近畿大 今年は近年まれに見るチャンスの年!

2012年1月10日

ここ数年は中々合格出来ない入試となっており、多くの受験生が涙を流しましたが、2012年度の公募推薦入試は一転してここ最近の中ではかなり入りやすかったようです。

近畿大が各地で実施されました一般入試向けの説明会に参加させていただきました。

この説明会では、「一般入試の制度説明」「保護者向け説明」「教科別対策講座」「個別相談」がプログラムとして組まれていました。

今回は、一般入試の制度説明の中で触れられた公募推薦入試結果について、当方の分析も交えてご紹介したいと思います。

2012年度近畿大の公募推薦入試における志願者・合格者の状況は以下の通りとなりました(画像をクリックすると拡大します)。

近畿大 公募推薦入試結果

文系学部トータルでは志願者約10%減に対して合格者数が約20%増、とかなり広き門になりました。総合的に見てみますと、文系学部では短期大学部を除くすべての学部で合格者数が昨年よりも増やされています。今年はかなり入りやすかったのではないでしょうか。

文系はどの学部も志願者を減らしていますが、その中で総合社会学部は昨年とほぼ同数の志願者数を集めているのが特徴です。各社の模擬試験においても社会学部は全体的に昨年並みの人気になっていますので、その傾向が近畿大 総合社会学部にもぴったりと当てはまっている形です。

反対に、文系学部の中では特に法学部の志願者が大きく減っています。しかも、この法学部は前年度から合格者数が増えており、しかもその増え幅が大きいのが目立ちます。

2011年度における合格者数が370名、その前の年である2010年度では464名の合格者数だったことを考えると、「昨年絞った合格者数を今年は元に戻した」形ではあります。しかし、それを考慮しても非常に多くの受験生に合格通知が出ている気がします。

また、今年は全般的に「経済不人気・経営人気」という傾向なのですが、近畿大にはどうやらそれが当てはまっておらず、経済学部・経営学部共に大きな志願者減となっています。

理系の各学部の結果を見てみましょう。

理系学部トータルでは志願者約5%減、合格者は約8%増、こちらも若干入りやすかったのではないでしょうか。学部別に見てみますと、産業理工学部を除く全学部で合格者数が昨年よりも多く出されています。

各社も模試においては全般的に「理工系人気」との結果が出ているのですが、今回の近畿大の公募推薦入試結果を見ている限りではそれとは合致せず、志願者増加となっているのは(医学部は別として)一部の学部だけに留まっており、しかもほんの少しの増え幅に収まっています。

今回の説明会では、公募推薦入試における「合格最低点ランキング」が発表されていました。スペースの都合で今回はご紹介しませんが、大体文系学部で65~75%程度、理系学部では55~75%程度、が公募推薦入試における合格ラインとなっています。

ここまで公募推薦入試の結果を見てきました。近年の近畿大人気は過熱気味だったことから、今年に関しては志願者減が充分予想出来ました。しかしながら、合格者数がこれほど多めに出されたのは予想外でした。

引き続き一般入試でも志願者数が昨年割れすることが予想されますので、「公募推薦入試で多めに合格を出しておいて、入学者を多めに確保しておこう」という作戦なのだと思います。先手を打たれた、ということでしょうか。

おそらく、一般入試においても例年よりも多めの合格者が出ることと思います。それには「ある大学の定員増」が大きく影響を与えているからです。

その「ある大学の定員増」と、それが近畿大を含む近畿地区の各私立大に与えている影響については、また改めて別のエントリーでご紹介出来れば、と思います。