京都成章高 ゼネラルを廃止し「メディカルスポーツ」を新設

2015年4月27日

京都成章高の塾対象説明会が早くも実施されました。

このエントリーのタイトル、及び上の写真にもございますとおり、新クラスを設置されることが発表されました。

現在、ゼネラルクラスは男子のみ60名が在籍し、9割以上が野球部とラグビー部の所属となっており、ほとんどの生徒はスポーツをするために入学しているものの、上記2つのクラブ以外は積極的に勧誘されていないのが実情となっています。

そんなゼネラルを廃止し、野球・ラグビー以外にも全国大会を目指す多様なクラブを有する共学クラスである「メディカルスポーツ」を新設されます。

専門学科ではなくあくまでも「普通科」内に設置ということから、専門科目(添付資料参照)は3年間で15単位に留まる。スポーツ医学の知識等は、自らの競技力の向上やアスリートとしての教養を身につけ、より健康で優れた競技選手になるために学ぶものとされています。それ以外の科目は大学受験に対応したものとなります。

ということもあり、将来の進路に関しても「体育科」「体育教師」を目指すものではなく、文系・理系どちらの大学・学部にも進学できるようなカリキュラムとされています。

この度新規に立ち上げるクラブもいくつかあり、既存のものも含めて一部はMSクラスを中心として強化しようと考えているクラブ(先頭に☆印つきのもの)となります。なお、クラブの強化は目指すものの、野球部・ラグビー部も含めて「未経験者でも入部可能」としている上に、MSに所属しているからといって必ずクラブに所属する必要もない、ということで、クラブ活動に関しては柔軟性を持たせているのも「スポーツコースではない」という意味からも、特徴的です。

既存のクラブ
野球部(男子)、ラグビー部(男子)、☆バスケットボール部(男女)
☆剣道部(男女)、男子バレーボール部、硬式テニス部(男女)
卓球部(男女)、陸上競技部(男女)

新しく立ち上げるクラブ
☆女子バドミントン部、☆女子ソフトテニス部、☆女子ソフトボール部
☆女子バレーボール部、☆ゴルフ部(男女)

ゴルフ部については京都学園が廃部にしたことで翔英のみの設置となることから、積極的に設置に動いたとのことでした。

すでに新しいクラブも立ち上がっており、「クラブに参加出来ない」という条件付となっている特待生が特待生の権利を返上してまで入部したり、AS・アカデミーは水・土・日の週3日活動と制限が入るにもかかわらず入部したり、とクラブの反響は大きいそうです。

クラブを退部しその後どのクラブにも所属しなくてもMSクラスに所属して大学進学を目指すことが可能ですが、ASやアカデミーとはカリキュラムが大きく異なることもあり、編入は不可とされています。

MSクラス専用の新校舎を建設予定とされているのも大きなニュースです。この夏着工し、来年3月には完成予定となっています。

気になる「入試難易度」については、従来のゼネラルと同じくらいとなるのではないかとされており、MSクラスのみの定員は特に定めない方針だそうです。また、AS・アカデミーと共通の入試問題を使用し、野球部・ラグビー部各3名の特待生枠も設けられることになっています。

1点だけ「未定」となっているのが、AS・アカデミーからの回し合格についてです。こちらは現在検討を重ねておられる、ということです。

最後に、大学合格実績について簡単にご紹介します。

国公立大(現役)合格者数は156名となり、134名だった昨年から1割強の増加となっています。

関関同立(現役)は446名で、昨年377名から大幅増。特に同志社大の合格者数が昨年の倍ほどとなる111名出ていますが、同志社大と日程がバッティングしている関西大へと志望が流れがちとなっていたところを同志社大受験に向かうようにご指導された結果、今回の増加につながった、というお話でした。

京大クラス1期生(15名)が今春卒業していますが、京大2・阪大2・神大1・京都工繊2・浪人8という結果になりました。同クラスから京大があまり出なかったことと、同クラス以外のASなどからも国公立大に多数合格していることから、同クラスの取り組み内容の見直しが必要となっているのではないかと思います。

京都成章高の新クラス「メディカルスポーツ」に関する内容を中心に展開された、同校説明会の様子をご紹介しました。

 

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