百合学院中高 大学進学にシフトした教育内容

2012年10月12日

百合学院中高の説明会にお邪魔してきました。

百合学院中高

中学校の教育内容です。今回の説明会では結構時間を取られて説明をされておられました。

大学受験を見据えたカリキュラム改編を行われ、5教科の授業数を増加、3教科を中心に授業内容を充実させておられます。主要な教科の特徴は次の通りです。

国語:論理的読解力を養う、全員古典を先取り学習する
数学:検定外教科書を採用、全員中3で数ⅠAまで先取り
英語:教科書を変更、全員文法事項は先取り、高1からセンター試験対応

同時に、英数国で習熟度別授業を導入されており、1クラス15~20名という他校よりも圧倒的に少ない少人数制で、それぞれのレベルに合わせて授業を展開しておられます。

「土曜補習」という取り組みでは教科の枠を超え、中高全教員がご対応されているとのこと。2週間分の授業内容及び既習事項の理解度を確認テストでチェックし、合格点に達しなかった生徒に対し指名制の補習を実施するそうです。指名された生徒に対する指導教員の割合は生徒平均3名につき教員1名と、限りなく個別指導に近いスタイルとなっています。

土曜補習とは異なる取り組みとして、成績上位者に対して土曜日に実施される希望者参加の「ハイレベル講習」というものがあり、大学受験を考えた「より高度な知識・学力の向上」を目指して昨年からスタートしています。土曜補習に加えてハイレベル講習を実施することにより、様々な学力レベルに合わせて講習が可能となっているのが魅力ですね。

7限目を「自習学習の時間」として設定し、学力アップの基礎となる学習習慣をしっかり身に付けさせるようにもされています。担任や教科担当の先生が常駐するので、疑問・質問がすぐに解決できるようです。

高校での教育内容です。

今春よりかつてのスカラー・自己探求(IE)・創造表現(CE)の3コース体制から、選抜特進・特進の2コース制とすることで、より進学面をより強化されています。

選抜特進では「勉強合宿」「代ゼミサテライン」といった取り組みで学力の向上を図り、国公立大への進学を目指し、特進は「習熟度別授業(英数)」「自主学習の時間」「キャリア・表現の時間」「インターンシップ」などを通し、難関私立大への進学を視野に入れながら「なりたい私」を見つけることを目標とするなど、各コースの狙いもはっきりと分けられています。

両コース共通の取り組みとして今春より行っているのが学内予備校である「YURIゼミ」。外部講師を招き、英数を中心にして授業を展開、高1~3年すべてが参加可能となっているそうです。学校側からの補助があり、安価で受講可能なのも魅力です。高1は75%の参加率と高くなっているようですが、高2・3はすでに他の塾・予備校に行っている者が多いようで、参加率は低いそうです。

入試情報です。

中学入試ですが、今春より入試回数がこれまでの3回から1回増え、計4回になっています。

来春入試の変更点としてですが、3回目となるC日程は今春「国算理から好きな2科を選択」する形だったところ、更に踏込んで「国算から1科選択」へ変更されています。また、特別入試も国算2科からC日程と同様の1科選択へ変更になっています。更に受験生の負担が軽くなるように、という学校のご配慮が見え隠れします。

ただし、A・B日程は従来通り国算2科での受験となります。

また、今年度から兵庫県各校でも実施が可能となっているプレテストについてですが、百合学院中は今年度は「実施しない」とのことです。残念。

高校入試では特に変更点はありません。

選抜特進は5科・3科を選択可能となっており、5科受験者の合否判定方法は「①3科で合否判定 ②3科でボーダー下の受験生は改めて5科でも判定」となります。

特進は3科一本での入試となります。

英検による加点があります。2級30点・準2級20点・3級10点(特進受験者のみ加点対象)となっています。

百合学院高の入試を語る上で「特待制度が多数ある」ことは無視できません。入学金と授業料が全額免除になるものから、比較的緩い基準であっても入学金半額免除となるものまで、様々な種類の特待制度が用意されています。同様にファミリー優遇も多数あります。なお、これらの詳細についてはすべて百合学院高のHPや入試要項にすべて記載されていますので、そちらでご確認下さい。

中高とも「より大学進学にシフトした教育内容」に刷新されていることが印象的な、百合学院中高の最新情報でした。