東京女子大 キャリア・イングリッシュ課程

2013年4月12日 金曜日

2013年3月29日(金)に開催されました、東京女子大のオープンキャンパスにお邪魔してきました。

初代学長はかの有名な新渡戸稲造で、学内には登録有形文化財が多数あり、長年に渡り著名な研究者・小説家などを輩出している、というのが東京女子大の特徴です。特に、同大出身のアナウンサーが多い気がします。

東京女子大は「リベラルアーツ教育」を柱としており、学部は「現代教養学部」1つ、その中に4学科・12専攻が置かれています。以下、各学科の特徴と、各学科に置かれている専攻の構成です。

人文学科
哲学・文学・史学を学び、豊かな人間性を持ち新しい知性と文化を担う
哲学専攻・日本文学専攻・英語文学文化専攻・史学専攻

国際社会学科
社会科学的手法を用いて、今日の社会を世界視野でとらえ地域社会・国際社会で活躍する人になる
国際関係専攻・経済学専攻・社会学専攻

人間科学科
ことば、こころ、コミュニケーションを学び、人間・社会・世界を科学的に探究し、人間のあり方を考える
心理学専攻・コミュニケーション専攻・言語科学専攻

数理科学科
数学、情報学、自然科学の専門知識を学び、幅広いニーズに応える人を目指す
数学専攻・情報理学専攻

特に最後にご紹介した数理科学科ですが、私立女子大の数理科学系学科としては最も長い歴史を持つそうです。

図書館にもいろいろと工夫がなされています。東京女子大の図書館にはグループで議論や学習等が出来る「グループ閲覧室」、飲食可能な空間である「リフレッシュルーム」、企画発表やその準備に使用する「プレゼンテーションルーム」が設けられているようです。

東京女子大が最も「ウリ」とされている教育内容が「キャリア・イングリッシュ課程」ではないでしょうか。

東京女子大が特に充実・力を入れているのが英語教育で、中でも特筆すべき取り組みが「キャリア・イングリッシュ課程」です。これは、1年次の希望者の中から60名を選抜、2~4年次の3年間で各自の専門分野の学習と並行して「英語で自己を発信する力」「行動的な英語力」を育成するものとなっています。

この60名に選抜されるための要件としては「1年次の英語6科目6単位を含む30単位以上を取得」「プレイスメントテスト・面接を通過する」ことが挙げられ、この課程を修了するには42単位の取得と実技(プレゼン)の通過が必要となっています。

この課程を修了した卒業生をこれまで5回輩出しておられるそうですが、「(外資・公的な所も含めて)銀行が多い」「総合職での採用が多い」「就職先決定時期が他の学生よりも早い」といった就職面での特徴があることから、優秀な学生の育成に成功していると思われます。

なお、残念ながらこの課程生とはなれなくても、「キャリア・イングリッシュ・アイランド」という部屋があり、そこでは全学生が自由に参加できる英語やキャリアのための啓発活動等には参加が可能となっています。

2013年度入試結果を最後に簡単にご紹介します。

今年度入試より2/3・4に入試日を前倒しされておられますが、それがどの程度影響したのかはわかりませんが、志願者数が一般入試で663名増、12個の専攻のうち9専攻で志願者が増加、という結果になりました。

ちなみに、今春の一般入試で全専攻中最も高い合格最低点なのが心理学専攻(258/400)で、次いで社会学専攻(257/400)・国際関係専攻(252/400)が続きます。

名門女子大である東京女子大の様子をご紹介しました。