大阪府高校入試 2015年度第2回進路希望調査結果④

2015年2月2日

大阪府高校入試 2015年度第2回進路希望調査結果①
大阪府高校入試 2015年度第2回進路希望調査結果②
大阪府高校入試 2015年度第2回進路希望調査結果③
に続くエントリーです。

去る1月22日(木)に新聞各紙に掲載された、大阪府内の公立中学卒業見込み者を対象にした第2回進路希望調査結果を細かく見ていくシリーズです。

①と②の2つのエントリーでは私立高の動向について簡単にご紹介をし、③のエントリーでは公立高前期の希望動向について学科単位でご紹介しました。

今回は、主な専門学科に加え総合学科の各校の進路希望調査時点の倍率を、過去6年分の最終倍率や進路希望調査時点の倍率等と合わせてご紹介致します。

まずは、文理学科です。

希望調査時点の倍率は10校トータルで3.04倍と、過去最高を記録しています。とはいえ、全ての学校で倍率が高いかといえば、そうではなく「2極化」している状況です。

まず、北野高は3.38倍とかつてない高い倍率を示し、難易度もさることながら人気面でも最上位にいることを知らしめました。今後、この倍率を見て他校へ鞍替えする受験生がどの程度出るのか?に注目が集まります。また、天王寺高3.26倍も高い人気となっています。こちらも難易度面では高い学校なのですが、北野高同様多くの受験生が集まっています。

前年の最終倍率から大きく伸ばし、3倍を超えているのが三国丘高(3.09倍)と大手前高(3.09倍)です。いずれも文理学科10校の中では難易度の高い学校なのも共通点です。

反対に、昨年最終倍率からの倍率低下が著しいのが、豊中高(3.19倍)と岸和田高(2.34倍)です。特に岸和田高は昨年最終倍率が文理学科10校の中では最も手ごろな値になっている1校であったにもかかわらず、今年は倍率の上昇につながっていません。

続いては、各専門学科の状況です。まずは理数・総合科学・国際文化の各学科です。

理数は大阪市立高・東高の2校ともで倍率が大きく上昇しています。特に東高の理数科は昨今文理学科に押されていた印象がありますが、2年前の希望調査時点以来となる2倍越えとなっています。

総合科学では、いずれの学校も倍率が低下しています。ただし、この倍率を見て「狙い目!」として出願先をこちらに変えてくる受験生が多く出てくると思いますので、安心はできません。

国際文化は昨年大変人気を集めた学科でしたが、反動で3校中泉北高を除く2校で倍率が大きく低下しています。2年前水準の倍率に戻りそうな気配です。

次は、国際教養と単位制の各校です。

国際教養ですが、先にご紹介した国際文化と同様に、1校を除き全校で倍率を下げています。しかも、箕面高は2.08倍という、過去をひも解いても中々の低水準な倍率となっているなど、下落幅が大きい学校も多くあります。

単位制は4校から3校になっており、その3校の中では鳳高が1.97倍と高い倍率を示しています。反対に、市岡高は1.29倍とかつてない低い倍率となっており、狙い目となっています。

最後は、総合学科各校の様子です。

2015年度より福井高が総合学科となりますが、総合学科の中では非常に低い1.03倍という倍率に収まっています。総合学科の中には、今回の希望調査で1.6倍を超える学校が3校、1.5倍台も3校あるなど、非常に競争が激しい学校があるなかで、この1.03倍は非常に目立って見えます。

総合学科は学校の数が多い分、受験生が簡単に志望校を変えることができます。それに加えて「前期でも普通科が受験可能」ということで選択肢が増えており、普通科⇔総合学科と、相方向の動きで受験生が動くことが考えられます。ご注意ください。

次回はいよいよ普通科全校の調査時点の倍率動向をご紹介します。

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