国語、ということもあり、女子の姿が多かったのが印象的です。

さて、今年で創設3年目となる関西大の外国語学部、創設の趣旨は次の通りとなっています。

①外国語をキーワードとして、国際化に貢献できる人材を養成
②英語・中国語運用能力に秀でた外国語教員の養成
③異文化理解・多文化共生に対応できるプラクティカルな外国語運用能力を身につけた国際人の養成

また、外国語学部の特徴は次のようなものが挙げられます。

①1学年150名の少数精鋭教育
②専攻言語を英語と中国語に特化
③プラスワン言語として、ドイツ・フランス・ロシア・韓国・スペイン語を用意
④英語教育・中国言語文化・外国語コミュニケーションの3つの専修を柱とする
⑤2年次には全員必須で1年間の海外留学がある

④の3つの専修には2年次の留学から帰国後に分かれるようで、入学時に選ぶ必要はないようです。ちなみに、外国語学部の1期生である現3回生において、中国語専修は11名だそうです。ちょっと少ない、ですね。

また、⑤にもあるとおり、2年次に1年間の海外留学が必須となっている点が最も大きな特徴でしょう。留学先(大学)はアメリカ2か所、イギリス2か所、中国・ニュージーランド・フィリピンが各1ヶ所の計7か所から選ぶことになります。

関西大では外国語学部を創設したことを始めとして、国際化に注力をし始めています。その理由としては、超大手企業を始めとして採用や社員教育において国際化が図られている、というものです。企業の一例を挙げますと・・・

・パナソニックが2011年度新卒採用予定の1390名のうち1100名を海外の外国人を採用する「グローバル採用」とする
・三井住友銀行は総合職13000名にTOEIC800点以上を取るように求める
・三菱商事は入社8年目までの社員全員が一度は海外経験を積む制度を実施する

といったものです。これらについていくために、関西大では学生に積極的に海外へ出て行ってもらおう、ということでいろいろなプログラムや取り組みをされており、その1つが先に挙げた「外国語学部の創設」となっています。

最近、関西大の学生の中で海外での留学経験をしたことがある者を調査したところ、20%程度という数字しか無かったことが判明したそうです。また、更なる聞き取りをした結果、「留学時期が就職活動開始時期と重なるのでつらい」「受け入れ先の大学の成績基準が高い」「留学先と関西大の両方に学費を納めるのは高額になり、厳しい」という事情が留学の足かせになっている、という声が上がってきたそうです。

関西大ではそれらを踏まえ、①半年間 ②成績基準一切なし ③留学先の大学に学費を払う他は関西大に在籍料を払うだけで済む、というかつてない留学制度を打ち出し、参加者を募集されました。これに対し、実に100名近くの応募が来たそうで、これまでの海外プログラムの応募者数とは比べ物にならないくらいの大きな関心を集めたそうです。

このことで、関西大の学生は本当は海外に出たがっていた、ことが明らかになった形です。

OCの様子

上の写真はオープンキャンパスでのひとコマです。芝生でよさこい?のサークル?クラブ?が高校生や保護者を巻き込んで踊りまくっている様子です。

食堂の様子

総合学生会館「メディアパーク凛風館」内にある食堂の様子です。13時過ぎに訪れたところ、この混みようでした。

さて、話は全く変わりまして、2012年度入試に関する情報です。関西大では2012年度入試より募集人数が増加することになっています。具体的には以下のようになります。実際は試験日程ごとに細かく定員が増やされますが、ここではすべての日程を合算した数字を記載しておきます。

文学部:10名増加
商学部:34名増加
社会学部:44名増加
システム理工学部:24名増加
環境都市工学部:10名増加
化学生命工学部:16名増加

この他にも法学部・経済学部・総合情報学部でも募集定員が増えますが、一般入試・センター利用入試での増加はなく、留学生向けの特別入試でのみの定員増加となっています。日本の高校で学ぶ皆さんには直接関係が無いところですので、今回は掲載を割愛しています。

関西大の勢いをまた再確認したオープンキャンパスでした。

中高進学フェア