近畿大 2015/3/22日にオープンキャンパスを開催

2015年3月17日 火曜日

2016年度入試に向けて、近畿大が早くもオープンキャンパスを開催されます。

以下、詳細になります(画像をクリックするとPDF文書が開きます)。


近畿大 オープンキャンパス(3/22日)

日時・場所:
2015年3月22日(日)11:00~16:00 (受付 10:30~)東大阪キャンパス
主な内容:
近大オールスターズ(在校生)とゆくキャンパスツアー、入試概要説明
ミニ講義、クラブ・サークル紹介イベント など


近畿大のオープンキャンパスでは数多くの催しが行われており、近畿大の魅力が存分にわかるイベントとなっています。

近畿大のHPにある、このオープンキャンパスの紹介文を以下に転載します。

「近大マグロ&カンパチや附属農場直送フルーツの試食会、スッポンコラーゲンやキャビアなど産学連携商品の展示、近大オールスターズによるキャンパスツアー、もちろん全13学部のミニ講義やプログラムなど盛りだくさんの内容でみなさまのお越しをお待ちしております!」

上の文章を読んだだけで、他の大学のオープンキャンパスとは違うイベントが多くあることがわかります。

面白いところでは「近大生まれのマグロ&カンパチ試食会!」という、近畿大の実学が生んだ世界初の完全養殖に成功したクロマグロを試食できるイベントがあります。毎回大好評らしく、整理券も発行されていますが、それを求める高校生・保護者が毎回長蛇の列を作っています。今話題の近大マグロの試食に挑戦したい方は、出来るだけ早めにキャンパスに到着するようにしましょう。

 

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大阪学芸高 附属中を2016年4月に開校へ

2015年3月16日 月曜日

大阪学芸高では、正式な校名を「大阪学芸高等学校附属中学校」とする附属中学校を2016年4月に開校させるべく、現在準備を進められています。

次のような教育内容となるそうです。同校がお作りになられました案内パンフの一部とともに、ご紹介を致します(画像をクリックすると拡大します)。

・クラブ活動や各種行事などは高校と混ぜて実施することで高校との交流を盛んにし、その経験を高校進学時のコース選択にも役立てて欲しい、とのこと。特にクラブ活動については、高校の進学コースと授業時間数を意図的に合わせることで高校生と一緒に活動出来るように配慮されている。
・先取り学習をせず、学習指導要領通りの進度で3年間進む。週35時間を確保しているので、深さを追い求めることになる。
・カリキュラム上の特徴として「英語の時間数が多い」とパンフレットにあり、週6時間が確保されている上に、週2時間の総合学習では「国際理解教育」が展開される。この授業では、ALTを配置し、英語の4技能をバランスよく伸ばすような内容にする。

また、以下の画像の通り、高校進学時には併設の高校に持ち上がることになっています。こちらも、学校が発行されている案内パンフから該当部分を画像でご紹介しつつ、特徴を述べたいと思います(同じく、画像をクリックすると拡大します)。

・コース制を設けず、高校進学時には併設の大阪学芸高の全コースの中から進学先を選ぶことが可能。学校としては「高校進学後、学校のリーダーとなる生徒に育てたい」との思惑があり、進学先コースとしては選抜特進を、悪くても特進には上がってほしいとの願いを持たれている。
・高校進学時には特技コースへの進学も可能としていることから、中学入試時点でも「一芸に秀でた」生徒にも来てもらいたい。

募集定員は80名を予定されているそうです。

なお、入試日程に関しては、1/16土の統一解禁日は必ず入試を実施される予定であるものの、それ以降の日程は未定。ただ、1月末や2月中といった遅い時期の入試実施も前向きに検討しているとのことでした。

当ブログでは、この新校の情報を今後も追い続けてまいります。情報が入り次第ご紹介致しますので、ご期待下さい。

 

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立命館附属中学3校 合同説明会を開催

2015年3月14日 土曜日

立命館大が持つ附属校が西宮にて合同説明会を開催いたします。今回は、3つの中学校が会するものとなります。

立命館大が持つ系列校のうち、中学校に特化したイベントとなっています。詳しくは以下の通りです(画像をクリックするとPDF文書が開きます)。


立命館附属中学 合同説明会

日時:2015年3月26日(木)18:30~20:00
場所:西宮市プレラホール(阪急西宮北口駅南へ徒歩2分)
内容:各校概要(立命館中、立命館守山中、立命館宇治中)

※入退場自由
※個別相談コーナーは設けられていないので、ご注意下さい


立命館附属校がある京都・滋賀からは離れた西宮での開催とあって、どのくらいの参加者数になるのかに注目が集まります。

お時間がある方は是非ご参加ください。

なお、同日には別時刻ですが同じ会場にて同志社系列の合同説明会も開催されます。

 

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立命館附属校合同説明会 当日の様子

 

 

最上位校が難化! 2015年度大阪府公立高後期 最終倍率②

2015年3月13日 金曜日

昨日、こちらのエントリー「最上位校が難化! 2015年度大阪府公立高後期 最終倍率①」にて、大阪府公立高後期の倍率を主要校のみですがご紹介を致しました。

本日は、各校の倍率というミクロの視点ではなく、大阪府全体の倍率や過去からの推移、特徴といったマクロな視点から大阪府公立高後期について切り込んでいきます。

全日制普通科(総合選択制を含む)の倍率推移について考察します。

次のグラフは、過去10年ちょっとの大阪府公立高後期の倍率推移となります(画像をクリックすると拡大します)。

今年は募集人員2万3589人に対して、2万8441人が出願し、平均倍率は前年度を0.02ポイント下回る1.21倍となりました。

前期でも普通科の募集が開始となって今年で3年目。普通科の定員が前期に割かれるようになって後期の定員が減り、2013年度入試から後期の倍率が高い傾向にあります。今年は前年から若干のダウンとはなっているものの、その昔の1.1倍台が当たり前だったころのことを考えると、気の毒な倍率であることには変わりありません。

大阪府公立高入試は、昨年大きなターニングポイントを迎えました。それは「学区撤廃」です。

大阪府の過去の学区制の変遷である「9学区⇒4学区⇒学区撤廃」の3期間に区切って、公立高普通科の倍率を示してみました(同じく、画像をクリックすると拡大します)。

9学区⇒4学区へと移行してすぐの数年は公立高人気が高くなっていることが分かりますが、以降は大きな乱高下となっています。この間、大幅な定員の増加や減少が毎年のように繰り返されたので、このようなことになっています。

学区撤廃直前の2013年度の倍率が1.25倍で、昨年の学区撤廃初年度の倍率が1.23倍。今年は1.21倍と昨年とほぼ同じ水準となっていることから、恐らくは「学区撤廃だから私立高専願から公立高受験へ」と流れた受験生は少ないものと思います。こちらは、今後「旧来の学区を超えて他の学区の学校を受験する方がどれぐらいいたのか」ということが分かれば、何かしらの結論は出せることでしょう。

続いては、「定員割れ校数」の考察です。3年前より前期でも普通科の募集が開始となっていることから、後期では定員割れ校数が極端に少なくなっています。しかしながら、今年は残念なことに、前期での普通科募集開始前の水準にまで戻ってしまいました。

定員割れ校数の変遷は以下の通りです。

2015年度 14校
2014年度 7校
2013年度 4校
2012年度 14校
2011年度 41校

今年の定員割れ校数は14校。前述の通り、前期に普通科の定員を割くようになったのが2013年度入試からで、その年から定員割れ校数が極端に減ってはいたのですが、今年また2012年度水準である14校にまで膨れ上がってしまいました。

こちらのエントリー「最上位校が難化! 2015年度大阪府公立高後期 最終倍率①」をお読み頂いた方はお気づきになられていると思いますが、特に進学指導特色校10校の倍率が高くなっています。

ここで簡単におさらいを致します。今回の後期において倍率が高い学校を「高い順」にご紹介を致しますと・・・

◎豊中高1.98倍
◎四條畷高1.96倍
◎大手前高1.84倍
◎北野高1.83倍
◎三国丘高1.80倍
◎高津高1.74倍
春日丘高1.61倍
◎天王寺高1.57倍
東高1.56倍
◎生野高1.53倍

(◎は進学指導特色校)

となり、上記でご紹介した10校のうち実に8校が「進学指導特色校」となっています。

進学指導特色校10校とその他の学校では一体どのくらいの差があるのか?についても検証してみました。以下の表は、進学指導特色校10校トータルの倍率などと、その他95校トータルの倍率などを比較したものになります(画像をクリックすると拡大します)。

進学指導特色校10校だけの倍率は今年1.72倍で、過去の1.5倍台から考えるとかなりの倍率上昇となっています。上の表によりますと、10校の募集定員1,880名というのは過去5年間はほぼ変わっていませんが、志願者数が年々増えてきていることがわかります。ということは、その分不合格となってしまう受験生も多くなります。年を経るごとに倍率が上昇し続ける進学指導特色校。人気の程はかなりのものです。

その一方で、その他95校の倍率が昨年から0.04ポイント減の1.16倍となっています。こちらは進学指導特色校の傾向とは反対に、2013年度を頂点に年々減少し続けています。昨年は募集定員が増やされた一方で志願者の増加幅はそれほど大きいものではなかったことから、前年からの倍率低下となっていました。今年は、定員が減っているのですが、それ以上に志願者数も減っているようです。

2011年度入試での1.02倍のことを考えると2013年度・2014年度と随分と倍率が上昇していますが、これは前述の通り「前期での普通科募集開始による、後期での定員減」が主な原因と考えられ、「公立高人気が急激に上昇した」と手放しでは言えないのが現実でした。それがまた今年1.16倍となり、連続して減っていることも合わせて考えると、「公立高人気で倍率が高い」とは言えないと思います。

簡単に言いますと、進学指導特色校10校とその他95校とでは、大きな倍率の差、つまりは大きな人気の開きがあることになります。

大阪府公立高後期選抜は3日後の16日(月)実施、合格発表はその翌週3月23日(月)となっています。受験生の皆さんの「最後の戦い」を、開成教育グループ 入試対策課は応援します!

 

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最上位校が難化! 2015年度大阪府公立高後期 最終倍率①

2015年3月12日 木曜日

去る3月11日(水)の新聞各紙に、大阪府公立高後期選抜の最終倍率が掲載されました。今回と次回のエントリーでは、大阪府公立高後期の最終倍率について考察して参ります。今回のエントリーでは、取り急ぎ主要各校の最終倍率を、進路希望調査結果のデータとも合わせて7年分ご紹介します。

結論から申しますと、文理学科を持つ10校のうち5校において直近7年間で最も高い倍率、しかもダントツに高い倍率となっている所もいくつかあるなど、最上位校に受験生が「殺到」している状況です。

中堅どころの学校においても、過去の倍率推移とは全く違うような例年よりも明らかに上の倍率となっている所もありますが、一方でこれまでなかったほどの明らかな人気薄、となってしまっている学校もあります。

以下、旧学区ごとに主要校の倍率についてご紹介致します。

まずは旧第1学区です(画像をクリックすると拡大します)。

北野高・・・さすがに進路希望調査時点の倍率(2.00倍)からはダウンも、今回ご紹介している今年を含む7年間で最高の倍率(1.83倍)。ハイレベルな戦いになることが明白。
茨木高・・・1.43倍とここ数年ではかなり低い倍率となり、北野高とは真反対の落ち着いた入試となりそう。
豊中高・・・進路希望調査時点の2.02倍という高倍率を見ても受験生は全く動かず、わずか0.04ポイントダウンの1.98倍。これは、掲載している7年間で最も高い倍率。
三島高・・・1.11倍は直近7年間で最も低い倍率。昨年の1.41倍という高倍率が嫌われてのダウン。
北千里高・・・ご紹介している7年で最も低い1.03倍という、とんでもなく「お得」な倍率となった。
刀根山高・・・昨年と同水準の1.40倍。昨年の1.42倍という高倍率にも臆することなく、今年も果敢に挑戦する受験生が集まった。

続いて、旧第2学区です(画像をクリックすると拡大します)。

大手前高・・・昨年の1.54倍から大きく上げた1.84倍で、直近7年間ではダントツの最高値をマーク。調査時点でも1.86倍と高倍率だったが、それに臆さず受験生が動かなかった。
四條畷高・・・昨年1.85倍は普通科全校で最も高い倍率、かつ、表でご紹介している過去6年(2014年時点)の中で最も高い倍率である、というオマケつきだったが、そこから更に上昇した1.96倍で、過去最高を更新。
東高・・・昨年は直近6年(2014年時点)で最も低い倍率(1.15倍)となった事を受け、今年は反動で1.56倍まで上昇。こちらは直近7年で最高値となるなど、年によって上下の浮き沈みが激しく、合格に必要な難易度の「揺らぎ」も相当なものとなるだろう。
枚方高・・・進路希望調査時点(1.39倍)から若干のダウンに留まり、直近7年で最も高い1.34倍に着地。例年のラインぎりぎりでは合格しそうになさそうなので、要注意。
交野高・・・進路希望調査時点の0.96倍からは上げ、かろうじて定員割れを逃れる1.01倍。直近7年では最も低い倍率。

続いては、旧第3学区の様子です(同じく、画像をクリックすると拡大します)。

天王寺高・・・1.57倍。昨年から下げたとはいえ、直近7年では昨年に次ぐ高倍率。やはり「定員全てを文理学科に」という報せが利いているのか?
生野高・・・昨年1.69倍から下げた1.53倍となり、近年では少しだけ手ごろ感が出る倍率となった。2012年度入試水準の戦いとなりそう。
高津高・・・進路希望調査時点の1.73倍から全く動かず、1.74倍。過去をひも解くと2013年度入試の1.82倍に次ぐ高倍率。高倍率でも果敢に挑戦する、強気の受験生が多くいる模様。
八尾高・・・昨年最終倍率の1.37倍から大きく下げて1.12倍となり、直近7年では最低倍率タイという、お得感満載の倍率に。
河南高・・・昨年最終倍率1.30倍は近年稀に見る高倍率だったにもかかわらず、今年もまた上昇して1.33倍となる。

最後に、旧第4学区の状況です(同じく、画像をクリックすると拡大します)。

三国丘高・・・進路希望調査時点の2.02倍という超高倍率は避けたものの、1.80倍は直近7年でダントツの最高値。三国丘高史上最もハイレベルな争いが展開されるのか?
岸和田高・・・1.49倍。昨年最終倍率1.41倍から若干の増加。
登美丘高・・・1.48倍は直近7年で最高の倍率、しかもダントツの高値となっている。昨年のボーダー付近の成績だと厳しい結果になりそうな予感。
東百舌鳥高・・・登美丘高と同じく、直近7年で最高の倍率(1.23倍)。定員割れすれすれだった倍率の時期があったことがウソのような、高い人気に。

昨年度より「学区撤廃」となっている大阪府公立高入試です。初年度の昨年はあまり受験生の動きは活発ではない様子でしたが、今年は学区間の行き来が盛んになったのでしょうか、人気面での「二極化」が色濃く出てきている印象です。

ここまでは各学区の主要校の最終倍率を、過去の最終倍率や進路希望調査結果などと絡めて見てきました。次回のエントリーでは大阪府全体の平均倍率、今年の大阪府公立高後期に見られる特徴的な事項について検証します。こちらもお見逃しなく。

 

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私立大 「定員超過厳格化」が受験生にもたらす影響

2015年3月11日 水曜日

都市部の大学にばかり学生が集まることで地方の大学が厳しい生徒募集状況になっていることを受け、文部科学省が私立大の「定員超過」に関して今後は厳格に対応していく方向で動く、という報道がなされました。

以下、毎日新聞が報じた内容をご紹介します。


3大都市圏:私大の学生数抑制へ 文科省、定員超過厳格化
(2015年2月22日毎日新聞)

文部科学省は、首都圏など大都市部にある私立大学の学生数を抑制する方針を決めた。入学定員を超えた入学者の割合(定員超過率)を厳しくする。現在、定員8,000人以上の大規模大学の場合、定員の120%以上なら私学助成金を交付しないが、これを110~107%まで減らす方針だ。大都市への学生集中を抑制し、地方からの学生流出に歯止めをかける「地方創生」の一環。定員8,000人未満の私立大も、現行の130%から120%へ引き下げる。私立大は授業料収入減につながりかねず、反発も予想される。

対象となるのは、首都圏(東京都、埼玉、千葉、神奈川)▽関西圏(京都、大阪、兵庫)▽中部圏(愛知県)の私立大。2014年度の私大入学者は、首都圏20万4287人▽関西圏7万6677人▽中部圏2万9206人。この3大都市圏で計約31万人に上り、全私立大の入学者の65%、国公私立合わせた入学者のおよそ半数を占める。

このうち入学定員を超過した人数は、3大都市圏で計約3万3000人。規模別では定員1,000人以上の大学に集中している。私立大側は財政を安定させるためにもできるだけ学生を受け入れたいのが本音で「定員超過している大学は基準ぎりぎりまで学生を取っている」(大学関係者)のが現状という。

日本私立学校振興・共済事業団によると、定員の110%以上の学生がいる大学は全国で約170校あるという。文科省の調べでは、3大都市圏で定員の110%以上の学生数は約2万6000人で、新基準が適用されると、現在の超過人数の多くが不交付対象になるとみられる。

文科省の方針について、関西圏の大規模私大の担当者は「財政を直撃するだけに深刻だ」と話す。大学財政の根幹は学費収入だ。

一方、東北地方の私立大幹部は「定員割れしている地方大には一定の効果はある。学生は増えるのではないか」と見る。四国の私立大関係者も「ありがたい話」と歓迎。ただ「それで受験生が地方大を向くかというと、そう単純な話でもないと思う」とも指摘する。

政府の地方創生総合戦略は今後、大都市圏への集中を解消し、地方の学生が自分の住む県の大学に進学する割合を2020年までに36%(13年度は33%)に引き上げる目標を掲げる。国立大の定員超過率も現行の110%から引き下げを検討する。


私立大は国から補助金の交付を受けており、定員(入学定員:1年次の入学定員/収容定員:4年または6年課程全体の定員)の充足率に応じて基準額が調整され、定員超過率が一定以上(つまり「入学生の取り過ぎ」)になっている場合は、補助金が「減額」または「不交付」になります。

入学定員を超えた入学者の割合(定員超過率)が現状からどのように下げられる予定なのか、以下にまとめてみました。

定員8,000人以上の大学:定員の120% ⇒ 同110~107%
定員8,000人未満の大学:定員の130% ⇒ 同120%

上記が適用されることによって「厳格化」されるとなると、2014年度での統計を基に考えると「3大都市圏で定員の110%以上にあたる約2万6000人」といった数が基準をオーバーしていることになります。

私立大の収入に関して、こんな統計があります。

学生生徒等納付金 3兆2,334億円(約77%)
補助金 3,622億円(約11%)
※私立大の2009年度帰属収入(速報値)

おおざっぱに言うと、私立大の収入の8割は学生からの納付金が占めていますものの、約1割が私学助成金による補助が占めている、ということになります。

少し超過しても、一定の範囲内で定員を守っているのであれば私学助成金が交付されますから、大学としては是が非でも定員を守って補助金の減額・不交付は避けたいところです。

都市部にある大学での定員超過が著しいことが引き起こしたこの基準の強化なので、都市部にある難関~上位の私立大において「私学助成金の減額・不交付」を避けるために「合格者数を絞り込む」こと、一言で言うと「難化」が予想されます。

なお、この補助金の減額・不交付ですが、今回ご紹介した「極端な定員超過」だけでなく、定員割れが著しい場合でも同様の措置が講じられます。後日のエントリーでは、定員割れを防ぐために各大学が講じている策、無理して入学させたがために学内で歪みを起こしている例、といったものをご紹介します。

 

 

近畿地区主要私立大 2015年春のオープンキャンパス

2015年3月10日 火曜日

私立大入試は2月で一般前期を終え、3月に入り最後のチャンスである一般後期が実施されております。また、2月末からは国公立大入試が始まっており、いよいよ大学入試は折り返し地点を過ぎた感があります。現在チャレンジ中の大学受験生の皆さんはあとひと踏ん張り、頑張って下さい。

さてそんな中、今高校2年生・1年生の皆さんを主に対象とするオープンキャンパスが、この春休み中に早くも実施されます。今回のエントリーでは近畿地区の主な私立大が実施する春のオープンキャンパス日時についてご紹介します。

※作成には万全を期していますが、開催日時・場所等については各大学HPで必ず確認下さい

同じ日に複数の大学が実施しているケースがあります。両方とも見学しておきたいのであれば、各大学のHPでプログラムをお探しいただき、どうしても参加したいプログラムが何時に行われているのかを把握し、2校を上手に回るためのタイムスケジュールを立てましょう。

まだまだ入試本番まで時間があるのですが、だからこそ今のうちにゆっくりと各大学を回っておき、大学入試に関する制度全般や個々の大学の様子などを知り始めておくと良いと思います。

昨年の春(3月)に実施されたオープンキャンパスのうちのいくつかに開成教育グループ 入試対策課もお邪魔をしています。当ブログでは以下のような大学に関してご紹介をしました。オープンキャンパス参加前の「予習」としてご覧頂き、少しでも雰囲気を掴んでもらえればと思います。これらの関連記事も合わせてご一読下さい。

 

関連記事:
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京都産業大 3月29日オープンキャンパス当日の様子
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滋賀県公立高 2015年度一般選抜 倍率(出願変更後)

2015年3月9日 月曜日

2015年3月6日、全日制課程および定時制課程の一般選抜試験出願変更後の最終出願状況が発表されました。

全日制課程の学力検査定員6,919人に対し、出願者は7,777人。倍率は1.12倍となりました。

こちらのエントリー「滋賀県公立高 2015年度一般選抜 倍率(出願変更前)」でご紹介した際には、定員6,919人に対し出願は7,824名となり、出願倍率は1.13倍になっていました。全日制課程の全体倍率0.01ポイントのダウンということになります。

京都新聞が報じられたところによりますと、全日制・定時制を合わせた確定出願者数は8,009人で、572人が出願を変更し、うち42人が出願を取りやめた、とのことです。

各校の倍率は次のようになっています(画像をクリックすると拡大します)。

出願倍率が高かったのは次の学校・学科となっています。

膳所高(普通・理数)1.46倍
大津高(普通)1.43倍
湖南農業高(花緑)1.40倍
八日市南高(農業)1.40倍
石山高(普通)1.35倍

滋賀県公立高入試に関する今後のおもな日程は、次のようになっています。

学力検査等 3月10日(火)、11日(水)
合格発表 3月17日(火)

 

関連記事:
滋賀県公立高 2015年度一般選抜 倍率(出願変更前)

 

 

一極集中! 2015年度大阪府公立高後期 進路希望調査結果

2015年3月6日 金曜日

去る3月6日(金)の新聞各紙で、大阪府公立高後期選抜に向けた「第3回進路希望調査結果」が掲載されました。

今回のエントリーではこの調査結果と今後の展望についてご紹介したいと思います。

さて、今回の調査結果によりますと、普通科は募集定員2万3589人に対し、2万8245人が志望しており、平均倍率は1.20倍となり、前年度同期比0.03ポイント減となっています。

一昨年記録した「ここ数年の中では最も高い倍率」の水準を今年もある程度は維持しています。

ここ数年の進路希望調査時点の平均倍率は次のように推移しています。

2015年度 1.20倍
2014年度 1.23倍
2013年度 1.25倍
2012年度 1.17倍
2011年度 1.05倍
2010年度 1.15倍
2009年度 1.23倍

2012年度⇒2013年度で大きく倍率が上昇した理由としては、「2013年度から普通科でも開始となった前期選抜に定員の一部を割いたので、後期での定員が昨年から減ったため」というものが有力でした。

その状況が2014年度入試でも続くことが確実視されたことに加え、昨年は中3卒業生数が昨年より約2,000名多かったということもあり、40校で各40名の募集定員増加が図られ、2013年度⇒2014年度では若干の倍率低下となりました。

また、希望者数が募集定員に満たなかった、いわゆる「定員割れ」の全日制普通科は24校となり、昨年24校と同数になっています。近年で最も少ない定員割れ校数となった一昨年の17校と比べて高い水準になってしまっています。

以下、定員割れ校数の変遷です。

2015年度 24校
2014年度 24校
2013年度 17校
2012年度 26校
2011年度 49校
2010年度 21校

その一方で、倍率が高かった学校として三国丘高2.02倍・豊中高2.02倍・北野高2.00倍・四條畷高1.96倍・大手前高1.86倍といった所が挙げられます。これらの学校は全て「進学指導特色校」という大阪府公立高を代表する学校であるという共通点がありますが、2倍もの高倍率になっている学校がこれだけ出ていることは、定員割れ校の多さと合わせて考えると「二極化」という言葉が当てはまるのではないかと思います。

ここからは旧学区ごとに主要な高校の調査結果をご紹介してまいります。2009~2014年度の調査時点倍率・最終倍率も合わせてご紹介していきます。

まずは旧第1学区の主要校の様子です(画像をクリックすると拡大します)。

先にご紹介をしました通り、北野高2.00倍・豊中高2.02倍と高倍率になっています。豊中高は昨年最終倍率1.80倍だった(それでも倍率は大幅増ですが)のですが、北野高は同1.56倍でしたので倍率の上昇幅はかなりのものとなっています。この要因として考えられるのはやはり「北野高・天王寺高 定員の全てを文理学科に」というニュースが駆け巡ったから、ではないでしょうか。当ブログではこちらのエントリー「北野高・天王寺高 普通科を廃止し定員全てを文理学科に」でご紹介をしていますので、是非ともご一読下さい。

大阪府教育委員会では、両校を文理学科一本にする理由をいくつか発表していますが、そのうちの1つが「普通科においても、文理学科に匹敵する課題研究活動をはじめ、質の高い教育活動を行っていること」となっています。

この事から、北野高の普通科にも多大な期待が寄せられた、ということになったものと思われます。

旧第1学区では、春日丘高の倍率上昇も見逃せません。昨年最終倍率の1.45倍は近年まれに見る低倍率でしたので、受験生に「狙われた」ようです。昨年ほどの緩い争いにはならないことは確実視されますので、注意が必要です。

続いては、旧第2学区の状況です(同じく、画像をクリックすると拡大します)。

ここでも進学指導特色校である大手前高(1.86倍)と四條畷高(1.96倍)が飛びぬけて高い倍率となっています。ここでも、文理学科を持つ学校への期待感というものが数値として顕著に表れている、そんな気がします。

東高が1.59倍とかつてない高倍率を記録しています。昨年最終倍率は1.15倍と例年の1.3倍程度を大きく下回る水準でしたので、受験生に狙われているものと思われます。

現時点では交野高が0.96倍と定員割れを起こしていますが、今回のこの調査結果を見て受験生が交野高に流れてくるでしょうから、少し注意した方がよいでしょう。

続いては、旧第3学区の状況です(同じく、画像をクリックすると拡大します)。

天王寺高1.63倍・生野高1.68倍・高津高1.73倍と、こちらも進学指導特色校への一極集中がみられます。進学指導特色校への期待感、ここでも数値として確実に表れています。

ただ、この学区には清水谷高(1.55倍)・夕陽丘高(1.56倍)という、中堅どころでも例年高倍率をマークする学校があります。両校とも昨年並みの厳しい争いになることを覚悟の上で出願されるようにしましょう。

この学区でもう1つ特徴的なのは、狭山高の倍率の動きです。毎年、進路希望調査段階では定員割れを起こしていますが、最終倍率では結局の所きっちりとした倍率にまで上昇しています。定員割れを期待している受験生の皆さん、きっとアテは外れると思いますので、期待しないで待つようにしましょう。

最後は、旧第4学区の状況です(同じく、画像をクリックすると拡大します)。

三国丘高が2.02倍となっており、大阪府下普通科の中では豊中高とならんでトップの倍率となっています。昨年の最終倍率は1.23倍だったことを考えると、信じられないような倍率の上昇です。さすがにこれは、最終倍率では倍率のダウンとなるでしょう。これだけ倍率が高いにも拘らず、本当に三国丘高を志望している受験生の皆さんにとっては「出願先を変えない」という勇気が必要な決断をする必要があります。不安も大きいでしょうけども、同高を受験する受験生は皆同じ気持ちであることに気づき、冷静に日々を過ごすことが出来れば合格に近づくのではないでしょうか。

和泉高と登美丘高も1.6倍前後と高倍率になっています。両校とも進路希望調査でも最終倍率でもこれだけ高い倍率を記録したことはありませんでしたから、異常事態です。この倍率からはさすがに下がるとは思いますが、最終倍率も高水準になることは確実でしょう。

大阪府公立高後期の出願期間は3月9・10日の両日、学力検査は3月16日(月)、運命の合格発表は3月23日(月)となっています。

最終倍率が発表になりましたら、また当ブログでお知らせを致します。

 

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今年も躍進! 開成教育グループ 関関同立合格実績

2015年3月5日 木曜日

2月中旬に合格発表が行われた関関同立ですが、受験された皆さんの結果はいかがでしたでしょうか?

今回は、開成教育グループから関関同立に挑んだ受験生たちの「成果」をご紹介させて下さい。

開成教育グループでは、毎年関関同立の合格実績が上昇しています。今年度の合格者数についても、一般前期時点での数値が確定しました。以下の画像の通りの実績となっています(2月中旬時点の実績値)。

なお、各大学の内訳は以下の通りです。

関西学院大 253名
関西大   524名
同志社大  244名
立命館大  582名

なんと、一般前期終了時点ですでに昨年の最終合格者数を超える合格者数となりました!しかも、昨年・一昨年の一般前期終了時点でも、それぞれその前年の最終合格者数を超える実績となっていました。

この後3月には、関西大と立命館大では一般入試後期として大規模な入試が実施されることになっています。それも含めて合格実績の更なる上積みが期待出来る状況です。

開成教育グループの関関同立合格実績に、今後もどうぞご期待下さい。

 

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