京都橘大 共学化・医療系学科設置と続けて大学を変革

2013年8月24日 土曜日

京都橘大の高校・予備校対象説明会に行ってきました。

大学の概要です。

5学部10学科の総合大学で、特に開設9年目となる看護学部と、2012年に開設されたばかりの健康科学部(理学療法学科と心理学科)で人気がある大学です。

元々女子大だったこともあって男子比率が気になるところですが、全体で約36%(新入生39%)となっています。学部・学科別の女子比率は以下の通りです。

文学部33%(日本語日本文学科17%、歴史学科41%、歴史遺産学科40%)
人間発達学部25%(児童教育学科22%、英語コミュニケーション学科33%)
現代ビジネス学部54%(現代マネジメント学科63%、都市環境デザイン学科44%)
看護学部10%
健康科学部41%(理学療法学科61%、心理学科22%)

主な学科のご紹介です。

現代ビジネス学部内の現代マネジメント学科では、キャリアに直結するようなコース制とされています。従来の現代マネジメントコースを経営学系とし、その中に4つのコースを設置。救急救命学系(救急救命コース)は従来通りの取り組みとしており、独自の国家試験・公務員試験対策によって救急救命士を養成。1期生88.6%を超える93.0%という2期生の合格率、今春83.1%の全国平均を大きく超えています。

看護学科は卒業と同時に看護師と保健師の国家試験受験資格が得られ、卒業生全員に国家試験を受験させているそうです。養護教諭か助産師のどちらかの資格も得ることも可能です。京都第二赤十字病院と提携し、メインの実習先としてだけではなく、後述する特別奨学金入試も新設することになっています。

人間発達学部 児童教育学科は3期生が今春卒業し、61.5%という現役での教員採用試験合格率となっています。

健康科学部は2期生が今春に入学したという、まだ誕生間もない学部です。

2013年度入試結果です。

大学全体で36%の志願者増となり、全学部で志願者増加、志願者増加数(率ではなく数)では近畿地区ベスト20にランクイン、といった大変良い入試となっています。

好調な入試となった要因として、前年には実施していなかった健康科学部におけるセンター利用入試の実施開始が挙げられます。

全体的に今高校生に人気が無い経営系を持つ現代ビジネス学科も志願者が増加しているのですが、これは前年に志願者を減らしていた反動と見られます。

なお、学部別の対前年の志願動向は以下の通りです。

文学部 110.6%
人間発達学部 124.2%
現代ビジネス学部 13.4%
看護学部 114.7%
健康科学部 249.4%

合計 135.6%

2014年度入試情報です。

先の看護学部のご紹介でも簡単に触れましたが、公募推薦入試において看護学部対象の「京都第二赤十字病院特別奨学生推薦入試(専願)」が新導入されます。この選考区分で合格した者全員に、同病院から特別奨学金(4年間合計で原則362万5千円)が貸与されます。募集定員は7名。この入試制度で不合格となっても、出願時に再判定を希望した者に関しては公募制推薦入試(専願)での再判定が行われますので、不合格となる心配は少し緩和されます。なお、この制度で貸与された奨学金に関しては同病院に6年間勤務することで返済が免除される、という条件なので、十二分にご注意ください。

AO入試の実施学科を大幅に減らすことも発表されています。2013年度は看護学部以外すべてで実施していたAO入試ですが、日本語日本文学科書道コース、現代マネジメント学科経営学系、都市環境デザイン学科の3つのみとなります。

同時期に説明会を実施した追手門学院大はこれとは反対に「入学者がついていけていない現状を考慮して一部学科で辞めていたAO入試での受け入れだが、心理や社会といった人気学科でも復活」とされています。大学によってAO入試に対する考え方が大きく異なり、それが入試方法にも反映されますので、今回ご紹介している京都橘大に限らず、AO入試での受験を考えている方は「実施されている学部・学科はどこか」という所もしっかりと早いうちから調べておきましょう。

一般入試前期A・Bにおける英語コミュニケーション学科での選択科目が変更されます。『 』で囲まれた科目が2014年度入試より選択可能となる科目です。

前期A:日本史・世界史・数学・『化学』・『生物』
前期B:国語・『日本史』・『世界史』・『数学』・『化学』・『生物』

最後に、試験会場の追加に関してです。公募制推薦・一般前期ABCにおいて、地方試験会場に大阪北(新大阪)と滋賀(彦根)が追加されます。

共学化・医療系学科設置と続けて大学を変革させ、人気を得ている京都橘大の様子をご紹介しました。