近畿地区主要私立大 2015年度公募推薦入試状況

2015年1月9日

年が明け、いよいよ私立大一般入試まで間近となってきました。

今回のエントリーでは、先に行われました近畿地区私立大の公募推薦入試状況を簡単に振り返り、一般入試での出願に役立ててもらおう、という主旨でお送りします。

近畿地区の多くの大学で実施された公募推薦入試ですが、その内の一部の大学だけではありますものの、志願動向をまとめたものをご紹介致します(画像をクリックすると拡大します)。

表内でご紹介をしている大学のうち、特に補足が必要な大学としては、やはり「4位 摂南大」ではないでしょうか。

志願者数が対前年比132.5%と大きく伸びていますが、昨年の公募推薦においても対前年比172.1%と驚異の伸び率を示しており、2年続けての大幅な志願者増となっています。また、志願者総数においては、昨年の公募推薦では京都産業大を、今年は龍谷大を抜き、近畿大に次ぐ志願者数となっているのも見逃せない所です。

例年、同大は特に近畿大との併願が圧倒的に多く、近畿大の人気上昇にも引っ張られた形になっているようにも見えますが、「スマート出願」と名付けられたインターネット出願と、おトクな価格でスムーズに出願出来る「スマートパック」の導入などが受験生に支持されての志願者増、となっています。

反対に、これらの大学の中で若干志願者数を落としているのが京都産業大です。今後、一般入試で積極的に受験日程に組み込んでおくと後々ラッキーなことになるかもしれません。「狙い目」としてオススメしたい大学です。

さて、今回ご紹介している表は、近畿地区私立大の中でも特に志願が多い、いわば人気が高い大学を抽出してご紹介しています。その大学の多くで志願者数が伸びていることがお分かり頂けると思います。その中でも、近畿大・龍谷大・摂南大・神戸学院大・佛教大・関西外国語大、こういった比較的レベルが高い大学が軒並み志願者を伸ばしています。

2015年度入試は、「新課程入試初年度」となっており、理科での「ややこしい変更」が受験生をかなり悩ませているようです。

そういった中、「国公立大受験組のうち、特に文系受験生が新課程の理科に不安を感じており、例年であれば私立大を受験しない層でも今年は押さえとして私立大の公募推薦を受験している」という傾向があるように思えます。

よって、上記のように「センター試験利用型であれば70%程度は必要となる」ようなレベルの大学を「押さえ」として公募推薦入試段階から受験してきている国公立大第一志望の受験生が今年は多くおり、結果として「主要私立大で軒並み志願者増」につながっているのではないでしょうか。

事実、佛教大では「今年度の公募推薦入試では合格最低点が例年よりも高く出ている」というお話があり、これも「レベルが高い受験生(=国公立大受験組)が例年以上に受験してきている」ことが原因である、と考えてもおかしくは無い状況です。

しかし、そういった受験生は国公立大に合格すればそちらに入学をするので、最終的には「成績上位者の定着率(手続率)が例年よりも悪い」という状況が生まれてくるでしょう。

・・・と予想すれば、今回の公募推薦入試では志願者増・倍率上昇で見た目には入りにくい入試となっている大学であっても、3月の一般後期まで粘れば意外な結果になる、という事が出てくるのではないでしょうか。

今回の公募推薦入試で涙を飲んだ受験生の皆さん。最後の最後まで挑戦し続ければきっと「いいこと」があると信じて、もうひと頑張りしようではありませんか!