四天王寺中高 中高とも新コース設置

2013年10月31日 木曜日

四天王寺中高の塾対象説明会にお邪魔してきました。

タイトルにもあります通り、中高とも新たにコースを設置されます。順番にご紹介を致します。

まずは中学校からです。

医療に貢献するだけでなく、これからは患者のここを受け止めることが出来る医療人が必要となる、とのお考えから、「志」の文字を織り込んだ新コース「医志」を設置されます。

なお、四天王寺高からは今春国公立大医学部医学科に58名(現役は30名)が合格しており、全国7位、大阪では1位、女子校では全国1位という実績なので、「医」がつくコースとしては信憑性が高いこともあり、受験生の支持を得るものと思われます。

その医志コースですが、既存の英数Ⅰ・Ⅱと違い、早さを追求したカリキュラムとされる予定だそうです。具体的には、中3終了時には英数国においては高1内容が、理科に関しては高1の2学期中ごろ分まで終了している英数Ⅰ・Ⅱに対し、医志ではもう1学期分ぐらいは先に進んでいる予定、とのことでした。ついてこれていない生徒に関しては個別指導で対応するとのことです。

コース間入れ替えについてです。Ⅱから医志は高2進級時まで毎年移動可能となります。医志は早さを追求するカリキュラムとなることから、医志に上がることが決まった生徒は直前の春休みに講習を受けて追いついてもらうことになるようです。反対に、一定基準を設けてクリアできていない生徒に関しては医志からⅡへ下がってもらうこともあるとのことなので、ご注意ください。

では、既存2コースの教育内容、あるいは学校全体のことについてもまとめておきたいと思います。

毎月第4土曜日はお休みなので、その分の振り替え授業を毎週月曜7限に1コマずつ入れておられますが、7限目の授業に関しては超過授業料(1時数超過につき23400円/年)として正規の授業料と別に徴収されているそうです。

英数ⅠとⅡでは後者の方が入試難易度が高いのですが、カリキュラム・教材は両コースとも同一。中学3年間で、英数国に関しては高1内容がほぼ終了しています。

コース変更ですが、中2進級時にⅠからⅡに1クラス分の人数がコース変更出来ることになっています。また、高校進学時には中学3年間の成績を考慮してⅠ・Ⅱの所属が決定されます。また、高校進学時にも入れ替えがあるのですが、その際にはⅡ⇒Ⅰの移動が発生します。

クラブ入部率は中学で約70%、高校で約50%ということで、特に高校からの入学者は大学入試まで時間がないこともあって、クラブ活動にはあまり積極的ではない様子が伺えます。

続いて、高校の新コース「理数」についてです。

2014年度は大阪府公立高において学区の撤廃、隣の兵庫県でも大規模な学区改編が待ち構えているなど大きな動きが予定されており、変わり目としては大きなものとなることから、新コース設置に動かれたようです。

四天王寺高の高校入試状況ですが、例年「専願が少なく、併願者の中でも公立トップ校との併願が圧倒的多数を占める」という状況なのですが、「専願者の増加」を目指して最難関国公立大を目指す、理系に特化した新コースとしてこの度「理数」を新設されることになっています。

この新コースは早さを追求したカリキュラムとされる予定になっています。

コース変更の話題です。英数から理数へのコース変更は高2進級時にのみ発生し、前述の通りカリキュラム上進度が異なることから、該当者には直前の春休みには補習等で進度の差を詰めることが必要となるそうです。

2014年度入試に関する情報です。

中学入試では、例年Ⅰ・Ⅱとも3クラスずつの募集だったのですが、医志コース新設にともない、医志1クラス(35名)・英数Ⅱ2クラス(90名)・英数Ⅰ3クラス(120名)となります。

なお、直近の2年は下位コースであるⅠに関しては6クラス分の入学者を迎えていたものの、設備の都合もあり次年度はそれが不可なようで、Ⅰは5クラス受け入れの予定としているそうです(他コースは設定クラス数通りとする)。

出願に際しては「医志」「英数Ⅰ・Ⅱ」の2種類のコース希望から選択する形となりますので、ご注意ください。ただ、どの出願パターンでも、得点によって3つ(後者の出願の場合はⅠかⅡの2つ)のコースの中から合格コースが決定されることになります。後者出願者の医志コースへの「逆回し合格」はありません。

面接は1グループ5名(本人のみ)、5分程度。「志望動機」「筆記試験の感想」「長所・趣味・目標など個人のこと」が聞かれる主な項目のようで、面接の際、受験生を前半・後半という2つのクラスに分けて各クラス全員の面接が終了したらそのクラスが解散となります(自分が終われば帰れる、というものではない)。前半クラスは15時半、後半クラスは16時半が終了予定時刻なので、午後入試をお考えの受験生は慎重なご判断が必要になるでしょう。

高校入試ですが、新コース「理数」が設置されることによって、理数⇒英数の回しが発生することとなり、若干ではあるが安心感を持って受験に送り出せることになります。

コース新設以外の大きな変更点としては、5科一本だった入試を3科一本と変更される点があります。特に、文理学科との併願をお考えの受験生にとっては朗報なのではないでしょうか。

最後に、新設コースの「レベル予想」についてです。

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