近畿大学附属高 大きなコース制変更

2011年8月2日

近畿大学附属高の塾対象説明会に参加して参りました。例年塾対象説明会は秋に実施されておられますが、来年に向けて大きなコース変更があるので今年は春に実施されています。

近畿大学附属高

過日のエントリー「近畿大学附属高 新コース体制へ」で簡単ではありますがご紹介しました通り、来年度よりコース制を大きく変えられる予定にされています。今回の説明会では、それについてより詳しくご説明をいただきましたので、ご紹介を致します。

現在の理数コースは設置から33年、国際コースも24年が経過しているということで、これらで熟成されたノウハウをもって新コース展開を行い、教育のステージアップを図ることを大きな目標とされています。

新しいコース編成は次の通りとなっています。

【新設】Super文理  京大・阪大を目指す
【新設】特進文理Ⅰ  難関国公立大を目指す
【新設】特進文理Ⅱ  国公立大を目指す
【新設】英語特化  英語力を駆使してグローバルに活躍
進学 総合的な力をつけて近畿大へ

「文理」とつく3つのコースは2年進級時に文系・理系に分けられることになっています。

そして、Super文理・特進文理Ⅰ・特進文理Ⅱの3コース間は2年及び3年進級時にコース替えを可能とされていますが、これら「文理」がつく3つのコースと英語特化と進学の間でのコース変更は一切不可とされています。「文理」がつく3つのコースは国公立大への進学を目標としたカリキュラムが展開されていますが、他2つのコースは英語に特化していたり近畿大への内部進学を前提としたりしていますので、コース変更前後で中身が違いすぎる、ということで「コース変更不可」とされているのでしょう。

さて、「文理」がつく3つのコースでの取り組みは次の通りです。

①目標達成のための新カリキュラム
1・2年次は39単位、特に英数国の単位数を増やすことで基礎力を養成。3年次は文系36単位・理系37単位とし、自由度を大きくしている。京大受験を意識して地理の選択を可能とした。

②授業内容の充実
生徒の理解度をきめ細かく把握するため、一斉テスト・週間テスト、授業アンケート等を実施。

③日常的な補習
授業と連動した計画的な演習と、場当たり的ではない年間プログラムを作ることで生徒の達成感や自信を作り出す。

④自習室の設定
放課後に自由に使用できるように自習室を開放するだけでなく、教員に質問できるスペースや卒業生による質問受け等のサポートも予定。

⑤各種の講座・演習
センター試験対策演習は2・3年で実施し、その他にも阪大・京大実践演習などの受験対策講座を設ける。

⑥勉強合宿
1・2年で実施。同じ近畿大系列である近畿大学附属豊岡高など数校が合同で実施している「トップ合宿」に合流するか、独自で実施するかは検討中。

英語特化コースに関しては次の点が特徴となっています。

①国際コースの英語教育の継承と発展
②コミュニケーション能力とプレゼンテーション能力を備えた生徒の育成
③少人数教育での英会話授業や近畿大イーキューブ(英語村)の活用
④海外語学研修は必須ではなくオプションとする
⑤TOEIC対策講座の開講

進学コースは従来通り近畿大への内部進学を前提としていますが、内部進学基準については想像しているよりもハードルが低いものとなっています。高校3年間の学習を「普通に」身につけておけば、内部進学の基準はクリアできるものです。

さて、来年度2012年度入試についてです。

先ほど、「文理」がつく3つのコースと英語特化・進学の間はコース変更が出来ない、という点はすでにご紹介しています。それとも関係することになりますが、受験の際に「回し合格先」の希望を出す場合も一部で制限がつきます。

具体的には、「文理」がつく3つのコースと英語特化を組み合わせての回し合格希望は出せない、ということになります。ご注意下さい。

また、その英語特化コースに関してのみ、英語の配点が200点となります。他コースと同一の問題・配点(100点)のものを解き、点数を2倍して200点満点換算とする、というものです。

新しいコース制を導入することで人気動向がどのように動くのか、大変興味があります。