神戸国際中 「グローバルなでしこ」を育てる

2014年6月3日

神戸国際中の塾対象説明会に行ってきました。

神戸市須磨区にある、中学入試だけの生徒募集かつ1学年が100名に満たない「少人数制」を貫かれる、完全中高一貫の女子校です。

教育の基本方針は以下3点です。

国際理解教育の充実「語学力」
個性を伸ばす教育「人間力」
徹底した学習指導「学力」

そして、目指す学校像・生徒像は次の3つに集約されます。

①「グローバル」社会で活躍する生徒づくり
 ・高い人格と学力を育む「学び」を徹底する学校
 ・「中高一貫・少人数(1クラス約20名・1学年2~3クラス)」教育を活かした期待される学校

②個性豊かで心豊かな生徒づくり
 ・個性豊かで、さまざまな困難に自ら立ち向かう生徒
 ・自分の夢や目標にこだわり、したたかにしなやかに生きる生徒

グローバル人材の育成のために以下3つの「S」で始まる資質をつけてもらうことを目されています。

①「Sincerity 誠実さ」
多様な考え方や文化に関心を持ち尊重する心、積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度、協調性・柔軟性・責任感

②「Specialty 専門性」
高度な語学力、世界に貢献できる専門性を追求していく力、幅広い知識と教養をもとに発信する力

③「Self-Management 自己管理力」
自ら目標を設置し実現に向けて努力する力、主体的に考え行動する力、失敗を恐れずチャレンジする力

その他にも、「イマージョンクラス」「Oratorical Contest」など、英語に関するプログラムは多く用意されています。

面白いのが、中1よりフランス語を必修としている点です。「選択」も含めて全国で22校だけが第二外国語を設置しているという中で、同校は「必修」であることも踏まえると全国でも稀有な存在です。

大学合格実績はどうでしょうか。

当日は「過去5年間の進路実績」をご紹介いただいたのですが、医歯薬系15.7%や理工系12.1%と、女子の学校かつ英語に力を入れている学校であるにも関わらず理系にも高い割合で進学しているのが意外な点です。

残念なことに、今春、国公立大は7名(昨年13名で神戸大2名含む)で昨年から半減してしまいました。しかしながら、卒業生が45名であることを考えると国公立大の割合は16%となり、依然として高い方と思われる。関関同立は21名(昨年36名)(4大学では関西学院13名が最多で昨年と同数)と大きく後退してしまっています。

2014年度入試結果です。

今春の総受験者数は80名(昨年85名)。4年前の2010年度は137名だったところからここ数年で年々減っているにが気になります。

通学エリアとしては以下のようなデータをご紹介いただきました。

神戸市内61%(昨年も同率):神戸市外39%

神戸市内では多い順に西区(32%)須磨区(19%)垂水区(14%)北区と長田区(共に10%)と続く
神戸市外では多い順に明石(29%)加古川(13%)西宮(13%)姫路(12%)と続く

最後に、次年度2015年度入試についてです。

今春は1日目・2日目・5日目に置いていた入試日程ですが、来春は最終回のC日程を3日目に動かし、3日間連続入試とされます。今春のC日程は62名出願に対し当日の受験者は3名に留まっており、受験生の「早期決着」が目に見えて明らかになっています。特に女子受験生ほど「早期決着」が多く、女子校であるこちらは非常に手痛いこととなったようです。そんな昨今の中学入試動向を踏まえて、3回目のC日程は思い切って前倒しの位置取りとされています。

海を渡って活躍する女性、「グローバルなでしこ」を育成する神戸国際中の様子でした。