樟蔭中高 多方面ながらしっかり根をおろした教育内容

2012年9月14日 金曜日

樟蔭中高の塾対象説明会にお邪魔してきました。

樟蔭中高

まずは教育内容のご紹介から。

中学では2年次に特進がⅠとⅡに分けられることになり、特進Ⅱに関しては先取りを行わず基礎学力の定着を目指して中学校の指導要領に沿った内容で授業が進められます。進度が異なるということもあり、特進ⅡからⅠへは3年進級時にコース替えが可能になるのを最後に、以降は上へは上がれなくなる点注意が必要です。

コース間の入れ替えは高2進学時までは実施していますが、以降は入れ替えを行わずに大学入試まで進むとのことです。高2進級時には難関国公立大を狙う「文Ⅰ・理Ⅰ」、国公立大及び難関私立大を狙う「文Ⅱ・理Ⅱ」、中堅私立大がターゲットの「文Ⅲ」の3分割されます。

中学に昨年新設されたばかりの身体表現コースは、高校進学時に進学・児童教育・健康栄養から進学先を選ぶことになります(児童と健康は一定の成績が必要)。また、進学に進級した者は高2進級時に教養系か表現型を選ぶことになります。

高校では、6年一貫コースに編入して国公立・難関私大をめざす「特進」、2年次に教養系と表現系に分かれて指定校推薦などを使っての大学進学となる「進学」、併設の大阪樟蔭女子大の関連学部に内部進学する「児童教育」「健康栄養」というバラエティーに富んだコース編成が特徴です。

児童教育コースから直結している大阪樟蔭女子大 児童学部は小学校・幼稚園教諭・保育士を目指す学部で、就職率が100%の年もあるという大変優秀な学部です。

健康栄養コースは児童教育コースと同様に併設大に進学することになります。進学先の学芸学部 健康栄養学科では管理栄養士を養成する学科となり、管理栄養士国家試験の合格率が高いのもうれしいです。

児童教育・健康栄養ともに安心して併設大へ内部進学が出来ると思われます。

それでは、2012年度の入試結果です。

中学入試では受験者数153名(昨年126名)・合格者数148名(昨年110名)・入学者数98名(昨年89名)となりました。特に受験者数は一昨年206名⇒昨年126名と80名もの減少となったが、今年はその減少傾向に歯止めをかけ、受験者数を増やした点は高く評価すべきでしょう。

入学者数は一昨年から昨年で約15名減少したものの、今年は昨年から約10名増加させたので、受験者数同様に回復をさせていることになります。

先ほどご紹介をしました2011年度新設されたばかりの身体表現コースですが、今年24名が入学しています(昨年20名)。

高校入試はどうでしょうか。専願162名(昨年116名・一昨年94名)に対し併願412名(昨年416名・一昨年483名)となり、専願が大きく増えた一方で併願は昨年並みの志願動向となりました。

結果、入学者数は213名となり、昨年150名・一昨年144名と比べると大きく上回っています。これも「女子校不遇の時代」と言われる昨今では、非常に良い結果となりました。

樟蔭中高②

来る2013年度入試についての情報をまとめます。

中学入試におけるコース制や入試制度等についての変更として、身体表現コースの対象競技が新体操・ダンス・バトントワリング・ソフトテニスに加えて新たにスキー・体操・バスケットボールが追加となるということが挙げられます。種目の数が増えたことで、より一層活気あふれるコースになることと思います。

高校入試では、大阪府前期選抜において普通科が3教科で募集を開始することを受け、特進で3科5科の選択制が開始になります。5科受験者は①5科の得点 ②3科×5/3 の高い方の得点で判定されることになります。

高校の各コースの中で今一番レベル・難易度が上がっているのが健康栄養ではないでしょうか。今年は偏差値でいうと50程度の受験生が多く集まっているようでもありますので、来年も専願・併願ともに偏差値50程度の力が目標になってくると思われます。

女子校の魅力を残しつつ、中学の選抜特進に代表される「成績上昇」の面、信頼をおける併設大の資源を活かした高校の健康栄養や児童教育の取り組みと、広範囲ながらしっかりと根をおろした教育内容となっているがゆえに、近年評価が高くなっている樟蔭中高のご紹介でした。