同志社大 グローバル地域文化学部の詳細

2012年3月30日

同志社大が3月24日(土)に今出川Cと京田辺Cの両キャンパスで実施された「春のキャンパス見学会」にお邪魔してきました。

同志社大①

同志社大では現在2つの大きな取り組みを行っておられます。

①国際化に対応
2011年4月に京田辺Cに「グローバル・コミュニケーション学部」を新設、次いで2013年4月には今出川Cの北に新しく烏丸C(2012年11月完成予定)を作り、そこに「グローバル地域文化学部」を新設予定。

②キャンパス整備事業
法学部や経済学部のように1回生を京田辺C・2回生以降を今出川Cで学ぶことになっている学部に関してはすべて1~4回生を今出川Cで学べるように整理中。2013年4月から4年間同じキャンパスで一貫して学べるようになる。それに伴い、今出川Cでは新棟建設の大規模な工事が行われている。

同志社大②

さて、今回この「春のキャンパス見学会」に参加したのは、2013年4月に開設予定となっている「グローバル地域文化学部」の学部説明を聞くことが目的でした。早速、順を追ってご紹介していきたいと思います。

ただし、この学部は2013年4月の開設を目指して現在認可申請中のため、詳細についてはまだ決まっていない所があったり、現在発表されていることであっても今後変更になる可能性が大いにあります。その点ご留意の上で以下を読み進めて下さい。

今回新設されるこのグローバル地域文化学部は、現在工事中の烏丸キャンパスに2013年4月に開設予定となっています。

学科は「グローバル地域文化学科」の1学科のみで、下に挙げる3コース制となっており、入試段階で3コースのうちどれかを選んで受験することになります。

①ヨーロッパコース ②アジア・太平洋コース ③アメリカコース

3つのコースいずれかを選択し対象の地域研究を軸にして、関連する地域やグローバルな問題を横断的かつ総合的に研究する、ということになるようです。また、地域を深く理解する視点がグローバル化が進む世界を正確に捉える力につながる、との考えから「グローバル」と「地域」の両方の視点からアプローチすることになるとの説明もありました。

この学部が求める学生像・意欲は次の4つに集約されます。どれか1つでも当てはまる人は、一度この学部を志望候補として考えてみてはどうでしょうか?

①世界の地域文化・歴史・社会に関する今日的な問題を学びたい
②地域文化に対する理解を深めつつ地域のもつ問題の解決法を考えたい
③国際社会への貢献に必要とされる外国語運用能力を身につけたい
④英語以外の外国語にも興味があり、地域を知るためにも実践的に活用したい

同志社大③

ここまではグローバル地域文化学部のねらいや大まかな仕組みについてでしたが、ここから先は細かい話に移っていきます。

「グローバル」と言えば切り離せないのが「語学」です。この学部では英語が必修言語とされますが、第二外国語として以下のものから選択可能とされています。

ドイツ語、フランス語、スペイン語、中国語、ロシア語、コリア語、インドネシア語
トルコ語、ポルトガル語、アラビア語、イタリア語

ただし、前述の通り3つのコースに分かれてそれぞれの地域事情に関して学習・研究していくわけですから、それぞれのコースにゆかりのある言語と全く関係の無い言語が出てきます。よって、それぞれのコースが推奨する言語が設けられる、あるいはコースによって選べる言語が限定される可能性があるようです。今後の動向に注視が必要です。

指導して下さる先生方についても早くから準備をされているようです。ネイティブ教員や外国語教育のスペシャリストが「地域」を指導したり、各地域のエキスパート教員を充実させるなど、教育スタッフを充実させている印象です。

同志社大④

2011年春には「グローバル・コミュニケーション学部」が開設されていますが、その学部では1年間の留学が必須となっています。それに対してグローバル地域文化学部では、期間の長短を問わず卒業までの間に「海外フィールドワーク」「海外大学での研修」「世界の企業や機関で体験する海外インターンシップ」といったものに最低1回参加する必要がある、との条件が課されるようです。

グローバル・コミュニケーション学部は実践的な外国語運用能力の練成に特化した学部、対するグローバル地域文化学部も語学は重視されるもののあくまで「地域を理解するための道具」として語学は位置づけされている、というのが素直な印象です。

まだ先の話になりますが、就職の話題です。グローバル地域文化学部卒業者の想定される就職先として、一般企業の他に「グローバル展開する企業」「地方の国際担当の公務員」「国際交流や国際協力に関わる書記官やNPO・NGO職員」「教員」といったものが挙げられました。ただ、こればかりは実際に卒業生が出るまではわからないことなので何とも言えませんが・・・。

就職と近しい話題で言いますと「取得資格」ですが、この学部では中学校教諭(社会)及び高等学校教諭(地歴公民)が取得可能となっています。学部名から想像する通り、社会の先生ということになります。

さて、3つのコースを選んで入試を受けることになる、ということは先にご紹介したとおりですが、入学後は原則として他コースへ移ることはできないようですから注意が必要です。ただし、他コースの科目も履修は可能だそうです。

同志社大の国際化の一翼を担うこの新学部「グローバル地域文化学部」は、新しい建物で学べるというのも魅力です。現在建設中の烏丸キャンパスについては2012年11月に完成予定となっていますから、志望する受験生は同志社大の秋のイベントに必ず参加するようにしましょう。