京阪神地区私立高 直前の倍率

2010年2月9日

いよいよ2月10日、明日に迫った京阪神地区私立高入試。2月頭時点での各府県の出願状況が公開となっています。

それぞれの府県の今年の平均倍率、昨年の平均倍率、コース別倍率のトップ3を以下にまとめています(※クリックすると拡大します)。

京阪神私立高 出願状況

お気づきでしょうか?3府県とも平均倍率が昨年よりも上昇しています。表には掲載していませんが、奈良県・滋賀県の私立高平均倍率も昨年より上回っています。1月上旬時点の進路希望調査では「依然続く不況」に加え「公立高無償化」によって各府県とも平均倍率や専願率などの数値が昨年よりも低いものとなっていました。この劇的な「逆転劇」の原因はやはり、「低所得者帯への無償化の効果」以外に考えられません。大阪府・京都府の私立中高連関係者も共にこの良い影響について言及しています。

それから、この3府県の「コース別倍率トップ3」についてもふれておこうと思います。掲載されているコース名を見ると、「理数」「特進」「英数」「国公立」といった大学進学に特化したコース名となっているところが多いことがわかります。

公立トップ~2番手校の併願先として考えられるこれらの高校・コースは、「私立○○高の特進にもし通ったら、ちょっと背伸びして公立はトップ校を受ける!でも回し合格で下のコースになってしまったら、公立は手堅いレベルの学校にして確実に合格を取りに行く」ということで、「公立高 受験校決定の分岐点」として考えられている例が毎年多く見られます。

特に国公立大へ多数合格者を出している私立校・コースについてはその傾向が強く、こういった「進学に特化」したところに通った受験生は思い切って上位の公立高を狙う傾向にあります。

また、これらの「進学に特化」したコースを受験して合格点に届かなかったとしても、回し合格で(少しレベルが下の)違うコースで合格をもらえるケースが大半です。よって、若干合格レベルに達していなくても回し合格を覚悟の上でこういった上位のコースで出願している受験生がたくさんおり、そのせいで倍率が高くなっている、ということも考えられます。それも忘れないで欲しいと思います。

なお、今回掲載した倍率についてはまだ出願を締め切っていない段階での数字となっています。これ以降倍率は変動しますので、確定した倍率については各校のHPなどで必ずご確認ください。