国公立大 2次出願に向けて ~2013年度 系統別人気動向~

2013年1月30日 水曜日

1月19・20日に行われた大学入試センター試験の自己採点結果も返却され、受験生の皆さんは国公立大2次の出願についていろいろと考えを巡らせていることと思います。なお、今回のセンター試験の平均点(中間集計)や各予備校が予想する平均点についてはこちらのエントリー「2013年度センター試験 予想平均点と難易度変化」で詳しくご紹介しています。

いよいよ1月28日(月)から国公立大の出願が始まっています。自分が志望している系統、大学・学部の人気傾向については非常に気になることと思います。

今回のエントリーでは、今回のセンター試験結果を受けての国公立大の各系統別人気動向をご紹介します。なお、今回ご紹介するのは河合塾及び駿台の集計結果に基づく資料となります。

まずは、大きなくくりでの人気傾向をご紹介します(クリックすると拡大します)。


※前期日程のみの集計

今年度に各予備校等で実施された模試では、ここ数年続く「文低理高」「資格志向」といった傾向が今年もくっきりとでていました。今回のリサーチの結果を見ているとおおむねその傾向が続いているように思えます。特に文系では法・政治学系が前年比95%、経済・経営・商学系が前年比96%と、大きく減少しています。

反対に「人気傾向」として河合塾のデータで明らかになっているのが、教育学部の総合科学課程での出願予定者増加です。この系統はセンターラインが他の系統に比べて「低くてすむ」ことがあり、格好の「狙い目」として目をつけられているようです。この系統を狙っている受験生は要注意です。

理系に目を移しますと、昨春入試で志願者の増加が目立った理・農が前年並みに落ち着いている一方で、工学系が前年比104%と増加しています。理・農学系と比較するとボーダーが低くてすむところが多い工学系なので、狙われているようです。こちらも要注意です。

では、もう少しくくりを細かくして検証してまいりましょう。次の表は駿台が発表された、学部・学科・系統別の人気動向に関する詳細なデータです(それぞれの画像をクリックすると拡大します)。


※前期・中期・後期・独自各日程の第一志望を集計

赤く塗っている所は「昨年よりも人気が上がっている」所、青く塗っている所は「昨年よりも人気が下がっている」所であることを示しています。

先にご紹介した河合塾のデータは「前期日程のみの集計」である一方、この駿台のデータは「前期・中期・後期・独自各日程の第一志望を集計」とありますので、指数に若干の差が生じています。

人気が上がっている所を示す赤色の部分に注目して見てみますと、外国語系に集中していることがわかります。

近畿地区国公立大で外国語系の代表格といえば、大阪大の外国語学部です。ここ最近は志願者の減少が続いていた同学部ですが、今回のセンター試験の平均点ダウンを受けて俄然注目の的となっています。その理由としては「大阪大という名前の割に比較的リーズナブルなラインで合格出来る」というものが圧倒的なものを占めるでしょう。そんなこともあり、特にマイナーな言語での志望者数増が見られます。ご注意ください。

理系では、大きく人気を上げている所が目立ち、いわゆる「狙い目」と出来そうな系統は中々見つけにくい所です。ですから、センターリサーチ結果をしっかりと分析して出願先の大学・学部を決める必要性が非常に高くなっています。各予備校がリサーチ結果の「度数分布」を公表していますから、そちらをじっくりと見て「2次で逆転できる範囲」なのかどうかを見極めて欲しいと思います。

今回ご紹介したデータを参出願の際の参考にしてもらえたら、と思います。

今後のエントリーで、同じセンターリサーチの結果を基にして関関同立の学部別人気動向(センター利用型)をご紹介する予定です。