洛陽総合高 新校舎が完成間近!

2014年10月9日

洛陽総合高の塾対象説明会の様子をご紹介します。

当ブログでご紹介するのが初めての学校です。

学校の概要です。

2015年に新校舎が完成し、新入学生はその校舎で学ぶことになっています。その関係で、新入学生から納付金の値上げが行われています。ご注意ください。

この学校は京都市内で唯一の総合学科の学校で、1999年に総合学科へと改編されました。

2013年度までは4つだった「系列」が、2014年度より以下5つに改められています。なお、各系列には高2進級時に所属することになり、時間割があえば他系列の授業も取れ、高3進級時に他系列へ移ることも可能となっています。5つの系列の簡単なご紹介です。

教養系列 普通科高校と同じく主要5教科を中心に学び、上級学校への進学を目指す
情報系列 これに所属する生徒は全員iPadを購入し、授業やその他学校生活で活用
調理系列 食関係の仕事に就きたい者向けだが、調理師免許が取れるわけではない
美術・工芸系列 京都を舞台に活躍するプロの教員から直接指導が受けられる
保育・福祉系列 保育や福祉の基礎・実習だけでなく器楽・リズムダンスなども用意され、男子も多い

洛陽総合高が大変大切にされている、いわば基幹科目として、週2時間「産業社会と人間」という授業があります。総合学科の原則履修科目とされており、情報を基に自分で考えて進路を明確にする(その後科目選択につなげる)プロセスの中の「考える」の部分に役立つような情報提供の場としています。

今回の説明会では、学校が持つ問題点と、それに対する対策や現状についてのお話もありました。

問題点の1つとして、「小中学校内容が身についていない生徒が多い」ことがあります。現に、2012年度に実施されたベネッセのモニターテストにおいて、3教科において「小中学校の範囲でつまずいている」とされるレベルにいた生徒は54%だったとのこと。その後、国数英に関して中学校までの内容を再度指導するという「学びなおし」に注力した結果、半年後にそのレベルの割合は21.4%減少したそうで、全体的にレベルの向上が見られたとのことです。

また、4月からどれだけ身についたかを比較するため、2013年度の1年生4月テストと同12月のテストを同内容のもので実施。各生徒の3教科平均点の増減をみると、73.3%の生徒が得点を増加させており、平均点10点以上アップした生徒も21.7%いたそうです。

その学びなおしの効果として、大学進学希望者が増えた、という点があり、進学実績の向上にもつながったようです。

そして、転学・退学が多いのも同校の問題点となっています。数年前は数10%あり、3~4年前に10%をきりそうな所まで下がったものの、以降2~3年また元の水準にまで下がったようです。ところが、先の学びなおしの取り組みなどもあってか、今年度入学生に関しては、9月時点で3名の転学・退学に留まっているそうです。

2014年度入試結果ですが、定員280名のところ入学者数が320名。男子196名・女子124名の内訳となっています。

2015年度入試に向けた情報です。

専願は2科(国語+1科選択)、併願は3科(英国+1科選択)で試験が実施され、出願時に出した「自己PR書」を参考にしたグループ面接(10~15分)も課されます。面接は重視されていますので、ご注意ください。

自己PR書は入学後に学びたい「系列」を選び、理由も明記する必要があるので、事前の準備が必要です。毎年、数通の自己PR書が「生徒本人の字ではない」ものがあるそうなので、本人がしっかりと書くようにしましょう。

専願併願とも「評定1がある」「中学3年間の欠席日数が多い」のうちどちらかに当てはまると、合格の可能性が低くなると思います。心当たりがある受験生は、中学校の先生と充分に相談の上、受験するかどうかを決めるようにして下さい。