確定! 2015年度大阪府公立高 前期 最終出願状況②

2015年2月21日

去る2015年2月16・17日の2日間に渡って受付られました大阪府公立高 前期選抜の出願状況について詳しくご紹介をしているシリーズです。

前回はこちらのエントリー「確定! 2015年度大阪府公立高 前期 最終出願状況①」で、主要な専門学科各校に関して、最終倍率だけでなく、昨年以前の過去6年間倍率と、毎年出願前に実施・発表されている「第2回 進路希望調査結果」と合わせてご紹介しました。

今回は、普通科全校について、旧4つの学区に分けて状況を分析したいと思います。

なお、普通科全体の倍率は3.31倍と、昨年の3.44倍から0.13ポイントのダウンとなっています。

では、旧学区ごとに見ていきたいと思います(画像をクリックすると拡大します)。

旧1学区全体では3.36倍となり、昨年の3.51倍から大きく下げています。

先だって発表された「第2回進路希望調査」の段階では春日丘高と山田高が6倍オーバー、5倍を超えている学校に三島高、4倍台後半の桜塚高・高槻北高が追っているという構図でした。しかしフタを開けてみると、春日丘高5.30倍、山田高5.24倍と6倍台だった2校は共に5倍台前半に落ち着きました。

その他の学校を見渡しても5倍台の学校が無いどころか、3番手には高槻北高の4.29倍が出てくる、ということで、過去の最終倍率や今年の第2回進路希望調査結果から考えると少々拍子抜けするような、落ち着いた倍率になりました。

続いては旧第2学区です。

旧第2学区全体では3.00倍となり、昨年の3.18倍から下がっています。この3.00倍は大阪府全体の3.31倍を大きく下回っているだけでなく、旧4学区間で比較した際にはダントツで低い値となっています。受験生の多くが専門学科に流れていることや、私立高校の専願者が多い、といった推測が出来る地域です。

寝屋川高が5倍ちょうどとなっているのを頂点とし、牧野高4.19倍、香里丘高3.95倍と続いており、こちらも前期での普通科募集開始初年度のことを思うとかなり落ち着いた状況になっていると言えます。3倍台前半~2倍台後半に位置する学校が多くなっています。

旧第3学区についてです。

旧第3学区全体では3.40倍となり、この学区でも昨年の最終倍率3.53倍から下がっています。

夕陽丘高と東住吉高の2校が「40名募集」というイレギュラーなことになっており、そのせいで夕陽丘高7.15倍・東住吉高7.40倍という高倍率になっています。共に昨年最終倍率よりも大きく下げてはいますものの、他の学校と比べるとかなりの高倍率であることには変わりありません。

その他の特徴としては、こちらでは他の旧学区と比べて4倍台の学校が多い、ということが挙げられますでしょうか。富田林高(4.45倍)・清水谷高(4.36倍)・布施高(4.75倍)・河南高(4.66倍)・阿倍野高(4.41倍)・山本高(4.59倍)の6校がそれに当たります。

また、それに続く3倍台後半の学校も多く、全体としては高倍率の学校が多い印象です。一方で、1倍台あるいは2倍台前半という低倍率学校が他の旧学区より多いこともまた特徴点となっています。

最後、旧第4学区についてです。

旧第4学区全体では3.45倍と、大阪府全体3.31倍を上回っており、なおかつ旧4つの学区で分けて見た際には最も倍率が高い地域となっています。昔からこの旧第4学区というのは「公立志向が強い」地域であるのですが、それが今回も証明された形です。

トップは泉陽高5.20倍、それに次ぐ久米田高は4.33倍。久米田高は第2回進路希望調査時点では6.08倍でしたから、その下落幅は非常に大きなものとなっています。進路希望調査時点の「6.08倍」を見て慌てて出願先を変えた受験生が多く出たようです。

その久米田高を含み、4倍台の学校が6校存在します。その中には堺西高という、他の4倍台校と比べると難易度の上ではそう高くないと言える学校もあります。この学校は例年高い倍率を示していますが、今年もそれを維持した形です。この成績層の受験生たちをひきつける「何か」がこの学校にはあるようです。

各校個々の倍率を、旧4学区に分けて見てまいりました。次回のエントリーは、今回のこの大阪府公立高前期選抜の出願動向をもう少し「大局的」に見るべく、学科単位での倍率動向に注目してみたいと思います。