関関同立 2015年度一般入試に向けた志望動向

2014年12月24日

年が明けますと、大学入試の世界ではいよいよセンター試験、そして1月下旬からは私立大の一般入試が開始となります。

近畿地区私立大入試で大きな注目を集めるのは、何といっても関関同立の入試です。

今回は、2015年度一般入試に向けて関関同立各大学・学部がどのような人気傾向を示しているのかをご紹介します。

今回の動向を掴むにあたり、河合塾の第3回全統マーク模試を資料として取り上げ、今年のそれと昨年同時期の模試時点の志望動向を比較する形としています。

関関同立各大学・学部ごとの一般入試に関する志望動向は次の通りとなっています(画像をクリックすると拡大します)。

大学ごとに状況を簡単に解説します。

関西学院大
・大学全体で一般入試においては前年比91%と大きく減っており、その前の年も前年比98%だったことから2年連続の前年割れとなる
・特に減りが大きいのが人間福祉学部(前年比78%)・文学部(同83%)・社会学部(同85%)と大幅減で、すべて前年に引き続き2年続けての志望減
・唯一の志望動向上昇を見せているのが理工学部(同106%)で、大きく増加しているのが生命医科学科・全学日程(同151%)と学部個別日程(同139%)、物理科・学部個別日程(同133%)、情報科学科・独自方式日程(同133%))であるのに対し、化学科が前年比63%と大きく減少と、学科間で明暗がくっきりしている

関西大
・大学全体では前年比106%で、大変好調な志望動向
・学部別の動向を見ても、2年続けての志願減となっているのが文学部のみで、しかも今年は前年比99%と「かろうじて前年割れ」という水準
・2年続けて志望動向が前の年より大幅に高くなっている、社会安全学部・環境都市工学部・システム理工学部の3学部は難易度上昇に要注意か

同志社大
・大学全体では前年比97%と微減で、昨年・一昨年とあまり変わらない志望動向か
・入試回数の多さと「同志社大にしては手ごろなレベル」ということもあってか、文化情報学部で指数が高く出ている(前年比123%)
・同志社大の中でも高いレベルの受験生が集まる「グローバル」とつく2つの学部は、共にそこそこの志願者数減が予想される

立命館大
・大学全体で前年比107%と大変好調な志望動向
・茨木新キャンパス設置に注目が集まっているが、茨木へ移転してくる経営学部(前年比141%)と政策科学部(同119%)がいずれも大幅な志願増で、要注意
・大きく指数を落としている生命科学部(同89%)の中でも、特に生物工学科が全学統一・学部個別とも大きく人気を落としている

最後に、関関同立全体を通して見た状況を、「まとめ」としてご紹介します。

・関関同立の中では関西学院大が大きく人気を落とし、「狙い目」となっている
・学部単位でみると、文学部の不調が目立つ
・近年人気を集め続けている理系学部だが、生命系学部の不人気傾向を除いては引き続き全般的に好調な志望動向