西大和学園中 世界に大輪を咲かす「やまとなでしこ」を

2013年7月22日 月曜日

西大和学園中が女子の募集を開始する件について、当ブログではこちらのエントリー「西大和学園中 2014年度入学生より女子の募集を開始!」でご紹介をしました。その女子募集開始に関して、西大和学園中が説明会を開催されましたので、お邪魔してきました。

内容のご紹介の前に、内容以外の面を中心に説明会の様子を簡単にご紹介します。

・午前・午後の2回開催。座席は500席。午前中は席が満席となったそうだが、午後は4割程度の着席率。
・参加者の中には小6以下の生徒も多く見受けられた。
・高校2年生の女子生徒4名が受付・会場誘導で参加し、説明会途中で一言ずつ自己紹介と学校の良い所を発表。
・理事長が説明会冒頭にスピーチ。西大和学園が進化を続ける学園であることをアピール。
・西大和学園卒業後京都大に入学し、現在東大博士課程に在籍されている女子卒業生を1名呼ばれ、本人の紹介・近況と西大和学園での生活を振り返った話をして下さった。

他にも、上映されたVTRは女子学生を前面に押し出した構成となっていましたし、配布された学校案内のようなリーフレットについても、女子が写った写真を多く使うなど、女子を意識した作りになっていました。

では、女子募集開始に関する内容について以下ご紹介します。

「西大和学園中学校女子中等部」説明会というタイトルで今回の説明会を開催されていましたので、女子生徒に関しては入学後はこの校名?となるのでしょうか。

「高校は開学当初から共学なので、女子教育の心配はない」と断言されていましたものの、「小学校高学年~中学校で男女では様々な面で違いが出てくるので、それぞれの特性に応じた、子どもたちの能力を最大限に伸ばせる環境にするべく、中学3年間は「男女別学」とする」ということを冒頭におっしゃられていました。

なお、入学後は男女同一カリキュラム・同一進度・同一内容、すべてのテストは同じもので進行し、高校進学段階で男女共学にするか、高2の文理選択の際に男女共学にするか、は今後子どもたちの様子を見守って決定するとのことでした。

ただし、男女一緒学ぶ機会として、学校行事、クラブ活動、特別・課外活動をその場所として用意されるようなので、完全に男女が別々になるということではありません。

西大和学園では、毎年300名中200名が東京大・京都大・国公立大医学部医学科を受験し、6割が合格しているそうです。よって、来年度募集される女子40名のうち、30名程度は東京大・京都大・国公立大医学部医学科を目指す生徒になる、と想定されておられます。

学校生活の中で特に子どもたちが気に掛けるであろう、クラブ活動についてです。文化系クラブに関しては男子と混じって活動を、体育系クラブについては男子と一緒に出来るクラブもあるだろうけれども、基本は必修クラブや体育の授業などで選択できる競技を設ける予定、とのことです。

説明会全体を通して「女子だから○○を特別に行う」というものはなく、「男女別学」とする以外は男子と変わらない教育内容にするということだったことを書き添えておきます。

2014年度入試についてです。

前述の通り、女子は40名募集。女子の定員が少ないのでレベルが心配されるところですが、今回の説明会の中で「男子と同じか気持ち高めで考えている」とのことで、女子に定員を割くことで難化が予想される男子についても「これまでと同じか気持ち高めを考えており、急激な難化は望んでいない」との説明がありました。

ただし、これはあくまで学校側のご希望であるだけなので、受験生の動向次第でどうとでもなりますから、充分ご注意ください。

入試問題についてはこれまで出題されてきたもの(3年以上前のものであれば3科4科選択の問題)を参考にしてほしいとのことでした。今回の説明会では今春の入試問題・解答・各教科からのコメントが一冊になった冊子を配布されていましたが、会の開始前などで説明会に参加されていた子どもたちが必死に問題に目を通していました。彼女たちの目には西大和学園の入試問題はどのように映ったのでしょうか?

女子募集においても男子と同じく3科4科選択制を導入されています。配点や判定方法等は全く同じです。ただし、男子は4科なら社会から試験を始めるところ、女子はオーソドックスに国算理社の順に実施されます。

その試験日や開始時刻等ですが、女子は1月19日(土)午前、10時集合。4科受験者は14時50分解散、3科受験者は14時、それぞれ解散予定とされています。男子受験者の場合、4科受験者は同日14時開始、3科受験者は14時55分開始となっています。試験開始時間が全く異なりますので、当然入試問題も男子と女子では別のものが用意されることになります。

今回の説明会で配布されたリーフレットにあった文言、「世界に大輪を咲かす「やまとなでしこ」を」にある通り、きっと世界中で活躍するような優秀な女子生徒が集まる入試になると思われます。ということは、他校へ与える影響に関しても少なくは無いはずです。こちら「四天王寺中高 中高ともにコース新設」でご紹介をしました、四天王寺中の新コース「医志」との綱引きなど、気になる要素が多くあります。

「優秀な女子生徒の獲得」に動く各校。今後はどのような展開になるのか?についても、引き続き当ブログで考察していく予定です。