大阪大 大きく変わる兆しが見える①

2015年4月8日

大阪大が大きく変わろうとしています。

そう思われる要因の1つ目。それは、2017年度入試から導入開始となる「世界適塾入試」なる新しい入試制度にあります。

1838年に緒方洪庵が開いた「適塾」を原点とする大阪大ですが、来る2031年の創立100周年において「世界適塾」として世界トップ10の研究型総合大学となることを目指しておられます。

それに向けて綿密な計画を立てられている様子が、下記の工程表のなかにも感じられます(画像をクリックすると拡大します)。

その第一ステップとして、先ごろ「スーパーグローバル大学創成支援(タイプA)」の指定を受けています。

それに加えて、従来の価値観や能力にとらわれない多様な資質を有する学生を受け入れることが重要とお考えになり「世界適塾入試」を全学に導入することになったようです。

「世界適塾入試」は、同大の各学部で実施するAO入試、推薦入試の総称で、グローバル社会で活躍する優れた人材を多様に集積することを狙いとされています。そのため、多様な資質、能力を持った人、目的意識や意欲に溢れた人を大阪大は集めたい、とお考えになっているようです。

募集定員ですが、2019年度には入学定員の約10%とされるようです。

また、この「世界適塾入試」の導入に伴い、現在行われている一般入試後期日程は2017年度入試から募集を停止されることも合わせて発表になっています。

この「世界適塾入試」には、「世界適塾AO入試」「世界適塾推薦入試」「国際科学オリンピックAO入試」の3種類あり、学部・学科によって出願要件や推薦要件、提出書類などが異なっています。以下、大阪大がリリースされました、詳細が記載された文書の一部です(画像をクリックすると拡大します)。

特徴としては、次のような点がありますでしょうか。

AO入試・推薦入試 共通
・大学入試センター試験の受験が必須
・高校の成績や課題研究の実績、TOEFLやIELTSなどのスコア、スーパーサイエンススクール生徒研究発表会の出場経験が出願要件となり、提出書類、口頭試問・面接などを第2次選考とする

国際科学オリンピックAO入試
・過去3年間において国際科学オリンピック(数学・物理・化学・生物学・地学・情報)に日本代表として出場した人が対象

いずれにしても「勉強とクラブを両立しました」「受験勉強を頑張りました」とだけしか言えない高校生には門戸が開かれない、非常に厳しい基準が設けられていると思います。がしかし、受験勉強で「1点を積み重ねる」ことを追い求めるのではなく(それもある程度は必要になるのでしょうけども)、学校とはまた違った舞台で自身を高めた受験生にとっては願っても無いチャンスとなることでしょう。

「人間力」が試される、そんな入試になっていると思われる、大阪大の「世界適塾入試」についてご紹介をしました。

大阪大が大きく変わろうとしている、と思われる要因の2つ目。それについては、また後日のエントリーにて。