常翔学園中 進学校宣言

2011年11月28日

常翔学園中の受験生・保護者対象説明会にお邪魔してきました。

常翔学園中①

今回で4回目となる中学受験生対象の説明会だったそうですが、ご覧の通りひどい雨の中で実施された説明会でした。にもかかわらず、用意された会場はほぼ満席となっていました。改めて常翔学園中への受験生・保護者からの熱い視線を感じた次第です。

常翔学園中②

冒頭の校長先生のお話の中で、今後の常翔学園中の進む道について触れられました。

中学卒業時の偏差値目標を、Ⅰ類61~70・Ⅱ類54~64と設定されておられるそうです。これは、高校入試における常翔学園高の最上位コースである「スーパーコース」の合格に必要なレベルよりも高いものとなっています。

このことから、中学校からの入学者を今後常翔学園の大学合格実績全体を牽引する集団にすることを前提として、様々な取り組みをこれから実施されていく予定であることが分かります。つまり、常翔学園中は難関国公立大を頂点としてしっかりと実績を出せる「進学校」になることを目指されている、ということです。

気になるのが、同法人内にある大阪工業大・摂南大・広島国際大への進学についてです。現在、高校のスーパーコースと特進コースでは「内部進学」という形を取らさずに、あくまでも公募推薦入試等を受験(常翔学園高出身者に関しては特典があるそうですが)して合格を勝ち取ってもらうというスタンスをとられています。それらのコースよりも高校進学時には上位の成績となることを目指している中学ですから、大学への内部進学に関しては中学から持ちあがった生徒たちに関しても、先にご紹介した高校の2つのコースと同様の対応となる公算が大きいでしょう。

今回の説明会では「プレテストの総括」もお話いただきました。

今回のプレテスト受験者数は272名となり、昨年よりもほんの少し減った形です。ちなみに、受験者における男女比率は男子62%・女子38%、となりました。

今回のプレテストの大きな特徴点は、昨年のプレテストから平均点が26点アップしている、という点です。今回のこの結果から「上位層がかなり集まっている」という様子が伺えます。

上位層が集まっているのではないか、という予想を裏付けるエピソードを1つご紹介しておきましょう。今回の説明会当日、受験生対象に「算数勉強会」が実施されました。説明会の最中にその勉強会のご担当でいらっしゃる先生が「隣の部屋で算数をやってもらっていますが、皆さんどんどん進んでいくので、このあとどうしよう」と言われていました。

今回のプレテストにおける各教科の留意点を、算国に限定してご紹介します。

国語
・問1ではことばの意味と適語補充の練習をしっかりとしておくべき。本文中からぬき出す時は正確にすること(漢字などを写し間違えたりするとそれだけで大きな減点になる)。
・問2では繰り返し出てくる語に注目をしつつ、主題をつかむ練習をしておくこと。
・問3の漢字問題はどうやら難易度が上がったようで、正答率が昨年の80%から今年は60%と大きくダウン。

算数
・問1は平均点23.1点で、計算問題を多くこなして計算力をつけることが必須条件。
・問2は単位間違いや位間違いといった単純ミスが多く見られたので、その点に注意すればもっと得点出来る余地はある。
・問3は図を書いて求める面積がどこなのか?を分かるようにしたり、計算の仕方を工夫するなど、ちょっと手をかけて問題にあたると正答率がぐっと上がるだろう。
・問4は良く出来ていた。
・問5は典型的な旅人算であったにもかかわらず慣れていないと思しき答案が多かったようで、まずは旅人算のルールが分かるまで具体化しておいてほしい。

1期生の皆さん101名はここまで誰1人として欠けることなく、元気に学校生活を送っておられるようです。その生徒たちが大学進学を迎える6年後にはどのような大学合格実績が出ているのでしょうか。

1期生が巣立つ2017年春、今から楽しみです。