摂南大 一般入試に向けて②

2012年1月12日 木曜日

摂南大 一般入試に向けて①」に続くエントリーです。摂南大の一般入試向け説明会に参加させていただき、得てきた情報をご紹介しています。

今回のエントリーでは、2012年4月に新設される看護学部について詳しくご紹介して参ります。

摂南大②

上の写真は、説明会のプログラムの1つである「学生による大学紹介」の様子です。オレンジのジャンパーを着た学生さんたちが順番に授業・クラブやサークル・設備などについて学生目線でわかりやすく紹介してくれるものです。

さて、前回のエントリーでは、公募推薦入試終了時点の人気動向を基にして、一般入試に向けて狙い目となっている学部をいくつかご紹介しました。その中に看護学部も含まれていましたが、その理由や一般入試に向けた入試情報を詳しくご紹介します。

2012年4月から新設される看護学部ですが、2012年度入試においては公募推薦のB日程から募集が開始となっています。公募推薦での定員は33名で、対する志願者数は249名、受験者数 235名、合格者数66名、倍率3.6倍という結果になりました。

薬学部を持つ大学の強みを活かして「薬に強い看護師を」という大変魅力的な教育方針を掲げて摂南大が満を持して設置した看護学部だけに、もう少し高い倍率になると予想していましたので、この倍率には少し驚いています。

公募推薦入試における選択科目は何がよく選ばれていたのか?についての詳細も明らかになっています。249名の志願者のうち、化学を選択したのは4名のみで、後は生物と数学が大体半々ずつ、となったそうです。化学選択者が極端に少ないようですが、化学を選択したからといって他の受験生よりも有利・不利になることはありませんので、ご心配?がっかり?しないでください。

ここからは少し看護学部の公募推薦入試における合格状況に関する裏話となります。

今回の公募推薦入試では合格者数66名・倍率3.6倍となっています。これは歩留まり率(合格者全体に対する手続き者の割合)を50%と読まれて合格者を出した結果、この合格者数となっています。

本来であれば歩留まり率を60%と読んで合格者数を打つのが摂南大では一般的らしいのですが、「一般入試での苦戦」を予想していることから、今回の公募推薦入試で多めに合格者数を出した形となっています。

「一般入試での苦戦」とは一体何でしょうか?

摂南大 看護学部の一般入試A日程2日間のうち、1日が畿央大(看護医療学科)と、丸々2日間とも京都橘大(看護学部)と日程が重なっていることから、志願者が集まらないことが予想されています。

看護系志望者が受験校を選ぶ時に最も参考にするのが「看護師の合格率」でしょう。その点で考えますと、すでに看護師を輩出している大学・学部は(数字の良い・悪いはともかく)合格率が公表されていますので、受験先として選びやすくなります。

しかし、摂南大 看護学部は当然まだ看護師を世に送り出していませんので、データが無く、積極的に選択しにくいのが正直なところです。

例えば、畿央大は「看護師の合格率がすでに分かっている」「実習先が具体的」な大学、それと同じ入試日程の摂南大 看護学部はデータが無い、となると、自然と実績が出ている大学に受験生は向うでしょう。

これが「一般入試での苦戦」の正体なのです。

この事から、一般入試のA日程はかなり倍率が低くなるのではないでしょうか。

さて、この状況とは反対に2月15日に行われる一般B日程では、先の畿央大・京都橘大と入試日程が同じになっている、というような競合関係が無い入試日となっています。よって、1月にあちこちの看護系で不合格となった受験生が大挙集まってくることが予想されます。しかし、それも考慮して合格者数は多めに出すということも予想できます。

摂南大 看護学部は今結構な「狙い目」となっていることがこれでお分かりいただけたのではないでしょうか。

看護学部が出来た後には、また新たな学部の設置を目指されているようです。文系学部はほぼそろっていることと、今の時代文系学部を作っても受験生が集まらない傾向にあることから、恐らくは理系学部が新設されるものと思われます。農学・環境・バイオといった系統、が妥当なラインなのでしょうけども、薬学部・看護学部と来ましたのでいよいよ医学部を作る、というのもあり得ない線ではないな、と勝手に予想しています。