畿央大 看護医療学科1期生が卒業

2012年4月13日 金曜日

4月1日に行われた畿央大のオープンキャンパスに行ってまいりました。

畿央大①

まずは、大学の概要についてご紹介いたします。
2012年度時点の学部別男女比は以下の通り。栄養・看護といった女子向けの学科があることもあって、女子比率が高い大学となっていることがわかります。

健康科学部 男子28%・女子72%
教育学部 男子41%・女子59%

上記の栄養・看護に加えて教員・理学療法士といった職業・資格に直結する学科が多数を占めるので、基本的に真面目な学生が多いそうです。今回のオープンキャンパスでもたくさんの学生さんが運営に携わっておられましたが、どの方もきっちりとした応対をされていて、しっかりした学生が多い印象を受けました。

しかし、畿央大にある学科・系統ではどうしても実習が多くなってしまうため、さすがに真面目な方が多いとは言っても学生たちからは「夏休みが少ない」という不満の声もあるそうです。

畿央大②

理学療法・看護医療・健康栄養と理系の学科が並ぶ中で、意外にも高校時代に文系だった学生も多く入学しているそうです。以下、1回生に聞いた高校時代の文理内訳をご紹介下さいましたので、掲載します。

理学療法:文系18%・理系64%・どちらでもない18%
看護医療:文系48%・理系35%・どちらでもない17%
健康栄養:文系56%・理系32%・どちらでもない12%

理学療法はさすがに文系比率が低いのですが、看護と栄養は半分が文系出身者という点は今文系として学習を進めている受験生たちにも勇気が持てるデータです。

また、これらの3学科は公募推薦及び一般2科型では理数を外した英国(現文のみ)で受験が可能となっているのも、文系の方々にとっては朗報ですね。

各種資格・国家試験合格率についてはどうなっていますでしょうか?

各種資格など最新の合格率は次の通りとなっています。ただ、管理栄養士に関しては合格発表がまだ行われていないので今回は合格率をご紹介できません。見逃せない点としては、今年看護医療学科の1期生が卒業したのですが、全員が看護師として合格しているという点です。

理学療法士 11年度 95.5%(全国平均82.4%)
看護師 11年度 100%(全国平均95.1%)
小学校教諭 11年度 61.9%
幼稚園・保育士 11年度 100%

実は、昨年・今年と理学療法士の全国平均合格率が大きく下がっているのですが、そんな中でも畿央大は全国平均を大きく上回る高い合格率となっています。

2012年3月卒業生の就職率の公表はありませんでした。この点については続報を待ちたいと思います。

畿央大③

入試についても触れておきましょう。

まずは今年度である2012年度入試結果について簡単に。

全学科の中で志願者数を減らしたのは看護医療のみ(昨年比94.9%)となっています。理由として考えられるのは「佛教大と摂南大での看護学部・学科新設」があります。今年の倍率低下に加えて、前述の通り1期生が看護師国家試験100%という実績を出したこともあり、2013年度は人気が出るはずなので、注意が必要でしょう。

2013年度入試に向けた情報です。

今回のオープンキャンパスではAO入試及び公募推薦入試の日程等が決定・発表されています。この辺りの入試を狙っている受験生は早速日程・科目等を確認しましょう。

また、変更点として、基礎学力方式に加えて2012年度では英文を読んで要約と日本語論述を行う「小論文」のみで選考する「小論文方式」を設けていたところを、2013年度は基礎学力方式に小論文をプラスする「プラス小論文方式」へと改められることが決定しています。受験予定者はご注意ください。

大谷中 2013年度入試に向けての入試関連イベント

2012年4月12日 木曜日

大谷中の2013年度入試向け入試関連イベント予定が判明しましたので、ご紹介いたします(画像をクリックするとPDF文書が開きます)。

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大谷中 2013年度入試向け入試関連イベント

大谷中 入試イベント一覧

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非常にたくさんのイベントが用意されていることが一目でわかります。これだけ多くの会が催されますので、大谷中をいろいろな角度から見て分析することが可能です。受験生・保護者の皆さんにとっては非常にありがたいことだと思います。

さて、こちらのエントリー「東大谷高 移転に関する進捗状況・続報」でご紹介をしました通り、同法人の設置校で大谷中高と敷地も隣り合っている東大谷高がこの度移転をされます。東大谷高の移転後の現校地の利用に関しては何も発表がありませんので何とも言えませんが、おそらくは大谷中高が何らかの形で利用することになる可能性が高いと思われます。

この点も含めて、大谷中は注目をしておくべき学校でしょう。

2月時点就職内定率 やや好転も・・・

2012年4月11日 水曜日

文部科学省および厚生労働省はこの程、大学・短大等の就職内定状況を発表しました。今回のエントリーは、2月時点の大学卒業者の就職内定率データと状況をご紹介いたします。

下のグラフをご覧ください(画像をクリックすると拡大します)。

就職内定率(2月時点)

今回発表されたのは2012年3月卒業予定で就職を希望している大学生の就職内定率です。

2012年2月1日現在で80.5%、「就職氷河期」と言われた2000年の81.6%を上回ることは出来てはいないものの、前年同期比3.1 ポイント増ということで、3年続けてのダウン及び2010年・2011年と過去最低を更新し続けていた傾向に歯止めをかけ、若干好転している状況であることが判明しています。依然として厳しい状況が続いていることには変わりありませんが、それでも昨年・一昨年よりかはまだマシな数値です。

しかし、実はここに大きな落とし穴があります。

厚労省の推計値によると、大学の2012年3月新卒予定者数は55万人。この内、今回のこの調査時点での大学就職希望者数は40万6千人となっています。この時点で実に約14万人の差があります。

しかもこの大学就職希望者数というのが、調査を重ねる度に減ってきているのです。以下、今年度数度に渡って調査された際の大学就職希望者数です。

10月1日調査時点 42万5千人
12月1日調査時点 41万6千人
2月1日調査時点 40万6千人

10月から2月の間に実に約2万人も減っています。これは、新卒予定者が就職を諦めたり、大学院や専門学校などへ進学するなどの進路変更をした、ということが推測されます。

こういった学生が「大学就職希望者数」から抜け落ちていくことで、就職内定率算出の際の「分母」が減りますから、おのずと数値も良く出る方向にはなります。

また、今回の調査時点で大学就職内定者数は32万7千人となっており、計算すると2月時点で就職先が決まっていない就職希望新卒予定者が約8万人にものぼることも明らかになっています。

棒グラフで示している、国公立大と私立大それぞれの就職内定率にもご注目下さい。国公立大の就職内定率は前年度から+3.6ポイントの回復である一方、私立大では+2.8ポイントに留まっています。やはり、国公立大出身者の強さがここで露わになっています。

就職内定率は過去最低の水準から回復基調にあるものの、特に私立大卒業者を中心として依然として厳しい状況が続いています。

塾生向け新ブログ 「学校選びの道しるべ PREMIUM」スタート!

2012年4月10日 火曜日

開成教育グループHP内で細々と運営をしております、こちらの学校・入試情報ブログ「学校選びの道しるべ」ですが、おかげさまを持ちまして昨年12月で開設2周年を迎えております。

その間投稿した記事数は500以上を数え、塾生・保護者の皆さんだけでなく、学校関係の方々、新聞社や出版社、挙句の果ては同業他社と思しき方々などなど、広く教育に携わる方々からたくさんのアクセスをいただいております。

こちらのブログに掲載した記事が、インターネット上に数多とある掲示板や他の方が書かれているブログなど、あちこちで紹介されることもありました。

そんな学校・入試情報ブログ「学校選びの道しるべ」ですが、常々「もっと突っ込んだ内容の情報が欲しい」というお声も頂戴しておりました。そのようなお声やご期待に添えるような内容を掲載したいのは山々ではありますが、HP上に置かれただけの、言わば「誰もが読めるブログ」であまり深く切り込んだ話を展開してしまうと、ご迷惑をかける方々をいたずらに増やしてしまうだけではないだろうか、と考え、どうにか出来ないものかと日々模索をし続けてまいりました。

そしてこの度、技術的な問題等もクリアになったこともありまして、本日より、開成教育グループに在籍されている塾生及びその保護者の方限定で情報を発信する新しいブログ「学校選びの道しるべ PREMIUM」がスタートすることになりました。

新ブログ「学校選びの道しるべ PREMIUM」では、塾生・その保護者だけを公開対象としていることもあり、まだ一般にはあまり広まっていないようなもの、他塾に通われている方は知らないようなもの、開成教育グループ 入試対策課が独自の視点で切り込む学校・入試分析など、新情報・裏情報、時には爆弾情報を満載でお届けする予定にしています。

開成教育グループの塾生・保護者だからこそ得られる、まさにPREMIUMな情報、をこのブログで感じ取っていただければと思います。

開成教育グループにお通いの塾生及び保護者の皆さまでこのブログをお読みの方は、「開成NET」にログインいただき、メニューから当該ブログをお選びください。新ブログをお読みいただくことができます。

なお、従来からこちらのHP上で運営をしております「学校選びの道しるべ」も、これまで通りの内容・更新頻度でお届けをしてまいります。引き続きご贔屓にしていただけますとありがたいです。

大阪薬科大 調査書からは逃れられない入試制度

2012年4月9日 月曜日

春休みの真っ只中行われた、大阪薬科大のオープンキャンパスに行ってきました。

大阪薬科大①

大阪薬科大は6年制となる薬学科(定員270名)と4年制の薬科学科(定員30名)の2学科構成となっています。同じ薬科大としての競合校である京都薬科大と神戸薬科大は6年制のみの設置となっているので、この点でまずこの2大学との差別化が出来ています。

しかも、入試段階では6年制・4年制を選ばずに入学でき、4回生進級時に選択が可能となっています。このことで、大学入学段階でのミスマッチが防げることになります。近畿大や武庫川女子大でも6年・4年併設なのですが、入試段階でどちらか一方の学科を選ぶ必要があります。

各学科の教育目標は次の通りです。

・薬学科(6年制):薬に関係する高度な専門知識と幅広い教養、そして病気を見るのではなく患者を思いやる心を兼ね備えた薬剤師の育成
・薬科学科(4年制):大学院修士課程と連携し、人々が健康で快適・安全に生活するために必要な医薬品の創製や開発、および保健衛生をはじめとする薬学を基盤とする多様な人材の育成

大阪薬科大②

気になる薬剤師国家試験の合格率です。今年は全国的に6年制課程生第1期生が受験をしている年で注目が集まっていますが、大阪薬科大では98%ちょっとの合格率になっているそうです。

入試制度についてもちょっとご紹介しておきます。

今春入試である2012年度入試における主な入試形態は以下の通りです。入試名の前に◎があるのは調査書が点数化される入試区分です。ただし、調査書は全体の平均の○倍とはなっておらず、教科ごとに傾斜がかけられています(詳しくは夏前に発行される新しい入試概要等で最新情報とともにご確認ください)。

◎公募制推薦:英+理(化Ⅰor生Ⅰ)+調査書 ⇒ 調査書占有率150/400(37.5%)
◎一般入試Ⅰ:英+数(ⅡBまで)+理(化Ⅱまでor生Ⅱまで)+調査書 ⇒ 調査書占有率150/400(37.5%)
一般入試Ⅱ:英+数(ⅡBまで)+理(化Ⅱまでor生Ⅱまで)
センター利用:英+数(ⅠA・ⅡB)+理(化Ⅰor生Ⅰor物Ⅰ)
◎後期センター利用:英+数(ⅠA・ⅡB)+理(化Ⅰ・生Ⅰ・物Ⅰから2科)+調査書 ⇒ 調査書占有率200/800(25%)

このように、大きく5種類ある入試形態のうちで調査書が得点化されるのは3種類もあり、調査書の呪縛から逃れられる入試形態が少ないことがわかります。大阪薬科大を目指す皆さんは、たとえ一般入試での受験を考えている場合であっても、学校の成績にも気を付けておくべきでしょう。

大阪薬科大③

今年度入試における裏データとしては次のようなものがありますので、このブログを見ている方だけにこっそりお教えいたします。

・公募推薦入試での合格者の評定平均最低値は「3.1」
・一般入試Ⅰでは3.0以上ないと合格は難しかった様子
・今年度入試におけるセンター利用型のラインは78%(昨年は73%)
・同後期センター利用型ではほぼ80%がライン(調査書部分を除く)

なお、来る2013年度入試における変更予定についても情報があります。今年度はセンター利用型における理科の選択は「高得点科目」とされていたところを、次年度入試では「第一解答科目」の指定に変わる予定とされているそうです。こちらも正式な内容については夏前に大学が発行される入試概要等で明らかになるでしょう。

浪速中・関西大 連携関係を解消へ

2012年4月6日 金曜日

昨年末ごろから主に毎日新聞・毎日放送を中心として報道されてきた浪速中と関西大の連携関係の話題ですが、2012年3月31日に関西大及び浪速中それぞれのHPにて連携関係を解消する旨が発表されました。

それを受けまして、週明け4月2日の新聞各紙でもこの件に関して報じられました。

以下、読売新聞と朝日新聞で報じられた内容をすべて転載しています。

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関大、浪速中と連携解消・・・推薦入学広報「信義にもとる」(2012年4月2日読売新聞)

関西大学(大阪府吹田市)と、浪速高校・関西大学連携浪速中学校(大阪市住吉区)を運営する学校法人「浪速学院」は31日、連携協定を解約すると発表した。

両者間で推薦入学についての協議が終わっていないのに、学院側が同中の関大コースについて、関大への推薦入学を前提にした広報を行っていたことが背景にあり、関大側は「信義にもとる行為だった」としている。

解約合意書では、同中の名称から「関西大学連携」を削除することや、生徒募集で誤解を与えるような表現をしないよう定めた。

同中の学校案内には、関大コースについて「関西大学直結」「中高大の10年一貫教育」と記されていた。

関大側は、同コースに在籍、入学が決まっている新1~3年生については、基準を設けて1学年30人程度を推薦入学で受け入れるとしている。学院の木村智彦理事長は、2013年度以降は同コースの募集を停止すると表明、「多大なるご迷惑とご心配をおかけしましたことをおわびします」とのコメントを出した。

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関西大、浪速中との連携解消 4月30日付で(2012年4月2日朝日新聞)

関西大学と連携協定を結んだ私立浪速中学校(大阪市住吉区)が保護者らに関大進学が確実と説明していた問題にからみ、関大は31日、4月30日付で連携協定を解消すると発表した。

協定締結は2009年6月で、「教職員の交流・研修」が目的だった。しかし、浪速中が昨年10月の学校説明会で保護者らに「関大へ間違いなく行ける」などと説明したことが判明。関大教授会が「虚偽の説明で大学の信用を傷つけた」として、理事会に連携の解消を求めていた。

関大によると、浪速中は協定を結んだ後、校名を「関西大学連携浪速中学校」としていたが、今後は「浪速中学校」に戻し、13年度から中高一貫の「関大コース」(定員40人)の募集を停止するという。

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内容を要約すると次の点にまとまるでしょうか。

①両校は4月30日付で連携協定を解消する
②浪速中は「関西大学連携」を校名から外すなど、生徒募集で誤解を与えるような表現をしない
③関西大は、関大コース生として浪速中に入学した1~3期生については「基準を設けた上で」1学年30名程度を推薦入学として受け入れる予定

特に③が気になる点ですが、読売新聞が報じているところによると「基準を設けて1学年30人程度を推薦入学で受け入れる」との記載があります。この「基準」というのが一体いつ発表になり、どの程度の条件になるのかに注目が集まります。また、その条件に対して浪速中高は関大コース生の成績を引き上げなければいけませんから、浪速中高ではそれについての取り組みや進捗(成績)状況についても今後の大きな課題となるでしょう。

関大コース生として入学した1~3期生の皆さんが大学入試を迎える際、それが関西大であるかどうかというのは別として、希望したとおりの進路先に落ち着くことを祈るばかりです。

激変が続く! 大阪府公立高入試制度

2012年4月5日 木曜日

大阪府公立高入試制度が中3及び中2生が受験を迎える2013・2014年度の2年間で大きく変わることになります。今回はそのことについて現時点で判明していることをまとめてみます。

まず、来年度である2013年度入試の大きな変更点に関してです。過日に新聞報道等がありましたとおり、「入試日程の前倒し」などが正式に決まりました。新聞各紙のうち、毎日新聞の記事を以下に抜粋いたします。

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大阪府教委:府立高入試前倒し 来年から1週間程度
(2012年3月28日 毎日新聞より一部抜粋)

大阪府教委は28日、教育委員会議を開き、府立高校の入試日程を来年から前・後期ともに現行より1週間程度繰り上げることを決めた。来春入試は前期が2月20日(今春は2月23日)、後期は3月11日(同3月16日)に実施される。また募集定員も、現在後期のみで実施している普通科などの試験を一部前期でも実施し、前期の比率を高める。

大阪府内では府立学校の定員割れが深刻化しているが、府教委は府の私立高校授業料無償化に加え、私立の入試が例年2月10日で府立よりも早く実施されるため「進路を早く決めたい受験生の心理が働き、府立から私立に流れた」と分析し試験日程の前倒しを検討していた。有識者などからは「公私で同一日程にすべきだ」などの意見もあったが、府教委は「公私で日程の繰り上げ競争が起こりうる」などとして、1週間程度前倒しすることとした。一方、募集定員の比率は現在、前期が3割、後期が7割程度だが、前期を最大で5割近くまで引き上げることも決めた。

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変更点をまとめますと・・・

①入試日程の前倒し
前期は2月20日(今年は2月23日)
後期は3月11日(今年は3月16日)

②募集定員
前期が占める定員比率は現在約33%、それを40%後半に引き上げる

③普通科の募集
後期のみで実施している普通科などの試験を一部前期でも実施

となります。

①の試験日の前倒しに関しては、前期で3日・後期で5日早まっただけですので私立高校入試に影響が出ることは考えられません。また、②③の前期の定員枠増と普通科の選抜を前期でも実施する、という点についても、私立高に対するいわゆる「無償化政策」が続く限り私立専願者の割合は高止まりするものと考えられますから、さほど大きな影響にならないものと思われます。

そして、中2生が高校入試を迎える2014年度の話題です。

こちらのエントリー「近畿地区公立高 相次ぐ学区見直し」でご紹介しておりますとおり、近畿地区では学区の見直しや撤廃の動きがここ数年で活発です。大阪府は2007年から「9学区から4学区へ統合」されたばかりですが、とうとう大阪府でも「学区撤廃」となります。

学区撤廃に関しても数々の報道がありましたが、その中から産経新聞の記事の一部を以下にご紹介します。

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学区撤廃、学校運営参加、公募校長…前途多難? 教育条例成立
(2012年3月23日 産経新聞より一部抜粋)

23日に大阪府議会で成立した教育関連条例のうち、府立学校条例は、4地域に分かれている高校入試の学区を平成26年度入試から撤廃することを定めているほか、保護者に学校運営の参加を促す。学校や受験生だけでなく、保護者を取り巻く環境も大きく変わる。

今年4月に2年生になる中学生が「撤廃元年」の入試に臨むことになる。府教委内には「撤廃までの期間が短く、進路指導が混乱するのではないか」との懸念も残るほか、都市部の人気校に生徒が集中するという指摘もある。

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2014年度からの変更点としては、上にご紹介していない内容も含めて以下の2点が挙げられます。

①14年度の府立高校の学区撤廃
②3年連続定員割れの府立高校の再編・整備

学区撤廃となることで通学区域の制限を受けなくなることから、学校選びの幅が広がります。ただ、おそらく大多数の受験生は今まで通り「近場で通いやすい学校」を選ぶでしょう。よって、現在の4つそれぞれの学区内から受験先の高校を選ぶものと思われます。恩恵を受けるのは「学区と学区の境目付近に住んでいる受験生」程度なのではないでしょうか?

こうしてまとめてみますと、公立高校に人気の追い風が吹くような変更はあまりなさそうです。ただ、こうした制度変更で受験生・その保護者はやはり戸惑いますので、その点においてはしばらく落ち着かない公立高校入試になることと思います。

今年も開催 大阪私立女子中学校フェア2012

2012年4月4日 水曜日

もう「恒例」と言っていいと思います、大阪の私立女子校16校が一堂に会し各学校の情報が一度に得ることが出来る貴重な機会である「大阪私立女子中学校フェア」が今年2012年も開催されることになりました。

詳細は以下の通りとなっています(画像をクリックするとPDF文書が開きます)。

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大阪私立女子中学校フェア2012

大阪私立女子中学校フェア2012

日時:2012年4月24日(火)10~14時
場所:大阪新阪急ホテル
内容:講演会、各学校別個別相談

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今回、マザー・テレサが来日した際に通訳をご担当された渡辺和子氏をお迎えしての約1時間の講演があります。こちらのエントリー「大阪私立女子中学校フェア 参加してきました」でご紹介しておりますとおり、この渡辺先生は2年前の大阪私立女子中学校フェアでもご講演されましたが、座席は満席、講演内容も非常に好評だったと聞いています(参加した私個人もそう思いました)。今年も必見でしょう。

それから、今年は羽衣学園中が不参加となっています。聞くところによりますと、2月頃に「参加を見合わせたい」というお申し出が女子中フェアの実行委員会にあったようです。恐らく、羽衣学園中の場所が南方ということもあって、大阪市内で行う女子中フェアには問い合わせ者が少なかったということが理由の1つなのではないかと思います。例年は女子校がすべて参加されているイベントだけに、大変残念です。

同志社女子大 高い就職率・資格合格率

2012年4月3日 火曜日

同志社女子大が3月25日(日)に実施されたオープンキャンパスにお邪魔してきました。

同志社女子大①

今出川キャンパスと京田辺キャンパスの両方での実施でしたが、今回は今出川キャンパスに行ってまいりました。これは後日談ですが、京田辺・今出川両キャンパスで今回オープンキャンパスが開催されましたが、合計874名もの参加者がおられたそうです。さすがは人気女子大の一角だけあります。

同志社女子大②

まずは大学の概要についての説明をお聞きしました。

同志社女子大は今年で創立136年、卒業生は5万人以上おられます。ちなみにお隣同志社大は創立137年だそうです。

教育理念は「キリスト教主義」「国際主義」「リベラルアーツ」の3つで、特にリベラルアーツを大事にしている理由としては「教養があってこその専門」という部分を重視しているから、とのことです。

自校の授業だけでなく、同志社大との単位互換制度(2012年度で443科目)があったり、参加している大学コンソーシアム京都の単位互換制度(49大学・短大が参加、2012年度547科目)が利用出来るなど、学びの幅は広く確保されているのも魅力です。

同志社女子大は大学改革に熱心に取り組まれています。一番わかりやすい例としてはやはり「学部・学科数」ではないでしょうか。1999年には2学部5学科しかありませんでしたが、2012年4月時点で5学部10学科を有するまでとなっています。

また、今年からは現代子ども学科に保育士養成課程(定員50名)を設置することが決まっています。伝統だけでなく大学改革にも積極的であることがわかります。

後程ご紹介しますが、就職率の高さもウリの1つです。その就職率の高さに直結するキャリア教育の推進の一環として、以下4つを目的として今年から「同志社女子大学の学生に卒業までに身につけてもらいたい10の力」を「DWCLA10」として提示されています。

4つの目的
①自立した社会人となるための基礎力の獲得
②キャリア意識の形成と発展
③社会的視野を広げる基礎知識の獲得
④学問と社会の関わり合いを示し、勉学意欲を向上させる

DWCLA10
分析力・思考力・創造力・プレゼンテーション力・コミュニケーション力
リーダーシップ・思いやる力・変化対応力・自己管理力・自己実現力

就職率や資格合格率をご紹介しましょう。主なものを以下に列挙します(すべて2010年度生)。

・就職決定率 92.5%
・管理栄養士合格率合格率 98.9%(全国平均40.5%)
・公立小学校教員採用試験合格率 69.0%(58名中40名合格)
・薬剤師国家試験合格率 98.7%

就職・資格取得関連のどれをとっても数値が高いことがわかりますが、こういった点が評価されて全国約780大学を対象とした全国大学満足度ランキングにおいて2003年・2007年の2度も3位を獲得されています。

同志社女子大③

続いて、食物栄養学科の詳細について拝聴してきました。

食物栄養学科内には「食物科学専攻」と「管理栄養士専攻」の2つがあり、共に「食」「栄養」を扱うものの、管理栄養士国家試験受験資格の有無も含めてそれぞれの専攻で特徴が異なります。

まず、食物科学専攻の特徴は以下の通りです。

①食品学・調理学・栄養学をバランスよく学ぶ
⇒ 京菓子や京料理を扱うなど、京都の大学ならではの学びも含まれる
②実験・実習が多いだけでなく、商品開発・提案に必要なプレゼン力の養成にも注力
③この専攻単位での就職率は91.7%
④管理栄養士国家試験受験資格は得られないので注意が必要

続いて、管理栄養士専攻の特徴は以下の通りです。

①卒業に必要な単位数が138単位と他より多め
②病院や福祉施設に赴いての実地研修や100人分の給食を計画的に提供する実習など、実験・実習多い
③管理栄養士国家試験は「全員受験・全員合格」が目標
④同専攻単位での就職率は86.6%、病院の募集は卒業後の5~6月にあるため3月末の就職率計測時点では行き先が決まっていない子が多数いることが原因

「食」「栄養」の分野といえばやはり「管理栄養士」が真っ先に思い浮かぶところです。管理栄養士専攻はその名の通り管理栄養士国家試験突破を目標としてカリキュラムが組まれている一方、食物科学専攻はそういった試験についての縛りがないことからカリキュラムに自由度や幅が感じられるものになっています。

大阪女学院中 春のオープンキャンパス

2012年4月2日 月曜日

大阪女学院中が毎年春に行われているオープンキャンパスですが、2012年度の開催日程が決まりました。

昨年・一昨年と同様に回数は3回、小5・6年生を対象とするイベントです。詳しくは以下の画像などでご確認下さい(画像をクリックするとPDF文書が開きます)。

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大阪女学院中 オープンキャンパス

大阪女学院中高 入試イベント一覧

日時:
①2012年5月12日(土)14:00~15:30
②2012年6月9日(土)9:30~11:00
③2012年6月9日(土)13:00~14:30
場所:大阪女学院中
対象:小5・6年生女子(保護者同伴)
申込:学校HPより(上記①は4月11日から、②③は5月14日から受付スタート)

※万全を期すため日時・詳細は学校HP等で必ずご確認ください

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毎年このイベントは大変人気があり、申込締切日が来る前に定員に到達してしまっています。各回とも先着順で300名という定員枠が設けられていますので、お早目のお申し込みをオススメします。

また、昨年同様に以下の点にご注意ください。

・小4以下の方は申し込めない
・一人の方が複数回を重複してのお申し込みが出来ない

大阪女学院中に通う生徒たちが毎日使用している教室で、実際に学校の先生方による授業を体験できる貴重な機会です。お見逃しのないように!