東海大学付属仰星中高 中高とも専願者が増加傾向

2015年6月3日 水曜日

東海大学付属仰星中高の塾対象説明会に行ってまいりました。

2015年度入試結果です。

中学校の入学者数88名となり、2014年度90名・2013年度93名・2012年度88名と比較しても変わらない人数を確保されています。

各入試日程での志願動向は以下の通りです。

A日程
①受験者数83名(2014年度85名・2013年度89名・2012年度76名)で、2013年度から減少傾向。
②受験者数は英数特進で増加、総合進学で減少している。
③5年前から導入している「自己推薦書(上限20点で加点)」は、75名が提出(2013年度85名中80名・2012年度72名中61名)が提出するなど、特色ある受験生を確保できている。
④初日ということもあり専願志向が高く、例年95%以上が入学する。

B日程
①受験者数107名(2014年度112名・2013年度121名・2012年度135名)。A日程同様減少傾向。
②他校の初日午後入試に受験者が流れている様子が伺える。
③A日程総合進学受験者のうち75%がこのB日程も出願しているなど、専願者をきっちり集めている。
④B日程合格者のうち入学したのは16名で、2014年度14名・2013年度16名・2012年度6名・2011年度20名と推移してきており、ここ3年ではあまり変わらない入学者数となっている。

C日程
①合格者14名のうち入学に結びついたのは3名(しかも全員総合進学)で、2014年度11名中8名・2013年度5名・2012年度9名・2011年度4名と比較すると、ここ5年で最も少ない。

受験者数が減っている中で入学者数を毎年一定数確保出来ているのは、ひとえに初日A日程の手続き率の高さに要因があります。関西平均91%に対して同校A日程では96%と高率になっています。言い換えるならば、「専願者」が多いということになります。

受験者数が減っている中でA日程・英数特進で受験者増となっている理由としては、「8限の日を3日から1日に減らし、クラブと両立できる形としたため」というものが主な理由として挙げられていました。やはり学校生活においてはクラブ活動が大変重要である、という事が分かる指標ですね。

今年度中学入学者の実に25%(昨年15%・一昨年25%)が兄弟・姉妹が卒業・在籍、保護者が卒業生となっているそうです。

また、女子の入学者数は26名(昨年25名)で、率にして30%(昨年28%)と順調に上昇しています。女子に受けが良い吹奏楽等のクラブが充実していることと、女子受験生に限定した入試イベントを開催していることが実を結んでいると分析されています。

高校入試はどうでしたでしょうか。

受験者数701名(回し合格分含む)2014年度763名・2013年度764名・2012年度740名と比べて少々寂しい数となっています。

受験者数を詳しく見てみますと、併願者数440名(2014年度525名・2013年度540名・2012年度507名)で減少している反面、専願261名(2014年度238名・2013年度224名・2012年度233名)となり、併願減+専願増の動きが2年続けて起こっています。今年は特に英数特進での専願増が垣間見えます。

最終的な入学者数は382名となり、「380名以上の入学者数は約20年ぶり」「昨年も373名で、ここ10年で最も多かった2013年度の378名や2012年度377名の規模を維持し、4年連続370名以上を維持」と記録を更新されています。

トータルの受験者数が減っていても、専願できっちりと前年以上の受験者数を集めていることから、最終的な入学者数で大変な記録を打ち立てられたということになります。

専願者に加え、併願での入学者についても大事になってきます。コース別の併願戻り率は以下の通りとなっており、両コースとも戻り率が回復し、大阪府平均よりも高い値になっているのが大きな特徴です。

英数特進18%(2014年度12%・2013年度15%・2012年度11%・2011年度13%)
総合進学14%(2014年度11%・2013年度14%・2012年度16%・2011年度10%)

大学合格実績についてです。過年度からのコース別・区分別の合格者数は次の通りです(画像をクリックすると拡大します)。

英数特進は「国公立増・関関同立減」で、総合進学は「国公立増・関関同立昨年並み・産近甲龍大幅増」といった状況で、特に総合進学で国公立と近畿大を中心に産近甲龍で大幅増しているのが目立ちます。

併設大学である東海大への内部進学は37名となり、2013年度は医学部2名を含む32名が進学したものの、2014年度48名に続き今年も医学部はゼロでした。海洋学部に10名が進学している、という点が特筆点で、全国的に見ても珍しいこの学部を目当てとして仰星に入学してくる者もおられるとか。

 

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