大阪星光学院中学校 算数の入試問題より

2019年1月22日

19日土曜日から京阪神の私立中学入試が始まりましたが、大阪のトップ校「大阪星光学院」の入試問題から一つ紹介します。

算数の大問【3】ですが、古典的な問題のように見えて、少ない条件から考えるという良い問題です。まず(1)は240円と570円の公約数は30というところから、合計金額はどのような組み合わせでもかならず30の倍数になるので8000円では端数が出るという説明ができればいいと思うのですが、(2)は、おつりが最も少ないのは8000に一番近い30の倍数、すなわち合計が7980円、つまりおつりが20円と考え、ついでに公約数の30で割っておいて8と19の組み合わせで266を作る問題と単純化すると計算が楽になります。うまい具合に266は19(570円)が14個で割り切れてしまいますので、条件に合わせてその一部を8(240円のおかし)に置き換えると考えます。19と8の差が11ですから、1つ入れ替えるごとに11ずつ余り、その余りを8に置き換えると考えると、互いに公約数がありませんので8回入れ替えた場合(つまり14-8で19(570円のおもちゃ)が6個)しか考えられません。もしくは面積図で総数を先に14+11の25個と出してから、あとはつるかめ算で19(570円)が6個、8(240円)が19個と考えてもいいでしょう。難関校の算数の入試では補助線が複数必要な図形の問題がよく出題されますが、文章題で自ら条件を補っていくという、まさに思考力を問う問題なのでした。