奈良女子大 時代や社会の求めにマッチする学部改組

2013年8月28日 水曜日

2013年7月27日(土)に開催されました奈良女子大のオープンキャンパスにお邪魔してきました。

当ブログでは恐らく初登場の大学かと思います。

奈良女子大は、1908年に中等教育女子教員の養成を目的として設置された奈良女子高等師範学校が前身の、全国に2つしかない国立の女子大の1つ(もう1つはお茶の水女子大)です。そういった歴史が背景にあるがゆえに、就職先として教員を志す学生さんが多いそうです。

また、人数規模が大きくない大学ですが、毎年全国ほぼすべての都道府県から入学者が集まるそうです。

今回は、2014年度より実施が予定されている、大規模な学部改組の中身を中心にお話を伺ってきました。

2014年度、大規模な学部改組が行われることになっていますが、現行及び改組後の学部・学科構成に関しては次の画像をご参照ください(画像をクリックすると拡大します)。

今回の改組の主な点と、目指すものについては以下の通りとなっています。

文学部
「人間科学科」を教育学・人間学、心理学の2コースとして再編
歴史や言語、文化、人間に関して多様な知識や見解を持てる人材を育てる文学部。これまで4コースあった人間科学科は教育学・人間学コースと心理学コースの2コースに再編。教育そのものに関する研究・教育の基盤を強化し、未来を担う幼年・少年・青年層の教育の充実を図り、少子高齢化を迎える日本社会のニーズに応える。

理学部
「数物科学科」「化学生命環境学科」の2学科に再編、広い視野を持つ自然科学分野の女性リーダーを育成
高いレベルの基礎科学の知識はもちろん、次世代の課題解決にリーダーシップを発揮できる人材を育てる理学部。今回の改編ではこれまで5つあった学科を2つに統合し、分野同士の垣根を下げ、学問の壁を超えた学びを実現。幅広い専門知識、視点で課題をとらえて解決する能力を養う。

生活環境学部
「心身健康学科」「情報衣環境学科」を設置、専門職人材養成機能を強化
生活の根幹である衣食住、家族の環境。これら生活環境を科学的にとらえ、高度な教育・研究を進めている生活環境学部では、今回の改編では学科が増え、定員も大幅に増加。生活の基盤となる衣食住、文化、健康を基本に、スポーツや心理、ITの面を強化。現代社会で重宝されるより実践的な学問を学ぶことが可能に。

特に生活環境学部では、これまでの衣食住中心の学びに加え、高齢化を迎える日本で今後さらに必要性が広がるであろう「心身の健康」に関する分野にも手を広げており、時代や社会が求める学びや人材育成に敏感に反応した学部改組内容となっていることがわかります。

続いて、2014年度入試のポイントを以下箇条書きでご紹介します。

理学部 数物科学科
・A型かB型で受験する。
・第2年次から数学コース、物理学コース、数物連携コースのいずれかに所属することとなるが、コース配属の際A型、B型のどちらを受験したかは不問。
・なお、A型とB型では科目・配点等に違いあり。

理学部 化学生命環境学科
・前・後期日程では志望するコースを選択。
・前期日程においては第3志望までコース選択可。後期においてはコース毎の定員は設けていないが、学科内で第2志望までコース選択することが可能。
・ただし、志望するコースに化学コースを含む場合、個別学力検査において数学を受験しておく必要があり。

生活環境学部
・前・後期日程とも第3志望まで学科(コース)を選択可能。志望出来る範囲は以下のとおり。
前期日程:食物栄養学科・心身健康学科(B型)・情報衣環境学科(衣環境学コース)・住環境学科・生活文化学科
後期日程:食物栄養学科・心身健康学科(B型)・情報衣環境学科(衣環境学コース)・情報衣環境学科(先端ITコース)・住環境学科・生活文化学科
・前期・後期いずれの場合でも、志望する学科(コース)に食物栄養学科を含む場合、センター試験で「地理歴史、公民」及び「理科」において食物栄養学科が指定する範囲内で「地理歴史、公民」から第1解答科目を選択し、かつ「理科」から2科目を受験しておく必要があり。
・また、後期において志望する学科(コース)に情報衣環境学科(先端ITコース)を含む場合、センター試験「数学①」、「数学②」及び「理科」において情報衣環境学科(先端ITコース)が指定する科目を受験しておく必要があり。

心身健康学科
・A型かB型で受験することになる。
・前期については総合得点によりA型B型一括で合否判定。
・2年次後期からコースに所属することになるが、定員を超過するコースについては選考を行うことがあるとのこと。なお、コース配属の際A型・B型のどちらかを受験したかは不問。

情報衣環境学科
・第1年次からコースに所属する。後期日程については総合得点により衣環境学コース及び先端ITコースを一括で合否判定する。

大きな変更がある初年度に受験をする、ということで、特に学問内容・入試制度を慎重に調べ、間違いの無い受験となるよう注意ください。