親和中 2013年度入試に向けて最速の説明会実施

2012年2月6日 月曜日

これほど早い時期から次年度入試に向けて説明会を実施された学校はかつて存在したでしょうか?

親和中の入試報告会にお邪魔してきました。

親和中 入試報告会

1月14日(土)に始まった近畿地区の中学入試ですが、そこから2週間も経たないうちに次年度に向けての説明会を開催された形です。今回は、先だって実施されたばかりの2012年度入試に関する報告がメイン、という説明会でした。

親和中は今年度入試より前期・後期Ⅰ・後期Ⅱの3回の入試回数の構成となっており、今春より後期Ⅱが新設されています。そんなところも含めていろいろな情報をいただきました。

まずは、入試結果に関するご報告です。

前期ですが、240名に合格を出したいと思われていたところ、208名の合格者数に終わっています。受験者数自体はもう少しいたようですが、各教科の正答率50%程度と設定されている「合格ライン」に到達していない受験生については「基本事項の定着については厳しい」と判断し、不合格とされたようです。

入試直前の新聞紙上における倍率発表において「兵庫県下で倍率が高い所」と報道された後期ですが、表面倍率は後期Ⅰが13.10倍で県下3位、後期Ⅱは22.00倍で県下トップ、という高い倍率でした。

後期Ⅰは前期とのW出願が130名程度いた様子です。また、国算2科目での受験が可能になったことから、出題難易度自体は前期と同じであるにも関わらず、前期よりも各科目の平均点が高くなっているのも特徴です。よって、親和中は第二志望以下と考えて後期Ⅰで受験した方たちは、結構苦しい戦いだったかもしれません。

後期Ⅱは第一志望として他校を14日に受験し、良い縁をもらえなかった受験生が多く集まったそうです。ただ、具体的な併願先などについての説明がなく、この点については残念に思いました。

入試科目の講評として、算数と国語それぞれのご担当の先生がお話下さいました。以下、箇条書きで要点をご紹介します。

算数
・前期では、例年通り基本問題は出来ているものの、それ以降の問題で差がついている。
・大問1は四則計算が出来ているかを見るもので正答率は100%に近いが、前期の大問3は正答率が低かった。
・後期は応用問題部分で大きく差がついている。特に後期Ⅰの大問2の?は問題文にひっかけられた受験生が多かったそう。

国語
・漢字の問題は学習漢字から逸脱せず、ここ数年難しいものは出していない。
・出典は以下の通り。
 前期  説明 井上ひさし「日本語教室」、小説 太宰治「角力」
 後期Ⅰ 説明 山口次郎「政治の仕組みがわかる本」、小説 まはら三桃「鉄のしぶきがはねる」
 後期Ⅱ 説明 幸田文「壁土」、小説 粕谷知世「ひなのころ」
・最近は小学生にもとっつきやすいようなやさしいものもたくさん出ているので、新書レベルには慣れておいて欲しい、とのこと。
・過去に取り上げていない作家であっても良い作品であれば取り上げるので、どんな文章が出ても読めるようにしておいてほしい。
・たくさん本を読むことで文章を読むスピードをつけておいてほしい。
・記述を重視しているので、考えていることを文字に表す練習もしておいてほしい。