倍率上昇! 2013年度大阪府公立高後期 進路希望調査結果

2013年3月4日

去る3月2日(土)の新聞各紙で、大阪府公立高後期選抜に向けた「第3回進路希望調査結果」が掲載されました。

今回のエントリーではこの調査結果と今後の展望についてご紹介したいと思います。

さて、今回の調査結果によりますと、後期選抜を実施する全日制公立高校107校の平均倍率は1.25倍となっています。昨年の調査時点平均倍率1.17倍という倍率から0.08ポイントアップしており、ここ5年の中では最も高い倍率となっています。ここ数年の進路希望調査時点の平均倍率は次のように推移しています。

2009年度 1.23倍 ⇒ 2010年度 1.15倍 ⇒ 2011年度 1.05倍
⇒ 2012年度 1.17倍 ⇒ 2013年度 1.25倍

今年これほど倍率が上昇している理由としては、「今年から普通科でも開始となった前期選抜に定員の一部を割いたので、後期での定員が昨年から減ったため」というものが有力です。

ちなみに、昨年から今年にかけて全日制普通科107校の後期選抜の定員は「6711名減」となっているのに対し、今回の進路希望調査における107校全校の希望者数は「5594名減」となっており、希望者数よりも定員の減り幅の方が多くなっています。その結果、倍率の高騰を呼んだ形となります。

このように、特に前期選抜で先に募集を行ったために後期選抜の定員が減ってしまった学校については倍率が昨年などから上昇しているところがほとんどですが、「専門学科を持つ高校」については前期で普通科の募集を行わなかったため、80名の定員を前期に回した他の「普通科のみの学校」とは違い、倍率的に昨年などとほぼ変わらない状況となっており、合格難易度の予想も比較的やりやすい状況です。

また、希望者数が募集定員に満たなかった全日制普通科は17校となり、昨年の26校を下回っています。2012年度調査時点での定員割れ校数は26校、2011年度49校、その前の年である2010年度で21校となっていますから、近年で最も少ない定員割れ校数となっています。

ここからは学区ごとに主要な高校の調査結果をご紹介してまいります。2012・2011・2010・2009年度の調査時点倍率・最終倍率とを合わせてご紹介していきます。

まずは第1学区です。

北野高・・・定員は160名のままですが、希望者が多く増えており、昨年最終倍率から0.2倍もアップしています。
茨木高・・・普通科前期選抜とは関係なく定員が40名減っていますが、希望者は昨年並みに残っている様子です。
春日丘高・・・定員80名減に対し希望者数の減少は少なかったため、現時点で2倍を超えています。
池田高・・・前期選抜で80名の定員を割いたにもかかわらず、倍率が昨年とほぼ変わっていません。希望者数が大きく減っていることになります。
箕面高・・・前期で普通科の募集を行っていないので定員は減っていませんが、希望者が昨年から1割程度減。狙い目の学校となっています。

続いて第2学区です。

大手前高・・・定員変わらず、希望者数が増加しており、倍率が大幅に上昇しています。
四條畷高・・・定員変わらず、希望者数が激減しています。一時のことを思えば手ごろな倍率に収まりつつあります。
寝屋川高・・・前期に80名の定員を割いたので後期では定員が減っていますが、希望者数は昨年から増えています。例年通りの難易度では合格が厳しい生徒も出てくるかもしれません。
枚方高・・・前期で普通科の募集をしていませんので定員は変わっていませんが、希望者が激減しています。現時点では狙い目となっていますが、周辺の高倍率高を嫌って枚方に鞍替えしてくる受験生が多く出てくる可能性があります。

第3学区はどうでしょうか。

天王寺高・・・定員に変更はありませんが、希望者数が増えており、倍率が上昇しています。恐らく最終の倍率も同様に昨年より高くなると思われます。
生野高・・・希望者数が大幅に増加しています。難易度の上昇も考えられますので、要注意。
高津高・・・生野高以上に希望者数が大幅に増えています。難易度の上昇は確実だと思われます。
富田林高・・・近年の進路希望調査結果でも、今回ほどの高倍率が出たことはありません。高いレベルの争いになるのではないでしょうか。
八尾高・・・定員80名減に対してほぼ同規模で希望者数も減少しています。普通科前期でも他校に比べて落ち着いた倍率だったこともあり、後期も落ち着いた入試になるのではないでしょうか。

最後に、第4学区の動向です。

三国丘高・・・一昨年程度の倍率となっており、このままいけば1.5倍を下回る倍率もあり得ます。
岸和田高・・・定員が40名増えているのですが、希望者数は昨年から減っており、2010年度の調査結果とほぼ同じ倍率になっています。ひょっとすると1.2倍程度に収まる可能性もあります。文理学科を持つ10校の中では一番の「狙い目」です。
泉陽高・・・定員減に対し希望者数はほとんど減っていません。一昨年程度の難易度が必要になってくるのではないでしょうか。
和泉高・・・定員減とほぼ同規模で希望者数も減っています。例年並みの争いになると思われます。
登美丘高・・・調査結果では高い倍率となっていますが、例年調査結果から大きく倍率を落とすのが登美丘高の特徴なので、今年も最終的には手ごろな倍率に収まることが期待されます。

今後ですが、出願期間は3月4~5日、新聞等における中間集計の発表は3月5日、最終集計の発表は6日に予定されています。こちらのブログでは8日(金)から最終倍率をご紹介出来れば、と考えています。お見逃しなく!