近畿大 2015年度公募推薦入試結果

2014年12月25日

今や日本一の志願者数を誇る近畿大ですが、この程実施されました公募推薦入試結果の分析を行いたいと思います。

近畿大の2015年度公募推薦入試の結果は以下の通りとなりました(画像をクリックすると拡大します)。

「倍率」の所で赤字で示されている部分がありますが、これは「前年よりも倍率が上がった所を指します。よって、2013・2014・2015の3年続けて赤字になっている学部は「3年連続で倍率が上がった所」ということになりますが、それに該当する学部は「経営学部」になります。

ここで、今年度の近畿大 公募推薦入試の状況について、志願・合格・倍率の3つの視点から分析をしてみたいと思います。以下の通りとなります。

志願状況
・短大を含め、志願者数は前年比約25%増と大幅な伸び
・今年を含めた直近5年間で最も志願が少なかった2012年度をベースにすると150.7%という驚異的な伸び率となっている(今年は3年前の1.5倍の志願者数)
・対前年で志願の増え幅が大きい学部は次の通り
 経済(161.4%)・経営(141.3%)・文芸(168.3%)
 総合社会(151.5%)・工(147.0%)・産業理工(172.8%)
・志願が減っているのは薬・農・医といった理系、しかも難関とされている学部・系統のみ

合格状況
・短大を含め、合格者数は前年比15.5%増と、大きく増やされている
・対前年比で10%以上の上乗せがあった、特に多く合格が出されたのは次の学部
 法(116.4%)・経済(116.9%)・経営(136.4%)・文芸(117.4%)
 生物理工(131.5%)・産業理工(126.5%)

倍率
・法は志願の増え幅(104.2%)に対し合格者数の増え幅が大きく(116.4%)倍率低下
・経済と文芸は志願が爆発的に増えたので、合格者数を増やしても倍率上昇に歯止めをかけられなかった
・経営は志願と合格の両方で上昇率がほぼ同じとなり、倍率は微増で済んでいるものの3年続けての倍率上昇となっている唯一の学部
・総合社会は前年比約1.5倍の志願者が集まった一方で、昨年から合格者数を絞った
・理系では、建築・工・産業理工が志願の増え幅よりも合格者の増え幅を低めに抑え倍率が上昇しているが、その他の学部は志願の増え幅よりも合格者の増え幅が大きく取られており、倍率が緩和されている

さて、一般入試に向けた「狙い目となりそうな学部を選ぶコツ」についてご紹介します。

今回ご紹介したこの学部ごとの動向についてですが、近畿大に限らずどの大学においても当てはまることですが、公募推薦入試で現れた動向は概ね一般入試でも同じ傾向になります。公募推薦入試で人気が高かった学部は一般入試でも引き続き高人気を維持するでしょうし、反対に公募推薦入試で志願者数を減らした学部は一般入試でも志願者数を減らす可能性が高いことになります。

ですから、もし「穴場」「入りやすい学部」を探すのであれば、公募推薦入試で志願者数を減らしている学部に回るとひょっとすれば・・・、ということになります。