須磨学園中高 高校志願者はⅢ類占有率が過去最高

2014年9月3日 水曜日

須磨学園中高の塾対象説明会に行ってまいりました。

大学合格実績についてです。

国公立大及び最難関国公立大合格者数は以下の通りとなりました。東大京大に関しては兵庫県内公立トップ校に若干見劣りする数ですが、阪大・神大になると公立トップ校と互角かそれ以上の数が出ています。

2014年度 国公立大233名(東大1・京大8含)
2013年度 国公立大200名(東大1(受験者は3)・京大9(受験者は15)含)

なお、医歯薬獣医には98名(昨年83名)が合格。Ⅱ類からも合格者が出ているそうです。中高一貫生の人数の伸びが特に目覚ましいそうです。ちなみに、サンデー毎日にて「国公立・難関私立大10年間で伸びた高校」で西日本1位と掲載されました。

2014年度入試結果です。まずは中学入試から。

これまでで最も多い878名の受験者数を記録した昨年から減り、842名(一昨年は819名)。複数回受験者を精査した「実受験者数」は504名(昨年552名・一昨年516名)となりました。

特徴点としては、6年連続で男子が女子を上回る受験者数となっている点があります。第1回は受験者数で言えば男子<女子ですが、合格者数は男子>女子となっているのが2年続いており、男子受験者のレベルが上がってきている様子が伺えます。

入学者数を地域別に見ると、最も多い地域は3年連続で西宮市(24名)。ついで須磨区13名・東灘区12名と続きます。阪神間からの入学者数が年々増えています。

最も高い併願率となる第1・2回連続受験に関する実態は次の通りとなりました。

2014年度 第1回受験者数202名中第2回も受験したのは169名・83.7%
2013年度 第1回受験者数207名中第2回も受験したのは176名・85.0%

第1回202名中、実に半分近くとなる95名が第2回・第3回と連続受験しています。

そして、「リベンジ成功」に関するデータは以下の通り。後の日程での逆転に成功している例も多くみられますから、最後まであきらめないことが大切かと思います。

2014年度 第1回不合格⇒第2回合格25名 第1・2回不合格⇒第3回合格21名
2013年度 第1回不合格⇒第2回合格15名 第1・2回不合格⇒第3回合格10名

成績上位者の併願先としては、第1回受験者では西大和・洛南が増えているようです。第2回は神戸女学院・白陵・四天王寺の併願多く、第3回は灘・甲陽・大阪星光が多くなっています。

高校入試はどうだったでしょうか。

今春も含め過去8年間で最も多い2,925名の志願者数(一昨年2,683名)となった昨年から若干の減少ではあるものの、京阪神で最も多い志願者数となる2,856名を集めておられます。

当日の合格目安ですが、Ⅲ類70%・Ⅱ類60%のラインは例年変わらないものの、Ⅰ類がかつての50%から50%を少し上回るラインが必要になってきている気がします。難化傾向なので、ご注意ください。

志願者においてⅢ類が占める率が71%と、過去最高となった昨年の70%をまた更新されています。ちなみに、03年度はたったの9%だったそうです。

最終的な入学者数は340名で、昨年432名から大きく減っていることになります。評定の高い併願受験生が昨年より多く、併願入学者の併願先として多かったのが神戸高とのことです。評定が高い受験生たちが確実に「押さえ」として須磨学園高の合格を持っておき、その後難関の公立高にチャレンジする、という構図となっています。

公立高のうちで、特に併願が増加している公立高は、市立西宮と明石北の2校だそうで、特に前者は制度変更後急激に増加しているようです。阪神間の受験者が増えており、専願率も高く、受験者の4名に1名が入学と入学率も高い、ということと市立西宮との併願が多くなっているのは大きな相関性がある者と思います。

2015年度入試に向けた情報です。

中学入試では、試験日は土・日・水の位置取りで変更はありません。

ただし、算国各100点⇒各150点、理社各50点・30分⇒100点・40分へと配点や試験時間が変更されます。理社各10分増のため、試験終了時間がこれまでより3科で10分、4科で20分先送りになります。理社の勉強をしっかりやっている受験生に有利にしたいとのことから、この措置に踏み切られたそうです。

高校の2015年度入試情報です。

募集定員ですが、Ⅱ類で160名⇒120名となるのを受け、320名⇒280名と減少します。ご注意ください。

AO受験者は面接(教員2:生徒5~6)があり、作文を出願時に提出する必要がありますが、タイトルが先に決められています。提出した作文を基にして面接が進められるとのことです。

さて、開成教育グループにお通いの方には、中学・高校入試それぞれの出題傾向や注意すべきポイントを、ご紹介します。

(さらに…)

常翔学園中高 高校は女子比率が上昇中

2014年9月2日 火曜日

常翔学園中高の塾対象説明会の様子をご紹介します。

大学合格実績について簡単にご紹介します。

国公立大35名(昨年21名)・関関同立123名(昨年58名)と、昨年から大きく飛躍しています。特に、スーパーから京都大(教育)・大阪大(外国語)が、特進から神戸大(経済)の合格が出たことで、今年は現役で京阪神に合格を出したことになります。入学時の模試成績がたとえが平均よりも下回っている生徒であっても、神戸市看護大・大阪府立大に合格した例があるようです(いずれも薬学医療系コースの生徒)。

2014年度入試結果です。まずは、中学入試について。

入試結果は以下の通り推移しています。募集定員100名に対して初年度から3年連続で定員充足も、今年度は定員割れとなってしまいました。開校から3年は受験者数の増えに対して合格者数が抑えられており倍率が高騰し続けてきました。しかし、今年度は志願者数の減少に対し合格者数がこれまで以上に出されており、一気に手ごろな倍率になり、落ち着いた入試になっています。

2014年度 志願者数267名 受験者数235名 合格者数209名 入学者数90名
2013年度 志願者数376名 受験者数319名 合格者数191名 入学者数108名
2012年度 志願者数317名 受験者数250名 合格者数185名 入学者数110名
2011年度 志願者数298名 受験者数225名 合格者数178名 入学者数101名

入学者数における女子比率は次の通り(コース別)。Ⅰ類の女子比率が下がり、Ⅱ類の女子比率アップしています。

Ⅰ類:男子20・女子12・女子比率37.5%
(2013年度 男子13・女子19・女子比率59.4%)
(2012年度 男子18・女子19・女子比率51.4%)
(2011年度 男子19・女子6・女子比率24.0%)

Ⅱ類:男子39・女子19・女子比率32.8%
(2013年度 男子57・女子19・女子比率25.0%)
(2012年度 男子54・女子19・女子比率26.0%)
(2011年度 男子54・女子22・女子比率28.9%)

合計:男子59・女子31・女子比率34.4%
(2013年度 男子70・女子38・女子比率35.2%)
(2012年度 男子72・女子38・女子比率34.5%)
(2011年度 男子73・女子28・女子比率27.7%)

A日程全受験者92名中83名がプレテストを受験していたようですが、判定ごとのⅠ類合格率は以下の通りとなっています。

S判定 6 / 6 100%  A判定 8 / 10 80%
B判定 12 / 30 40%  C判定 5 / 37 13.5%

B判定でだいたい半々の確率、C判定でもⅠ類合格率はゼロではない、というのがポイントです。

高校の2014年度入試結果です。

募集定員435名に対し、受験者数1,113名(専願373名・併願740名)・合格者数1,077名・入学者数449名(全て内部進学者抜き)となりました。

今春より中高一貫一期生が内部進学してきたので、募集定員が減らされていました。その分受験者も減り、直近では最も適正な試験となった様子です。

志願者における女子比率の過去5年間推移は以下の通り。年々上昇しています。

2014年度 全体37.8% 専願29.2% 併願42.2%
2013年度 全体33.0% 専願23.6% 併願37.8%
2012年度 全体36.5% 専願27.0% 併願40.9%
2011年度 全体32.8% 専願18.2% 併願37.8%
2010年度 全体34.4% 専願19.5% 併願38.1%

2015年度入試に向けてです。

中学入試の入試日程は次の通りで、今春から変更はありません。

1/17土 A日程・1/18日AM B日程午前・1/19日PM B日程午後

高校では募集定員等での変更は特にないそうです。

京都橘大 ここ数年の人気過熱ぶりがひと段落

2014年9月1日 月曜日

京都橘大の高校・予備校対象説明会の様子をご紹介します。

大学の概要です。

5学部10学科の総合大学、特に開設10年目となる看護学部と、2012年に開設されたばかりの健康科学部(理学療法学科と心理学科)で人気がある大学です。

看護学部は併設病院を持たないことを反対に強みとし、大学所在地の山科区との協同で病院以外も含めて実習を行っておれらます。また、看護学部では新たに「循環型」となる看護教育プログラムを作られたそうです。

健康科学部には「医療と心理」領域や「社会・産業心理学」領域など、就職や就職後にも役に立つ領域が設定されています。

現代ビジネス学部内、現代マネジメント学科を2015年度より経営学科として改組が予定されています。実践的にビジネスを学べるよう「企業経営・金融・公共経営・医療経営・グローバルビジネス」の5コースを設置。公共経営コースは公務員試験合格も目指します。また、同学科内にあった「救急救命コース」は、同学部内都市環境デザイン学科へ移設することになっています。

2014年度入試結果です。

大学全体で昨年比89.0%の志願者数。昨年は前年度比36%の志願者増となり全学部で志願者増加、志願者増加数(率ではなく数)では近畿地区ベスト20にランクイン、するなどの大変良い入試となりましたが、今年度は一息ついた形です。

学部別の対前年の志願動向は以下の通りとなりました。

文学部 81.7%(昨年110.6%) 人間発達学部 84.3%(昨年124.2%)
現代ビジネス学部 103.9%(昨年136.4%) 看護学部 95.4%(昨年114.7%)
健康科学部 79.0%(昨年249.4%)  合計 89.0%(昨年135.6%)

全体的に高校生に人気が無い経営系を持つ現代ビジネス学科が2年続けて志願者が増加していますが、これは一昨年までに志願者を大きく減らしていた反動と見られます。

公募制推薦入試で「専願」を設けているのが児童教育学科・看護学科・理学療法学科の3つ。併願よりは専願の方が合格最低点は低く設定されているのですが、肝心の倍率は専願の方が高く出ているのが注意点です。

児童教育学科 専願4.6倍・併願3.2倍  看護学科 専願9.9倍・併願4.3倍
理学療法学科 専願5.3倍・併願3.6倍

2015年度入試に向けてです。変更点やポイントをいくつかまとめました。

・児童教育学科の定員を120名⇒140名へ。また、保育士養成課程の定員も80名⇒100名へ。
・歴史学科・歴史遺産学科に新たな入試として、自己推薦入試(専願)を導入。小論文+面接+書類審査による総合判定で、歴史学科7名・歴史遺産学科4名を募集。1浪まで、評定平均3.2以上の条件付。
・公募推薦入試において、看護学部対象の「京都第二赤十字病院特別奨学生推薦入試(専願)」を今春より導入済。この選考区分で合格した者全員に、同病院から特別奨学金(4年間合計で原則362万5千円)が貸与。募集定員は7名。この入試制度で不合格となっても、出願時に再判定を希望した者に関しては公募制推薦入試(専願)での再判定を行う。なお、この制度で貸与された奨学金に関しては同病院に6年間勤務することで返済が免除される。
・インターネット出願を本格的に導入、特技推薦(課外活動部門)を廃止、AOでの選考方法変更など、細かい変更も多数。
・一般入試Aでは、各学部の定員10%分の成績上位者に対し「入学時成績優秀者特別奨学金(1年間の授業料給付)」の資格を与えている。推薦入試等ですでに合格をもらっている者もチャレンジ可能。