同志社大 この5年で志願者が約1割増加

2013年7月18日 木曜日

同志社大の高校・予備校対象説明会にお邪魔してまいりました。

学長先生のご挨拶の中で、「同志社が他大学と違う所とは?」ということをおまとめ下さいましたが、そのお話が大変印象深かったので、こちらでもご紹介致します。

同志社大は以下3つの点において他大学との違いがある、と整理されておられました。

①京都にある
古都京都で学ぶことは大きなメリットであり、今や日本の40%の大学生が首都で学ぶ一極集中の時代に、地方からも首都や日本を見る視線が必要になる

②私立大学である
創立者の思いを受け継ぐという点で国公立大とは異なる

③キリスト教校である
世界的にはメジャーな宗教であるキリスト教も、日本では1%程度の占有率となっており、その意味では「マイノリティの気持ちがわかる」場所でもある

また、同志社が同志社で学ぶ人をどのように育てるのか?については、同志社小の校歌の一節「えらいひとになるよりも よいにんげんになりたいな」の歌詞を引用し、『「えらいひと=人材」は地位を追われればそれまでだが、「よいにんげん=人物」は限られた場所での地位うんぬんを超えて場所や立場が変わっても価値は変わらない。同志社は「人材」も育てるが、同時に「人物」も育てる教育を行う。』ということをお話されておられました。

また、同志社には多種多様な人物が集っていることについても言及されていました。『京都大には「京都大に入りたかった人」と「東京大に入れなくて京都大に来た人」の2種類しか存在しないが、同志社大には「国公立残念組」「附属校から同志社一本できた同志社の熱烈ファン」「第一志望として一般入試で入学した者」などなど、いろいろな人間がいる』と、多様性を持った大学であることを再確認されました。

さて、話を細かい所に戻して、2013年度入試結果についてです。

一般入試においては志願者数が対前年比103.0%(昨年103.4%)で、対する合格者数は106.3%(昨年96.0%)と、共に増加しています。

一方で、センター利用型では志願者数対前年比91.7%で、昨年112.6%を見た受験生が敬遠をした形です。しかも、合格者数は86.8%(昨年は103.1%)と絞られており、昨年より狭い門になりました。

一般入試の動向を学部別に見ますと、10%前後の志願者増となったのが文学部(108.0%)と文化情報学部(112.0%)で、反対に10%以上の志願者減となったのが神学部(71.2%)、政策学部(75.9%)。表などにはございませんが、特にグローバル・コミュニケーション(GC)学部の英語コースが10%増である反面で、社会情勢を反映してか同学部中国語コースは大幅に減少しているのが大きな特徴となっています。

センター利用型入試の動向を学部別に見ますと、10%以上の志願者増となったのが神学部(642.9%)、文学部(112.0%)で、反対に10%以上の志願者減となったのが法学部(87.9%)、経済学部(88.6%)、文化情報学部(81.6%)、理工学部(78.7%)となりました。

過去5年分の志願状況を分析しましたところ、2009年を起点として・・・

10%以上の志願者増 文系では文学部のみ、理系では理国・生命医科・心理
10%以上の志願者減 社会・商・政策・スポーツ健康科

となり、減少している学部は社会科学系に集中してしまっています。

志願者数トータルでは、2009年度の108.2%にあたる51,346名が今春志願となり、5年で志願者数は約1割増加していることになりますから、大学全体としては順調であると言えるのではないでしょうか。

ただ、今春スポーツ健康科学部で150名から210名とトータルの定員が増やされているものの、長期的に見ると「人気薄」と思われますので、同志社大を狙う方は一度受験を検討してみても良いかもしれません。

そして、本年度入試より「英文素材については改変しない=原文そのままを採用」とする形に変更されているそうです。

来たる2014年度入試についてです。変更点は以下の通りです。

①グローバル地域文化学部でセンター利用型入試を開始
②推薦選抜入学試験・自己推薦入学試験(公募制)で以下の点が変更
 ・社会学部社会福祉学科の募集人数を変更、出願区分を新設
 ・生命医科学部医工学科工業高等学校推薦選抜入試を廃止
 ・GCの推薦選抜入試及びグローバル地域文化学部自己推薦(アスリート)入学試験の2段階選抜を廃止
③スポーツ健康科学部が海外修学経験者(帰国生)入試を新設