2013年度中学入試 結果分析① ~府県別受験率~

2013年6月1日 土曜日

2013年度の中学入試が終了して随分立ちますが、ゴールデンウィークを過ぎた辺りから各学校の説明会が行われるようになり、入試結果をお聞きする機会が増えています。

改めて「今春2013年度入試がどうだったのか」を考えるようになり、入試終了直後には見えてこなかったこともこの時期だからこそ見えてくるようにもなっています。

そんなことも含めまして、当ブログをご愛読の皆さまに向け、簡単ではありますが今春の中学入試結果について今回から数回のエントリーに分けてご紹介をしていければと思っています。6月中の毎週土曜日に更新をする、5回シリーズとしてお送りする予定にしています。

今回はまず、近畿2府4県の中学受験率について検証してみたく思います。

まずは、大阪府のデータからご紹介します。

青い棒グラフは当該年度の小6児童数を示し、緑の棒グラフ(ほとんど違いがわかりませんが)はその年度の「統一解禁日 午前」に大阪府の私立中を受験した生徒の数、となります。そして、これら2つの数字を使って出た数値が赤い折れ線グラフである「中学受験率」となります。

不況や公立高校の改革が進められていることもあり、ここ数年は受験率が低下傾向にありましたが、今年度は昨年から少しだけ上昇しています。

兵庫県はどうなっていますでしょうか。

残念ながら、兵庫県では受験率の低下傾向に歯止めがかかっておらず、昨年度から更に0.4ポイントのダウンとなっています。考えられる原因としては、「私立高校在籍者に対する支援制度が大阪府や京都府に比べて充実していない」ことが挙げられます。「生活保護世帯については、国の就学支援金と併せ、全国平均授業料(約36万円)相当額を補助」となるなど、明らかに大阪府や京都府の支援制度と比べて基準が厳しいものとなっています(更に詳しい制度内容についてはこちらからご確認頂けます)。

このこともあって、私立が敬遠されていることが考えれます。

京都府の状況です。

今年度も含め、京都府では過去4年に渡って受験率の低下を食い止めているだけでなく、先にご紹介した大阪府や兵庫県と比べると高い受験率となっているなど、あらゆる面で良い状況となっています。

この3府県も含めた、近畿地区2府4県の受験状況は次の通りとなっています。

今年度の結果では、このようにこれまで低下が続いていた受験率に歯止めがかかっています。

それに加え、こちらのエントリー「大・大・大盛況! 大阪私立女子中学フェスタ」でご紹介をしました通り、大阪の私立女子中が全校集まるこのイベントにおける動員数が大幅に増加しており、来場は「700組弱、2000名ほどだった」との話もあります。

また、この4~5月に受験生向けに説明会やオープンスクール等を開催された学校さん複数にお話を伺ったところによりますと、(お話を伺えた)どの学校さんも「昨年同時期のイベントと比べて来場者数が増えている」とおっしゃっています。

・・・先にご紹介をした「受験率低下に歯止めがかかった」ことと、大阪私立女子中学フェスタに代表されるような入試イベントにおける動員数増加を考えますと、ひょっとすると「中学入試の復活」となるのではないでしょうか?

次年度入試に向けて、学校や学習塾にとっては大変明るい(受験生にとっては歓迎したくないことかもしれませんが)こととなりそうです。

次回のエントリーもお楽しみに。