大阪府高校入試 2013年度第2回進路希望調査結果①

2013年1月29日

去る1月23日(水)付の新聞各紙に、大阪府内の公立中学卒業見込み者を対象にした第2回進路希望調査(1月15日現在)の結果が掲載されました。

今回から5回のエントリーに分けて、この進路希望調査結果について見ていきたいと思います。今後の受験校選び、受験に向けての心構えに役立てて欲しいと思います。

まずは、私立高の全体概況についてです。

大阪府が2010年春から実施している「私立高校無償化」が特に2011年度あたりからの高校入試において大きな影響力を与えてきていることは皆さんもご存じのことと思います。この無償化が定着した今、私立高には「追い風」が吹き続けています。

今回の調査結果によりますと、府内私立高の専願率は21.06%(昨年22.28%、1.22ポイント減)となっており、昨年・一昨年の水準には及ばないものの、私立高授業料の無償化枠が拡大されて私立高が爆発的な人気を集めた一昨年と遜色が無い、大変高い割合を維持しています。

11年度のこの調査結果段階では、府内私立高を第1希望とする「専願者」の割合は22.29%となっており、その前の年からなんと5.74ポイントもアップ、しかも過去10年で最高の値である上に、20%を超えるのはデータのある過去10年間では初めてのこと、というぐらい、私立高が人気を集めました。昨年もその水準を保っていました。

今年もまたその高い人気が継続している、ということになります。受験生の皆さんにとっては頭が痛いことでしょう。

ちなみに、今年を含む過去5年間の私立専願率(第2回進路希望調査時点)の推移は以下のようになります。

13年度 21.06%
12年度 22.28%
11年度 22.29%
10年度 16.55%
09年度 15.69%

さて、専願率が高いことはわかった次は、男子・女子・共学校それぞれの全体的な希望者の動きを検証してみましょう。下でご紹介している表は、昨年同時期の調査結果と比較して専願・併願・合計でどの程度希望者数が増えた・減ったのかを、男子・女子・共学校別に集計したものです(画像をクリックすると拡大します)。

男子校は専願・併願ともに希望者数を増やしています。女子校は専願で約250名・併願で60名の希望者減となっており、昨年は少し持ち直した希望者数が今年再び減少に転じてしまいました。共学校は専願・併願とも約700名ずつの希望者減、これまで順調に希望者を増やしてきたところから一転して厳しい状況となっています。

次回のエントリーでは、私立高それぞれの状況を細かく見ていきたいと思います。どんな学校が人気を集めているのか?大変興味があります。お見逃しなく。