2013年度センター試験 予想平均点と難易度変化

2013年1月25日

去る1月19日(土)・20日(日)は大学入試センター試験が行われました。

今年のセンター試験は・・・

・志願者数は昨年より1万7807人多い57万3344人。
・今春に高校を卒業する生徒のうち志願者の割合は42.1%と過去最高。
・センター試験を利用する大学・短大は過去最多の840校。

ということで、年々志願者・志願率が上昇しています。

昨年のこの時期に公開したこちらの記事「2012年度センター試験 予想平均点と難易度変化」では、例の「地理歴史と公民の2科目受験者に1冊しか問題を配布しなかった」という大失態が全国各地で起こってしまったがための大混乱の様子を中心にまとめさせていただきました。

その問題に対し、今年は問題冊子2冊をパッケージ化して全員に配布するなどの対策を取ったため、トラブルは無くなったようです。

今年は、といいますと、試験運営の面では昨年のような全国的な大トラブルなどはなかったものの、各地ではいろいろなことが起こったようです。以下、全国各地で起こったセンター試験関連の「トラブル」をちょっとだけまとめてみました(事が起こった大学名などは伏せます)。

●地理歴史・公民の試験時間中に受験生が問題冊子を持ち出し、会場外にいた塾関係者に渡した。当該受験生は受験資格が取り消され、その後の試験は受けなかった。
・受験生の誘導に不備があり、2人が公民を受験できなかった。
・試験開始直後に伝える必要があった理科の問題文の訂正を開始約20分後に説明。
・板書した問題訂正の内容に誤りがあり、この教室の試験時間を5分間延長した。
・監督員が時計を見誤って1分早く終了を告げた。別の監督員がすぐに気付いて試験を再開させ、終了時刻を15秒遅らせた。
・試験開始を知らせるチャイムが鳴りやまず、いったん試験を中断。中断した教科の試験終了時間を15分繰り下げ、その分昼休憩を15分短縮し、午後からは通常通りの時間割で進行した。
・試験中に廊下の電話が鳴ったため、受験生274人を対象に終了時間を10秒延長した。

・・・と、いろいろありますが、「10秒」「15秒」の単位で試験時間を延長するという細かい対応までされているのが興味深い所です。これから先の人生を左右する可能性がある大事な大事な試験です。運営する側は試験準備・試験中はかなり慎重にご対応されていると思いますが、起こってしまったトラブルに関する穴埋めについても慎重な(?)姿勢であることがわかりますね。

さて、試験の運営に関しては昨年のようなことはなかったものの、一番大事な「試験結果」において、受験生の皆さんにとっては泣きたくなるような現実が待ち受けていました。

難易度上昇による平均点ダウン、です。

気になる今年の各科目の平均点をご紹介します。大学入試センターが23日に「中間集計」として科目別の平均点を公開していますので、大手予備校それぞれの予想平均点と合わせてご紹介したいと思います(画像をクリックすると拡大します)。


※「中間集計」は1月25日に大学入試センター発表の「中間集計その2」の数値

平均点が下がった科目が多く、中間集計結果でも「大幅ダウン」となっています。

文系理系問わず受験しないといけない教科ではありますが、特に理系の方は苦手としている人が多いであろう「国語」と、理系の方の大半が選択しているであろう「物理」の2科目で大幅な平均点のダウンとなっています。よって、おそらくは理系受験生の多くで予想をはるかに下回る結果となり、落胆の日々を過ごしている方が多いのではないかと思います。

センター試験が終わった今、次は自己採点と国公立大2次の出願先を探す作業に入ります。

詳しいところまでまだ分析は出来ていませんが、これにともなって多くの大学のボーダーラインが昨年に比べダウンしています。模試時点とボーダーラインが変化しているところも多くでていますので、志望校のボーダーラインをきちんと確認してください。

また、平均点がダウンした年は受験生が全体的に弱気な出願となりがちです。当初の志望校を簡単に諦めて志望先を変更すると、結果として志望変更先が厳しい入試となり、反対に元々の志望校通りに出願したら「ラッキーだった」ということも起こり得ます。

出願先選びは慎重を要する所となりそうですので、センターリサーチ結果は十二分に分析の上、自分の立ち位置や各大学のラインを冷静に分析して、後悔しない受験校選択となるよう、出願先の検討をするようにしてください。

後日、このブログで「学部・系統別の人気動向」についてご紹介したいと思います。お見逃しなく!

同時に、後ろ向きになっている気持ちを前向きに戻すことも大切です。あなたひとりだけが点数を下げたわけではなく、みんな同じ条件の下で戦っているのです。限られた時間だからこそ、早く気持ちを前向きに切り替えて「再び走りだす」ことが出来た人が合格に近づくのではないでしょうか。