桃山学院中高 国公立大合格者数が堅調に増加

2011年7月12日

桃山学院中高の塾対象説明会に行ってまいりました。

桃山学院中高

桃山学院は2007年から改革に着手されており、2008年には中学の開校、昨年2010年春には改革1期生が高校を卒業し、大学合格実績が大きく向上しています。なお、昨年の大学合格実績の大幅な上昇についてはこちらのエントリー「桃山学院中高 2011年度入試大きな変更点」で詳しくご紹介しています。

中高それぞれの取り組みについて簡単にご紹介しながら、今年度入試の振り返りや来年度入試情報についてご紹介して参りたいと思います。

まずは中学校です。

月・水の16:30~18:00、木の15:30~17:00を「自習ステージ」、火・金・土はクラブ活動、という形で色分けをして勉強とクラブ活動を両立できるように工夫されています。

「Rゼミ」という、各教科の学習をフォローする不定期の指名講習があります。これは基礎力を徹底的に鍛える講習で、授業での不明点が多く進度の遅い生徒を指名し、速やかに学力を回復させるものです。

R1ゼミとは反対のコンセプトである上位者の引き上げについては「M1ゼミ」と呼ばれるものがあります。これは、応用力を教科する希望制の講習で、高校内容に入る中3の2学期から月・水・木の自習ステージ開催時に実施するもので、受講料は有料となっています。

今年2011年度入試の結果について振り返ります。

今年から午後に実施され注目されたB方式、併願状況と昨年との比較をご紹介いただきました。以下の通りとなっています。

桃山学院中 B方式併願校比較

これまでは3日目の月曜実施だったB方式の日程を変更、1日前倒しして日曜日の午後(15時半)に実施された、というのが今年のB方式です。

日曜日の午後実施、ということで併願先の顔ぶれが昨年とは少し異なっていることがわかります。特に同志社香里中や清風中といった昨年はあまり併願者がいなかった所が今年顔を出しているのが特徴です。

その他、B方式の出願者数の比較も含めて、公開いただいたデータを以下に列挙します。

他校併願受験者数 282名(昨年187名)
桃山学院3方式出願者 56名(昨年49名)
B方式出願者 307名(昨年214名)

2012年度入試についてですが、大きな話題を引き起こした昨年とは打って変わって「変更点なし」とされておられます。B方式は今年と同じく15日(日)午後の実施の予定となっています。

続いて高校についてご紹介いたします。

高校は週39コマの授業が展開されています。なお、これまで60分だった1コマの授業を今年から50分にされています。

授業以外のサポート面については、次のようなものがあります。

①2007年からスタートしたチューターによる質問受付が中心となる「自習ステージ」は月~金に実施。
②「M1ゼミ」は火~金の放課後に実施する講習で、授業の不明点を持ちこさないためでなく、早期に高い応用力を育成して大学受験に必要な実践力を身につけさせるもの。
③「R1ゼミ」は各教科の学習をフォローする不定期の指名講習がある。基礎力を徹底的に鍛える講習で、授業での不明点が多く進度の遅い生徒を指名し、速やかに学力を回復させるもの。

高校には「国際A」「国際B」というコースがあるのも大きな特徴です。

国際Aは1ヶ月間、国際Bは高1の1月下旬から1年間、共にカナダに留学することになっています。

大学合格実績についても触れておかねばなりません。

2007年から着手された学校改革1期生が昨年卒業し、今年は改革2期生が巣立ちました。

2010年度は国公立大118名(現役93名)、今年は126名(現役91名)と現役合格者数こそダウンしたものの、合格者総数は2008年度の41名と比較すると3倍にまで増えています。特筆すべきは標準(今年から文理に改称)から14名(昨年8名)の現役国公立大合格者を出したことです。

難関大の合格状況はどうでしょうか。東京大は2年連続合格、京都大は昨年1名から今年2名に、神戸大は2ケタに乗る10名。改革初年度の卒業生が出た昨年からの勢いをそのまま堅持していることがわかります。

一方で関関同立の合格者数については爆発的には増えていません。ただ、学校全体として国公立大志向が強くなってきているのであれば、ここは仕方無いと思われます。

ただ、関関同立も含めて私立大合格実績をよく見てみますと、浪人で佛教大10・畿央大13・龍谷大20など、高校入学時のレベルを考えると現役合格して当然の所でさえこの結果となっている点が気になります。

2011年度入試結果についてです。

志願者数は2205名、昨年1664名・一昨年1637名なので、大幅な増えを見せています。その内女子が300名程度増えています。この理由としては、これまで女子の回し合格先が「国際」しかなく、留学を希望しない女子受験生に嫌われていたところ、今年は文理(かつての標準)が女子の受け入れを開始したため回し合格となっても受容してもらいやすくなったため、と分析しています。

この事が大きく影響して、今年の入学者の男女比率は男子64.5%・女子35.5%となりました。ちなみに、3学年全体の女子比率は30%程度だそうなので、今年は女子比率が高かったことがよくわかります。

高校入試においても来年は大きな変更点はない、とのことです。

改革に着手されてから国公立大合格者数が増えている桃山学院中高。中学の1期生が今高1になっており、その生徒たちが大学入試を迎える年も含めて、これから先数年は目が離せない学校になりそうです。