近畿大 2014年度公募推薦入試を終えて

2013年12月26日 木曜日

先日、こちらのエントリー「近畿大 一般入試に向けた対策講座&説明会・相談会を開催」でご紹介をした、近畿大が各地で開催された一般入試向けの説明会にお邪魔をしてきました。

その会では「一般入試に向けての説明」「英語・国語・数学対策講座」「保護者向け説明」「個別相談コーナー」「資料配付・資料閲覧コーナー」といった催しがありましたが、特に今回は公募推薦入試終了時点の近畿大の入試動向についてご紹介をしたいと思います。

近畿大の2014年度公募推薦入試の結果は以下の通りとなりました(画像をクリックすると拡大します)。

大学全体の倍率は5.54倍、昨年の5.53倍とほぼ同じ倍率となっているものの、学部間で格差が見られます。その点を詳しく見ていきましょう。

「倍率」の所で赤字で示されている部分がありますが、これは「前年よりも倍率が上がった所を指します。よって、2013と2014の両方で赤字になっている学部は「2年連続で倍率が上がった所」ということになりますが、それに該当する学部は次の通りです。

文系:法学部 経営学部
理系:理工学部 薬学部 医学部

全国的に法学、経済・経営・商といった系統が不人気であるにも関わらず、公募推薦入試の動向を見ている限りではありますが、近畿大では法と経営の人気が2年続けて上がっており、全国的な「不人気」の傾向とは合致しません。この点、受験生の皆さんは注意が必要かと思います。

また、理系では薬学部がものすごい勢いで倍率を上げており、2年前と比べるとかなり難易度も上がっていることが考えられます。一般入試に向けても厳しい戦いになることを覚悟しておく必要があるでしょう。

なお、理系学部のみの集計では、2年連続で倍率が上昇しています。全国的な「理高文低」という傾向には思いっきり当てはまっていますね。

反対に、2013と2014の両方で黒字になっている所は「2年連続で倍率が下がった所」ということになり、難易度的に「狙い目」として挙げられる学部ということになるでしょうか。該当する学部としては・・・

文系:文芸学部
理系:なし

となります。文芸学部は今年度の公募推薦入試では例年の1500名ほどの志願者数から大きく伸ばし、1900名弱もの志願者数を集めています。しかし、志願者数の増え幅以上の合格者数が出されている関係で、昨年よりも倍率が低下しています。このように「倍率の低下は必ずしも志願者数が減っている」という訳ではなく、合格者数の増え幅にも大きく左右されることも知っておきましょう。

一般入試に向けての心構えや注意点についてです。

近畿大では、公募推薦入試の動向がそっくりそのまま一般入試にも引き継がれる、という傾向が強いです。その一例として、各入試方式別の全体倍率を3年分ご紹介します。

2013年度
公募推薦 5.5倍 ⇒ 一般前期A 5.4倍 ⇒ 一般前期B 6.1倍 ⇒ 一般後期 11.5倍

2012年度
公募推薦 4.7倍 ⇒ 一般前期A 4.8倍 ⇒ 一般前期B 4.9倍 ⇒ 一般後期 6.6倍

2011年度
公募推薦 5.8倍 ⇒ 一般前期A 5.2倍 ⇒ 一般前期B 5.5倍 ⇒ 一般後期 6.9倍

こうして見てみますと、公募推薦入試の倍率と一般前期Aの倍率がほぼ同じ値になっていることがわかります。よって、2014年度一般入試に関しては、「5.5倍前後」となることが予想されます。ほぼ昨年並みの倍率になるでしょうか。

また、学部ごとの動向についても概ね同じことが当てはまります。公募推薦入試で人気が高かった学部は一般入試でも引き続き高人気を維持するでしょうし、反対に公募推薦入試で志願者数を減らした学部は一般入試でも志願者数を減らす可能性が高いことになります。

ですから、もし「穴場」「入りやすい学部」を探すのであれば、公募推薦入試で志願者数を減らしている学部に回るとひょっとすれば・・・、ということになります。

近畿大の公募推薦入試結果を中心にし、一般入試に向けた出願のコツについてもご紹介しました。