金蘭会中高 充実の特待生制度

2011年10月20日 木曜日

金蘭会中高の塾対象説明会に行ってきました。

金蘭会中高

中学・高校それぞれの今年の入試結果と、2012年度入試のポイントを順番にご紹介します。

まずは中学です。

2011年度入試では、募集人数90名に対し入学者は81名となりました。女子校が苦戦されている中でそこそこ集まった方だと解釈していますが、いかがなものでしょうか。

金蘭会中では次にご紹介する2点を近年新設され、実に上手な生徒募集をされています。

まず1点目。一芸に秀でた生徒の入学機会とされている「K方式」の存在です。

このK方式は今春で実施2年目となる、受験生おのおのの活動実績等を学校に申告・審査を受け、年内に出願資格を得ておく必要がある、いわば「自己推薦型」の入試となります。

導入初年度である昨年度は7名、今年度は14名が入学しているそうです。ちなみに、今年の入学者14名の活動内訳は次の通りです。

新体操2名、バレーボール10名、シンクロ1名、アイスホッケー1名

これらの他にも、実際の入学には至らなかったものの、絵画、バレエ、アイススケート、ピアノなどの活動をしている受験生からの問い合わせもあったそうです。

この入試のメリットは、いろいろな活動に打ちこんでいる小学生たちが受験勉強のために活動を一旦停止する必要がなく私立中に入学出来る、という点です。塾に行っていなくても、それなりの活動実績があれば入学チャンスが与えられることになります。これによって、「私立中学に入ろうと思ったら塾に行って勉強していないとダメ」という「限定されたルート」による入学者確保から脱却できています。

ちなみに、K方式の受験資格は次のようなものが一例として挙げられています。

英検・漢検3級、日本語検定は4級、珠算1級、書道・絵画・作文・音楽については全国規模のコンクール等で入選以上
スポーツは都道府県以上の大会で入賞経験がある、もしくはそれに準ずる技能を有する者

スポーツの部分について補足しますと、具体的な競技名としては金蘭会中高の強化クラブであるバレーボール・新体操はもちろんですが、クラブとしては存在しませんが優秀な選手が在籍しているバレエ・水泳・シンクロ・スケートなども想定されているそうです。

さて、金蘭会中が生徒募集にあたって上手に運用されているもう1つのものは、タイトルにもある「特待生制度」です。

大阪府の政策として、大阪府下の私立高に通う生徒を対象とした就学支援金制度があることは皆さんご存じの通りですが、私立中に通う生徒に対する支援は特にありません。よって、私立中に進学させたいが金銭面で不安がある、というご家庭にとっては各校が独自に特待生や奨学金の制度を設けて学費負担を軽減する方策が頼りになります。

今回ご紹介している金蘭会中では、昨年度である2010年度入試より特待生制度を導入されており、それが功を奏して成績優秀な受験生がたくさん集まるようになっているようです。

2011年度入試における特待生での入学者数及び成績(最低点)は次の通りです。

①ファミリー(入学金免除):A日程7名
②成績優秀(入学金免除):A日程2名(157点)
③成績優秀(入学金免除+授業料半額免除):A日程5名(164点)・B日程1名

先ほどご紹介しましたとおり、2010年度より特待生制度を導入している関係もあって、昨年・今年と例年の入学者にはあまりいなかった成績優秀な生徒が入学してくるようになっているそうです。

この特待生制度によって成績上位者を確保出来ていることになります。また、中学入試においては特待生制度の重要度が高いことがこのことで証明された形となりますので、金蘭会中では更に特待生制度を拡充されることになっています。

具体的に申しますと、これまでの特待(入学金免除+授業料半額免除)を残しつつ、新たにS特待(入学金免除+授業料全額免除)を新設する、ということになります。

高校入試における特待生の様子はどのような状況だったでしょうか。今年は入学金免除となった受験生が18名(専願・併願、全コース合算)おり、成績優秀者奨学金(入学金免除+授業料全額免除)が対象となった受験生は8名いたようです。この2つを合計すると、何らかの特待生の対象となったのが26名となります。今年度の高校の受験者数は167名でしたから、受験生の20%弱が特待生の対象になった計算になります。

これにファミリー特待(入学金免除)も10名いますから、受験生の20%以上が何らかの特待として合格が出たことになります。

このように、金蘭会中高は特待生制度を充実させて受験生獲得をされている、ということをご紹介しました。