受験生・保護者は必見 スマホ依存は学力低下を招く?②

2014年3月5日 水曜日

受験生・保護者は必見 スマホ依存は学力低下を招く?①」に続くエントリーです。

当シリーズでは、スマートフォン(スマホ)がもたらした多くの「功罪」のうち、教育・学習にもたらした「負」の部分にスポットをあて、特に中高生にスマホあるいはそれを介したインターネットなどと上手に付き合うことを推奨するものです。

初回のエントリーでは、文部科学省が全国学力テスト実施時に行ったアンケート結果と成績との相関関係を分析したものをご紹介し、ネット依存の傾向が強い生徒ほど学力テストの成績が低い、という事実をお知りいただきました。

2回目となる今回もまた、スマホの過度な使用が学力に悪影響を与えている、という例をご紹介します。

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長々スマホ、学力に悪影響 仙台市教委と東北大、中学生調査
(2013年12月19日河北新報 一部抜粋)

仙台市教委と東北大でつくる「学習意欲の科学的研究に関するプロジェクト委員会」は、子どもがスマートフォン(多機能携帯電話)やテレビゲームを長時間利用した場合、勉強時間の長さに関係なく学習効果が薄れる可能性があるとの調査結果を公表した。

4月に市内の中学生約2万4000人を対象に実施した生活・学習実態調査を基に分析した。1日当たりの利用時間を「ゼロ」から「4時間以上」までの6段階、家庭での学習時間を「30分未満」「30分~2時間」「2時間以上」の3段階で回答してもらい、市標準学力検査の数学の平均点との相関関係を調べた。

家庭学習を2時間以上している層で見ると、携帯電話の利用を1時間未満にとどめている生徒の平均点は75.0点なのに対し、利用が4時間以上は57.7点で、17.3点の開きがあった。ゲームも1時間未満が74.1点、4時間以上が59.1点で大きな差が出た。

家庭学習が30分未満の層についても、携帯電話を4時間以上利用する生徒の平均点は47.8点で、1時間未満の63.1点を大幅に下回った。ゲームは1時間未満が62.4点、4時間以上が50.4点だった。

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記事の引用部分に貼り付けた画像を見ている限り、スマホを全く利用しない層よりも1時間未満で利用している層の平均点がやや高くなる傾向があるように見えますが、この辺の理由等は今一つよくわからないものの、1日のスマホ利用時間が長ければ長いほど平均点が下になっていることは、誰の目にも明らかです。

スマホを1日に4時間以上利用・・・。一体そんなに何をやることがあるのだろうか?と思う所もありますが、彼らには「やりたいこと」がそこにあるようです。ただ、度が過ぎる状態が長く続くと、「スマホが手に無いと落ち着かない」などのネット無しの生活に戻れなくなる「ネット依存」状態に踏み入ってしまうことになるでしょう。そうなると「成績下降」だけではなく、日常生活にまで支障をきたすような深刻なことにもなりかねません。

次回のエントリーでは、スマホあるいはネット依存が「中高生の間でどれほど(あえて言います)蔓延しているか」や「日常生活に悪影響を及ぼしている例」をご紹介します。