関西大 今年の入試は難しかったが、実は・・・

2013年7月1日

関西大の高校・予備校対象説明会に行って参りました。

関西大と言いますと、今春入試ではかなりの難易度上昇となり、多くの受験生が涙を流したことと思います。そんな入試結果についても詳しくご報告頂いていますので、後程ご紹介します。

まずは就職状況・サポート面についてです。

就職「決定」率は95.8% で、昨年95.3%・一昨年から94.3%から徐々にポイントアップしています。ここ数年95%程度で推移していたのが、95%後半に乗ってきています。

また、在学生から進学希望者だけを引いた数を母数として算出する本当の意味での就職率は81.8%となっています。

巨大・大企業への就職割合は60.5%、昨年59.8%・一昨年60.4%と例年60%程度で推移しています。

総合大学としては恐らく全国でも最も早くから、となる平成9年より開始しているインターンシップですが、近年では1学年で700名ほどが参加しているそうです。ただし、これでも1学年のうちほんの数%程度なので、もっと多くの学生に参加してもらえるようにしたい、とのことも言われていました。

インターンシップでも特に面白いのが国際インターンシップにも着手されている点で、今夏は30名程度が参加予定とのことでした。こちらももっと参加者が出るようになるといいですね。

2013年度の入試結果についてです。

志願者数は昨年から約7,000名の増加となり、約6,000名減少した昨春から大きく揺れ戻っています。倍率は・・・

08年度5.5倍 ⇒ 09年度5.6倍 ⇒ 10年度5.1倍
⇒ 11年度5.0倍 ⇒ 12年度4.3倍 ⇒ 13年度4.8倍

と推移しており、09~12年度まで続いた下降傾向から脱しています。「急に難しくなった」と言われる受験生が多かったのですが、倍率上では11年度水準にも届いておらず、過去の倍率の方が明らかに高いものになっていることがわかります。反対に、昨年(2012)年度の倍率が例年とは比較にならないぐらい低くなっています。

よって、今年の入試が急に難しくなった、のではなくて「昨年度の入試が極端に易しすぎた」というのが正確な姿だと思われます。

学部別の志願動向指数は以下の通りです。

法117% 文98% 経済108% 商112% 社会98% 政策創造148%
外国語98% 人間健康112% 総合情報106% 社会安全95%
システム理工113% 環境都市工116% 化学生命工112%

「国際アジア法政策学科」が今春より新設された政策創造学部で大きく伸びているのがわかりますが、同学科を第一志望として挙げてきた受験生は少ないようです。よって、この学科の新設が政策創造学部の志願者増に寄与したとは分析出来ず、代わりに考えられるのは・・・

①前年30%の志願者減で「穴場」と思われたこと
②先述の新学科設置により、文系学部は「1学部1学科」のスタンスとなっている関西大の中にあってこの学部のみ複数の学科が設置されることになり、入試段階で第一・第二志望学科を指定し、回し合格判定を受けることが可能となったから

ではないだろうか、と開成教育グループ 入試対策課では分析しています(社会学部は第4志望専攻まで指定が可能な点、次年度に向けてお忘れなく)。

さて、先ほどご紹介したとおり倍率はアップしていますが、今回の説明会では合格最低得点率は下がっているとアピールされていました。以下、大まかな合格最低点(率)に関するデータです。

文系 2013年度 約71%(2012年度 約73%)
理系 2013年度 約59%(2012年度 約57%)

こちらはデータのご紹介は割愛しますが、センター利用型のラインも低下しています。

次年度である2014年度入試に関する情報です。

大きな変更点があります。2/2実施の学部個別日程の理工系学部で「理科設問選択方式(2科目型)」が新設されます。詳細は次の通りです。

①従来から同日程で実施されている「理科1科目選択方式」に加えて新設するが、併願は不可
②学科が指定した2科目がそれぞれ大問が3問ずつ用意されており、その中から大問を4問選択
③もし5問以上解答した場合は、高得点の4問を自動的に合否判定利用してくれる
④配点は「英150・数200・理200」となり、同日程で実施している理科1科目選択方式に比べて
「英語-50点・理科+50点」となっており、より理系に有利

似たような方式として、2/5実施の学部個別日程・理工系学部での「理科設問選択方式」がすでにありますね。

また、商学部が実施する公募推薦入試において、商業科や商業に関する科目を設置している高校以外の学校からも出願可能にするなど、出願に必要な要件が緩和されています。ただし、出願資格として必要な商業に関連する検定等の資格取得に関しては従来通りなので、注意が必要です。

AO入試においても変更点があります。外国語学部で「将来目標評価型」なるものが新設されます。詳細をお知りになりたい方は大学HPや入試要項等でご確認下さい。

最後に、とっておきの情報があります。

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