センター試験 予想平均点と今後の対策③

2010年2月2日

不定期連載のこのシリーズ、3本目となる今回は「2次試験に向けた学習ポイント」「2次試験当日に実行してほしい6つのこと」をご紹介します。といっても、短期間で学力が劇的に伸びる「魔法」のようなものではありませんので、その点はご了承ください。

まずは、これから2次試験までの約1ヶ月間で行う学習についてです。次の点に注意して学習を進めてほしいと思います。

①新しいテキストには手を出さない
②過去問題は本番と同じ時間を、きっちり計って解く
③過去問題を研究する

①ですが、入試直前の不安から、本屋で自分が使っていないテキストを見て「今のテキストで勉強しても効果がないかもしれない」「あのテキストで勉強した方がひょっとしたら合格に近くなるかもしれない」などと思い、つい新しいテキストを買ってくる受験生が毎年います。しかし、これまで学習してきた参考書・問題集を使って総復習を進める、入試直前期の学習はこれが一番効果を発揮します。見慣れた・使い慣れたテキストだと自分がテキストのどの部分を覚えていないのかも大体把握していると思います。

②についてもごく当たり前のことを言っています。過去問を解く際には、まずは「時間を計って」「参考書など何も見ずに」1回は解いてみましょう。その後、丸つけをする際には「○と×だけつけて、答えは書きこまない」「×がついた問題はまず参考書などを見ずにもう一回解いてみる」「それでもわからないものは、模範解答以外のものを調べながら答えを出す」ということを実践しましょう。

③の「過去問題の研究」は、毎年の出題傾向や問題の難易度はもちろんのことですが、本番で解く順番を組み立てることも大切です。大問1から順に簡単な問題が並んでいるとは限りません。大学によっては途中の大問に難しい問題をはさみこんで試験時間を消費させ、最後の方に用意されている簡単な問題を解く時間を無くす、という巧妙な手口で出題しているところもあります。各大学・日程ごとの出題傾向を事前につかんで解答手順を決めておいた上で、入試当日は試験開始と同時に問題全般を眺めてみて「作戦どおり」に進めるのかを決めましょう。

次に、2次試験で1点をムダにしないために実行してほしいこと、次の6つをご紹介します。

①受験番号・氏名は受験開始直後と提出前の2回チェックする
②「読むのは採点官」ということを意識して丁寧な字で答案を書く
③特に人名・地名などの固有名詞の誤字・脱字に注意して答案の見直しをする
④問題文をよく読んで「問われている単位」をしっかり確認する
⑤解答用紙には必ず計算過程を残す
⑥字数制限のある問題はだいたい8割以上をめやすに解答する

特に⑤については、「計算の見直しが出来る」という利点もさることながら、ある「ウラ情報」があります。とある難関国立大では「計算用紙に書かれた部分も採点対象となっており、場合によっては部分点がもらえる」という話があります。すべての大学でそういうことが行われているわけではないのですが、後から見直しをするときのためにも「計算用紙には読める字で、途中の計算は残しておく」ことをお勧めします。

⑥も大切です。「○○字以内で~」とされている問題については、字数が極端に少なすぎると減点されてしまいます。最低でも既定の字数の8割以上は頑張って書くようにしてください。

ここまで、センター試験の予想平均点・学部系統別人気動向・2次試験に向けたポイント、と今の高校3年生向けのお話を進めてきました。しかし、現在高校2年生の皆さんに向けてお伝えしなければならないこともあります。今年のセンター試験を使ってやっておいてほしいこと、これから来年のセンター試験までの間にやるべきこと、などを後日のエントリーでご紹介します。お楽しみに。