金蘭千里中高 20分テスト

2011年9月14日 水曜日

金蘭千里中の塾対象説明会に行ってまいりました。

なお、昨年の同説明会時の様子はこちらのエントリー「金蘭千里中高 驚異の大学合格実績」でご紹介していますので、合わせてご一読下さい。

説明会の後に校舎見学をさせていただきましたので、その際に撮影した写真を数点織り交ぜながら金蘭千里中高の様子をご紹介してまいります。

金蘭千里中高①

今回は、金蘭千里中高の教科指導にスポットを当ててご紹介を致します。

タイトルにもありますとおり、「20分テスト」というものを大きな柱として据えておられるのが大きな特徴となっています。これは、平常学習の定着を重視するため月~金の毎朝復習テストを行っており、成績の状況によって授業にフィードバック、生徒の理解を深めるものです。短いスパンでの定着確認となるため、生徒は日常の学習の反省材料に、先生方にとっても指導の反省材料となるのが大きなメリットとなっています。

毎朝テストが実施される代わりに、いわゆる「中間・期末テスト」というものは存在していない、ということになっています。

が、しかし、英国数の3教科に関しては1年に2~4回のテストが課されているそうです。

そして、夏休み終了後には夏休みの宿題を範囲とする「課題テスト」が実施されており、休暇中の学習成果もチェックされます。

大学受験に向けた模試ですが、高2で年2回、高3は年4回の実施。また、中2~高3の間にハイレベルの外部テストを受験して全国レベルの実力をみられています。

金蘭千里中高②

さて、続いては2011年度入試結果です。

180名定員のところ、今春は200名が入学しています。金蘭千里中高では「1クラス30名」が基本となっていますが、毎年定員より多い数が入学されている関係で、だいたい33~4名で1クラスになっている様子です。

入試問題の難易度ですが、基本的に前期と後期で同等とされているそうです。

今春入試において「前期不合格⇒後期の再チャレンジで合格」となった受験生が男子で4名・女子で4名の計8名いる、ということをお教えいただきました。その男子4名は平均で20点、女子4名は平均で23点、それぞれ前期から後期にかけて得点をアップさせたそうです。この8名の中には、前期よりも38点アップした受験生もいるそうです。

金蘭千里中高③

金蘭千里中では今春から社会を廃した3科一本での入試となっています。それについての詳細はこちらのエントリー「金蘭千里中 2011年度入試は3科型入試一本で」でご紹介しています。

社会を入試科目から完全に外してしまうことによって懸念されたのが「入学者の社会の力」ですが、地理で地名を知らない子が例年より多いかなというぐらいで、歴史に関しては例年通りの力を持っていることがわかっており、社会を止めても入学してくる生徒像に変化はなかった、と結論づけられています。

また、入試科目である3科目の中では、特に国語において最近「漢字・語彙の力が落ちている」ことが顕著なようで、入学者に対しては国語の授業を工夫して語彙力の増強に取り組んでいる、との発表がありました。

実は、この語彙力の低下については大学入試の世界でも問題になっています。京都大の理系学部ではごく最近の年度から国語が必須とされていますが、それにはこの国語力の低下が理由として存在しているようです。なんでも、「卒論の文章がめちゃくちゃで読めたものではないことを嘆いた教授陣から、理系であっても入試段階で国語力を計って欲しいとの要望があった」というものです。

国語力の低下は相当深刻な所にまで来ていますが、金蘭千里中高では「読書ノート」という、読書の習慣をつけるために生徒が月に一度読書ノートを書くことで自らの読書について思い返したりするツールを活用するなどして対策されているそうです。

2012年度入試についてですが、変更点などは一切ありません。「運動機能検査」が全員に課されますが、「ラジオ体操」程度のものが実施されているぐらいで、瞬発力や跳躍力などの運動能力の測定にはなっていません。ちなみに、この検査の際は着替える必要もない、ということですから、ご安心ください。

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