大阪学芸中高 新設の附属中に関する続報

2015年8月26日 水曜日

大阪学芸中高の塾対象説明会に行ってまいりました。

こちらのエントリー「大阪学芸高 附属中を2016年4月に開校へ」でご紹介をした、大阪学芸高等学校附属中の続報を中心にご紹介をします。

各校とも中学入試での募集が厳しい昨今、あえて中学校を開校するに至った経緯や理念は以下の通りとなっています。

①地元公立中に成り代わって「静かで落ち着いた学習環境」提供
元気で充実した小学校生活を過ごしてきた児童に、中学校でも「静かで落ち着いた学習環境を提供し、いずれは附属高の7つのコースのリーダーとなるべく育成。高校進学後は内部進学生のみのクラスは設置しない。素行不良・学業不振者は内部進学を認めない。

②6年後の大学入試改革を見据えた基礎を作るなど、独自の「21世紀型教育」の実践
座学を重視した「基礎学力」の定着を徹底し、アクティブラーニングやクラブ活動・学校行事への積極的な参加の下地を作る

新設の中学校では週35時間授業、先取り学習はせず中学内容をしっかり時間をかけて学習することとされています。その結果、中学3年分の内容を2.5年間で終える「先取り型」の学校では3,413時間をかける一方で、同校では3,675時間かけてじっくりと学習を進めるということになり、中学内容を丁寧に扱う、という姿勢になっています。また、習熟度別クラス分けも採用しないとのことで、地元公立中の運営方法とほぼ同じ、ということになります。

そんな中でも、英語教育に関しては重視をされており、「週6時間の英語授業」「週2時間の総合的な学習の時間を『国際理解教育』として位置づけ」「海外修学旅行・希望制の語学研修」といったものを準備されることになっています。

2016年度入試に向けた情報です。

募集定員は80名。1/16土・2/11木祝・3/5土の3回の入試を実施されます。

一般入試(国数)・英語資格入試(作文)・特技入試(算国+実績の得点化)・帰国子女入試(算+英or国)の4通りの入試を用意。一般入試以外は全て専願かつ事前の「受験資格確認」申請が必要となっています。詳しくは次の通りです。

英語資格入試(この入試のみ奨学金制度あり)
英検3級以上、JET1・2級、TOEIC Bridge120点以上のいずれかを取得していること

特技入試
数検3級・英検3級、クラシックバレエ・ピアノ・芸能などで顕著な実績、体操・女子柔道・空手などで顕著な活躍、をした者が対象

帰国子女入試
海外の現地校や、インターナショナルスクール、日本人学校などに1年以上在籍した者

英語資格入試における「作文」は、与えられたテーマについて自分の考えをわかりやすくまとめるもので、600字の予定。また、テーマは「学校生活に関するもの」が選ばれる予定となっています。

算国の問題についてはすでにサンプル問題が公表されており、小学校で学んだ基本的な学習内容の定着が見られることになっています。「60%」が合格の目安ラインとされるそうです。プレテストも10月から12月で4回も実施され、そちらでも問題の傾向になれることが出来るので、大いに利用してほしいと思います。

また、すべての入試方式・日程で面接(保護者同伴)が実施され、選考の際重視されることも明らかになっています。

ネット出願の導入が予定されており、プレテストから実用化されるとのことです。

ついでですので、大学合格実績についてご紹介したいと思います。

今春は、国公立大14名・関関同立93名・産近甲龍212名・4女子大41名、という実績となりました。特に特進コースからの関関同立合格者数は増えたものの、国公立大のトータルが減少。また、女子比率がアップしていることもあり、4女子大の合格者数が大きく増えているそうです。

高校入試での合格ラインが大きく上がった学年が現在高3生となっています。レベルの高い生徒が多く入学しているそうなので、来春の大学合格実績に期待が寄せられるところです。

高校入試についてもご紹介を致します。

専願・併願ともに面接を実施しており、次年度の実施日は2月11日(木祝)の実施となっています。専願は個人、併願は8名グループです。

また、英検準2級以上の取得者を対象とした入試での優遇あり。英語の当日試験の点と、準2級80点、2級以上100点と比較して高い方を英語の持ち点とする制度も導入されています。今春より新設された制度なのですが、導入初年度の今春は2級1名・準2級20名が受験した、というご報告がありました。

奨学生制度は、「当日の成績上位300名に入学金20万円を免除」「入試成績優秀者には専併問わず授業料免除」といったものがありますが、特技コースは対象外となっていますので、ご注意ください。

上記の他にも奨学金・特待生制度があるのですが、特に「他府県から入学した場合、入学金全額免除」というユニークなものがあります。大阪府以外からの進学を考えている方へ対する金銭的な援助があるのは、他校にない点です。

 

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